Clavia社の27年間に及ぶノウハウが蓄積された「ステージで使うためのピアノ Nord Piano」が最新の 5 になって登場し、日本での販売が2/18(金)に開始されます!国内正規代理店のYAMAHAが開催した試聴会に、私 SCFED IBEが参加したレポートをお届けします。
会場入口で検温と手指を消毒する際、どこかで見たペダルだな、、、とペダルをよく見るとYAMAHAの刻印が?少し離れて見たらなんとハイハットペダルでした!ハイハットシンバルの代わりに木琴のブロックが固定されいて、ペダルを踏むと木琴が消毒液の入ったポンプを押すというカラクリ。今回伺ったのは銀座オフィスですが、高輪オフィスでは木琴ではなくピアノ鍵盤がポンプを押す造りになっているのたとか。超絶テクニックで有名なドラマー神保彰さんも絶賛されていたそうです!
Nord Piano 5 88 と Nord Piano 5 73 にご対面!
試聴ルームには 88鍵のNord Piano 5 88(中央奥)と、73鍵のNord Piano 5 73(右手前)、そして鍵盤タッチの比較用に Nord Stage 3(左奥)がセットアップされていました。Nordカラーの真っ赤なスピーカーはNordKeyboardの出音に合わせてチューニングされた楽器用モニタースピーカー「NORD PIANO MONITOR(別売オプション)」で、今回はこのスピーカーで試聴をしました。
Nord Piano 5 88
サイズ:1287(W) mm x 342mm(D) x 120mm(H) 重量;18.5kg
ピアノを追求した鍵盤「Virtual Hammer Action Technology」搭載。3つのセンサーを備えたハンマーアクション(HA)鍵盤によって、弱音での連打などグランドピアノの演奏感や、ピアニストが違和感を感じずに安心して演奏できる鍵盤です。
Nord Piano 5 73
サイズ:1070mm(W) x 342mm(D) x 120mm(H) 重量;15.5kg
73鍵モデルが新たに加わりました。バンドマンに嬉しい、最低音と最高音がE(ミ)の E-TO-E レイアウトになっています。鍵盤はNord Piano 5 88と全く同じで、適度な跳ね返り感と滑らかさを持った非常に良い弾き心地です。88鍵の低音部と高音部をいつも使っていない方や、可搬性を優先する方にはこちらがお勧めです。
論理的でわかり安いパネル配置
ノブとボタンで全てのパラメーターをコントロールでき、パネルを見れば設定状態が一眼でわかります。中央のプログラム部で音色を切り替え、左側の音源部で音色を作り、右側のエフェクト部で様々なエフェクトを直感的にエディットできます。
サウンドエンジン PIANO / SAMPLE SYNTH
今回のバージョンアップで左部の ピアノ と サンプルシンセ のレベル調整ノブがロータリーエンコーダーにアップデートされています。これはプログラムを切り替えた際、現在の音量設定状態とLED表示がリンクするため、ライブ中にレベルを変えたくなった時には何の心配もなく触ることができます。
ピアノ音源
LAYER DETUNEボタン
新たに追加された LAYER DETUNE は、音源をダブルで鳴らしてデチューンしてしまう機能。デチューンのデプスを3種類から選べ、コーラスとは雰囲気の違ったホンキートンクピアノのようなサウンドも演出できます。
TIMBREボタン
LAYER DETUNEボタンの右隣りにある TIMBRE ボタンでは音色のキャラクターをソフトにしたり、または激しく、そしてその中間に変化させることが可能で、単純にEQ処理だけをした音色ではありません。1つのピアノ音色から3つの違った表情を得る事ができるので、1曲の中でも雰囲気に合わせて使い分けることができるアーティスティックな機能です。実際にボタンを切り替えながら演奏して頂きましたが、3段階の表情がとても個性的で、まろやかなMEDIUMがワタクシの琴線をつまびきました。そしてエレピ音色では Dyno 1 と Dyno 2のバリエーションが用意されています。
サンプルシンセ音源
Tru-Vibrato
サンプル音源でのビブラート効果は、LFOを活用した人工的な揺れになりがちですが、Tru-Vibratoによって自然なビブラートを実現。ビブラートが開始するまでのディレイタイムは3通りから選べます。
UNISON
同音色をユニゾンして音に厚みを持たせる機能が3段階で搭載されました。
スプリット可能
ピアノ音源、サンプルシンセ音源共にスプリット演奏が可能。スプリットポイントより下の鍵盤もしくは上の鍵盤の設定は KB SPLIT LO / UPボタンで設定します。スプリットポイントから突然音色が変わるのが通常ですが、Nord Piano 5ではスプリットのクロスフェードを設定することができ、2つの音色をこれまで以上に自然に鳴らし分ける演奏もできてしまいます。
音源部が2倍にパワーアップ!
