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07
Apr.2017
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田辺恵二が考察!マルチDAW時代におけるPro Toolsの利点は?

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かつて4大シーケンサーと呼ばれた時代があり私は〇〇派、誰々は〇〇派と各社シーケンサーに分かれ、最初に導入したアプリを使い倒すというような流れがありましたが、今では新たな機能や考え方をもったDAWの登場や何よりも価格が大幅に下がったという点で複数のDAWを作る音楽スタイルによって変えてという方も多いのではないかと思います。その中で絶対的な地位を確立してスタジオ導入率国内外含めても100%に近いのではないかというDAW『Pro Tools』の存在は別格なのではないでしょうか?

Pro Toolsのユーザーの恩恵は?

つまり作曲、編曲の段階では他のDAWを使っていてもレコーディング時ではPro Toolsでの作業になるので各DAWで書き出したまま渡すのではなくPro Toolsのセッションファイル形式で渡す方のがスマートですし何よりラフミックスで自分がどんなバランスでどんなエフェクトをかけたいか?の意図も伝わりやすいです。さらにスタジオでレコーディングされたボーカル、ギター、ドラム等のデータ編集を可能にするためにPro Toolsを導入しているユーザーも多いと思います。もちろんVer12ではMIDI機能も使いやすくなりかつネイディブのCPU負荷率も大幅に効率良くなりましたので、最初からPro Toolsのユーザーも多いのも確かです。

マルチDAW使いが今のトレンド

ただ独自の機能にこだわりがあり昔ながらの使い勝手等の問題で作編曲は他社のDAWでというユーザーもいるわけです。つまり現在はマルチDAW使いというのがトレンドになりつつあると言えるのではないでしょうか。それぞれの良さを活かして作業効率を上げるというのが目的なのでその流れも自然なのです。ただそこで問題になるのはキーコマンドの設定の違いが一つあると思います。キーコンマンドが違うと同じDAWでもまったく手も足も出ないという嘘のような本当の話が現実にあったりしますが、現在のDAWのほとんどがキーコマンドのカスタマイズが可能ですのでPro Toolsのキーコマンドに合わせておけばまったく問題なく作業ができますので、ここさえクリアできればあとは考え方は一緒なので効率良く作業に没頭できると思われます。

新機能『クラウド・コラボレーション』

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さてPro Toolsを併用するもう一つの最大の理由がVer12.5に実装された新機能『クラウド・コラボレーション』なのです。概念はオーナーのユーザーから他に2名まで招待できプロジェクト全体もしくは選択したトラックのみというようにコラボする相手によって変えられるというのも作業効率を高めるのに便利な機能だと思いました。そしてそのやり取りをPro Toolsもしくは、Avid Artist Communityサイト内の『アーティスト・チャット』という専用のテキストベースのチャット画面でできるというのもなんだか変な感じですが今時なのではないでしょうか。

実際の作業に使ってみたところ最初はオーディオだけの共有かと思っていたらインストルメント(MIDI)のやり取りもできるのです!同じプラグインを持っていればそのままでもしコラボレーターが持っていなければ一度フリーズして送れば、再編集も可能です。そしてその共有するトラックの反映具合はオートでもマニュアルでも可能で作業途中の割り込みで共有結果が反映されてしまうと確かに不具合があるので私はマニュアルにしています。作業が慣れてくるとあたかも隣の部屋でコラボしてるかのごとく距離や時間差を感じさせない便利さが得られます。このような機能を持ったDAWは他にもあったのですがここまでの完成度はなかったので一度使ったら手放せなくなる機能でしょう。

最後に

そして今後の期待というかリクエストですが現在Pro Toolsの無料版としてリリースされている『Protools First』がこのクラウド・コラボレーションに機能制限(4トラック?)でも良いので対応することです、これによりコラボDAWの最右翼になること間違いないと思います。その用途は今ではネットでファイルベースのやり取りが当たり前になったコンペ等の仮歌シンガーさんとのコラボ、近年制作の主流になりつつあるコライティング、歌ってみた等でのやり取り、もちろん遠隔地のプレイヤーとのダビングもののやり取り等今までは不可能に近かったことがアイディアさえあれば可能になることばかりです。私的にはあえてリアルタイムにせずにというのがポイントなのではないかと思いました。

今後さらにマルチDAWという流れは進んでいくでしょう、今回の機能だけではないですがPro Toolsが制作環境の中心になる準備が整ったという印象を強く受けました。

    記事内に掲載されている価格は 2017年4月7日 時点での価格となります。

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