ARGON 8 は英国のシンセメーカーMODAL 社の最新機で、8 ボイス・ポリフォニック・ウェーブテーブル・シンセサイザーです。オシレーターはモーフィング可能な5 つの波形セット x 24 バンクの構成による120 のウェーブテーブルを内蔵しています。これらの波形を32 のモディファイアを使って幅広い波形編集が可能。フィルターにはMODAL 独自のステートバリアブル・フィルターを搭載しLP/BP/HP と連続可変が可能で、さらに3 系統のエフェクト 、シーケンサー、11 x 52 のモジュレーション・マトリクスなどを活用して膨大なサウンドを作成できます。 ARGON 8 は重厚なアルミパネルとイタリアFATAR 製のセミウェイテッド37 鍵盤を採用。コンパクトなテーブルトップ・モデルのARGON 8M も同時に発売開始。付属のラック・アダプターを付けて3U ラック・マウントも可能です。両機ともに無償の専用エディターMODALapp とPlugin との併用で高度な音作りが可能になります。
特徴
5種類のモーフィング可能なウェーブテーブルを内包する24種類のオシレーター・バンク
ARGON8 の心臓部であるオシレーターは2基を同時に使用可能です。それぞれのオシレーターには24種類のオシレーター・バンクの中からそれぞれ1種類をアサインし、内包する5種類のウェーブテーブルをモーフィング可能です。オシレーター・バンクは標準的なシンセ波形から、MODAL のハイエンド機種である 002 のバンク、ポリゴン波やフォルマントを含むバンクなどユニークなバンクも用意されています。
さらにオシレーター2でのみ使用可能な PWM バンクと3つのノイズ/モジュレーション・バンクも用意されています。
これらのオシレーター・バンクをエンベロープや LFO、ジョイスティックなどでモジュレーションすることにより、ウェーブテーブルならではの豊かな変化を生み出します。
全く新しい波形を生み出す32種類のウェーブテーブル・モディファイア
両方のウェーブテーブルに独立して使用できる32種類の静的なウェーブテーブル・モディファイアを搭載しています。サンプルレート/ビットデプス・リダクション、フォールド、フェーズシェイパー、ウィンドウ・アンプ・シンクなど、あらゆるアルゴリズムで波形を再描画します。
フィルターの特性を連続可変できる2ポール・ステイト・バリアブル・フィルター
フィルターは Modal が設計したステイト・バリアブル2ポール・レゾナント・フィルターを搭載。MORPH ノブを回すかモジュレーション・マトリクスを使用すれば、フィルターの特性をローパス〜バンドパス〜ハイパスへとモーフィングさせる事ができます。
ウェーブテーブルだけでは飽き足らない音の探求者に 8種類のオシレーター・モディファイア
ARGON8 は8種類のオシレーター・モディファイアを搭載しており、オシレーターをクロス・モジュレーションする方法を変更できます。 フェーズ・モジュレーション、リング・モジュレーション、ハードシンクなどを駆使して、サウンドを劇的に変化させることができます。
3系統を同時に使用可能なエフェクト・スロット。エフェクトの設定を独立して保存できる「FX プリセット」
ARGON8 はコーラス、フランジャー、ディレイ、リバーブなど12種類の高品質なエフェクトを、3系統のエフェクト・スロットへアサインして同時に使用できます。
またサウンド・プリセットとは別に、3系統のエフェクト・スロットの設定を記憶できる「FX プリセット」を使用できます。FX プリセットは最大100個を保存可能で、その中にあらかじめ60個のファクトリー FX が用意されています。シンプルなシングル・エフェクトから複雑なマルチ・エフェクトまで、作成したサウンドの FX プリセットを変更するだけでも新たなインスピレーションを与えてくれます。
キーボード・モード
求めるサウンドや演奏方法に応じてキーボード・モードを切り替えることにより、作成したサウンドをより豊かに分厚く演奏できます。標準的なモノフォニックとポリフォニックの切り替えに加え、最大8ボイスを積み重ねてデチューンさせ、モノフォニックで演奏できるユニゾン・モードと、最大4ボイスを積み重ねてコードが演奏できるスタック・モードを選択できます。
さらに自由な音作りを可能にする8系統のモジュレーション・マトリクス
11のモジュレーション・ソースと52のモジュレーション・デスティネーションを備えた、包括的なモジュレーション・マトリクスを搭載しています。8系統のモジュレーション・スロットを使用して、モジュラー・シンセサイザーのような自由な音作りが可能です。
ユーザー自由に設定できる8系統の他に、よく使用するソースとデスティネーションの組み合わせが設定された、4系統の固定ルーティングも用意されています。
アルペジエーター
直感的にプログラム可能なアルペジエーターを搭載しています。テンポは外部クロックとも同期可能で、スウィングやゲートの長さの調整もできます。
シーケンサー
インプット・クオンタイズと4つのレコーディング/エディット可能なパラメーター・アニメーション・レーンを備え、最大512音をプログラムでる非常に強力なリアルタイム・シーケンサーを搭載しています。
洗練されたデザインとインターフェース
スチールとアルミニウムにより構成されたボディは、洗練された美しさと堅牢さを兼ね備えています。コントロール・パネルに整然と並んだノブとボタンは機能的な配列で快適なエディットが可能。キーボードはフルサイズの FATAR 製37鍵セミウェイテッド・キーボードを搭載。4軸ジョイスティックはモジュレーション・マトリクスを使用して、ありとあらゆるパラメーターを自由にコントロールできます。
MPE(MIDI Polyphonic Expression)に対応
ARGON8 は電子楽器にあらたな表現力を加える最新の規格である MPE(MIDI Polyphonic Expression) に対応しています。MPE に対応した外部コントローラーを ARGON8 に接続して演奏することができ、MPE コントローラーの鍵盤を弾きながら押し込む、揺らすなどの演奏にポリフォニックで対応します。ARGON 8 のほぼ全てのパラメーターを MPE コントロールに割り当てることができます。これにより今までの MIDI よりもさらに繊細な演奏が可能になります。
エディットが更に快適になるエディター「MODALapp」と「MODALplugin」
ARGON8 は MODAL シンセサイザー専用のエディターソフト MODALapp に対応。コンピューターやタブレット端末の画面でパラメーターを視覚的に把握しながら、さらに快適なエディットが可能。パッチの管理やパッチバンクの入れ替えも簡単に行えます。
macOS と Windows は画面の中のパラメーターをマウスやキーボードで変更でき、さらに MODALapp の VST3 / AU プラグイン・バージョンである MODALplugin も使用できます。DAW で ARGON8 をソフトウェア・シンセサイザーのように扱うこともできます。
iOS と Android は画面タッチによるエディットが可能。本体のノブとスイッチと併用すればさらに快適で高速なエディットが可能になります。
製品仕様
同時発音数
MPE
オシレーター
フィルター
モジュレーション
シーケンサーとアルペジエーター
FX
ユーザー・メモリー
コントロールとパフォーマンス
入力と出力
外装とディスプレイ
電源
エディター・ソフトウェア
記事内に掲載されている価格は 2020年6月1日 時点での価格となります。
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