Nord Piano 5 では前バージョン4と比較して、ピアノ音源とシンセ音源がそれぞれ、なんと倍増!つまり、ピアノ2系統とシンセ2系統、最大4系統を同時レイヤーする事が可能になっています。セクション左下にある LAYER ON/OFF ボタンでA音色とB音色から選んでエディットして、同時押しすると両方鳴るという仕組みです。ピアノ、エレピ、パッド、ストリングスをレイヤーして、曲中でレイヤーON/OFFを使い分けたり、クライマックスはフルONにしてゴージャスなサウンドを演出する事も可能です。
メモリも倍増!
PIANO音源部は Nord Piano Library が 1GB→2GBに倍増、シンセ音源部の Nord Sample Library は 512MB→1GBに倍増!音色を多く読み込める事により音色の選択肢も倍増しました。現場で様々なリクエストに応えなくてはならないプレイヤーにとって、嬉しいアップデートです。
プログラム
プログラム部はセンターに移動され、演奏中は音色選択がメインになる事を考えた配置になっています。
エフェクト
プログラムセクションの右側、エフェクタセクションのディレイではピンポンディレイの追加、リバーブには明るさとサイズ(Cathedral)、そしてChoraleモジュレーションが追加されています。
充実のピアノ音色、エレピ音色、サンプル音色。定番とマニアックが両立
Nord Piano 5のファクトリープリセットは グランドピアノ9種類、アップライトピアノ9種類、エレピ10種類、デジタルエレピ7種類、クラヴィネット1種類、ハープシコード3種類、音程打楽器2種類、41音色、サンプルシンセ音源 224サンプルを搭載しています。Nord Piano 5 Factory Soundsはこちら
ステージピアノの本領を発揮するピアノ音色が超充実!
プリセット名を表示中に本体シフトボタンを押すと、上画像のように音色元モデルのヒントが表示されました!下記音色名をクリックするとサウンドの試聴ができます。ハイクオリティの音色がこれだけ揃っていれば、ステージだけでなく音楽制作でもピアノ・エレピ音色探しに困る事はまずないでしょう。そしてさらに、webから音色をダウンロードして、購入時に入っていなかった音色を手に入れることも可能です。
YAMAHAデモンストレーターの堤さんに、Nord最新ピアノ音色 White Grand XL 6.1を試奏して頂きました。Steinwayを感じさせる煌びやかで美しいサウンドです。
Royal Grand 3D YaS6 XL 5.4 の演奏。YAMAHA S6 がダミーヘッドで録音されたバイノーラルサウンドで、スピーカーで聞いてもその立体感を感じることができました。
HARPSI
真っ赤なスピーカーが、Rhodes系エレピのトレモロサウンドを引き立ててくれます。NORD PIANO MONITORは自宅とステージの両方で同じモニター環境を作れるのもポイント。電子ピアノはPAからモニター返しをもらう事が多いので、会場によって音が変わってしまい違和感を感じてしまう事がありますが、自分専用モニターを常に持っていれば普段通りの音色で演奏に集中することができます。
ボーカル曲でよく使われるWurlitzerサウンドも聞かせて頂きました。
Webから音色をダウンロードできる!
購入時のファクトリープリセットのほか Nord Webサイトから音色をダウンロードして入れ替えることが可能です。Nord Piano 5 を購入すれば今後登場する音色も使用でき、安心して長く使うことができます。下のバナーをクリックすると、その豊富な音色たちをメーカーサイトで確認することができます。
オプションアクセサリーも充実
ソフトケース
■Nord Piano 5 88用 Soft Case Stage 88 / Piano (キャスター付き)
■Nord Piano 5 73用 Soft Case Piano 73 (キャスター付き) 新登場
記事内に掲載されている価格は 2022年1月29日 時点での価格となります。