
2025年10月2日(木)にRock oN 梅田で開催されたワンコインワークショップ「自作ケーブルも修理も思いのまま。オーディオケーブルの仕組みとはんだごての使い方を覚えよう!」の模様をレポートします。はんだごてを使った事がない方に向けた簡単で優しい内容になってますので是非一読いただき、ケーブル自作に挑戦してみませんか?
講師:タムタム田村
なぜケーブルを自作するのか
・購入するよりも安価
すでに形になっているケーブルと比較すると、費用を半分ほどに抑える事ができます。まとめて買うともっとやすくできると思います。昨今の値上げに対抗すべく抑えられる費用は抑えたいところです。
・修理が自分でできるようになる
断線したケーブルは大体自分で治せるようになります。
・オリジナルケーブルを生み出せる。
多くのメーカーからケーブルやコネクタが販売されてますので自分の好みをサウンドに寄せたオリジナルケーブルを作ることができます。特にマイクレベルを扱うケーブル(マイクケーブル、ギターシールド)はケーブルのキャラクターがでやすいです。
ケーブルの仕組みを知る

マイクケーブル(XLR-XLR)を例に上げます。オーディオケーブルはコネクタとケーブルで構成されており、それらを接着する時に使うのがはんだごてという事です。
実際に接着部分をみてみますと3点で接着されているのが見えます。オーディオケーブルは赤い線と白い線で音声が伝達されます。赤い線は他の色の時もありますが、白は白なのでそこで見分けてください。銅色または銀色はノイズ対策のケーブルです。
つまり赤と白だけでも音は鳴りますので、場合によっては銀色を使わない時もあります。これをアンバランス方式といいます。(銀色を使う時はバランス方式です)
アナログのオーディオケーブルは実はとてもシンプルです。
必要材料
・コネクター
XLR-XLRにするのか、XLR-TRSにするのか、必要なケーブルに合わせて必要なだけ購入してください。初めてであればメーカー等はあまり気にしなくても良いと思いますが、Neutrik製(ノイトリック)がよく使われるので無難かと思います。
・ケーブル
新しく購入するのであればmogami / 2549 が取り回しが良い(柔らかい)のでオススメです。弊社で販売してるケーブルもこちらのケーブルを使用しております。もちろん定番のOYAIDE製やBELDEN製でも問題ありません。例えば今使ってないケーブルがあれば根本を切ってしまって再利用も可能です
・はんだ
低い温度で溶ける合金です。高温のはんだごてで溶かし、その後冷める事で固まりケーブルとコネクタを接着できる仕組みです。100均にも売ってますしどんなはんだでも音はでますので問題ありません。こだわりたい本格派の方はオーディオケーブル用のはんだも売ってますのでご検討ください。
・はんだごて
先ほどのはんだを溶かす道具になります。気をつけないとやけどします。こちらも基本的になんでも良いですが、はんだを置く台や、掃除する為の濡スポンジなどが必要ですので諸々セットになっているものが便利かと思います。
・はんだ付固定台
左手ではんだ、右手ではんだごてを持つとケーブルを持つ手が足りません。非常に高温になりますので安全の為にも用意してください。クランプのようなものからケーブル専用のものもありますので好みに合わせてご用意ください。私は以前まで手元にあった壊れたオーディオインターフェイスを固定用の台として再利用してました。絶対に普段使っているオーディオインターフェイスは使用しないでください。内部のはんだが溶けますので。
・ケーブルストリッパー
ケーブルのビニール皮膜を剥がすのに使用します。カッターでも問題ありませんが、内部の導線を切ってしまった場合音質劣化に直結しますので、できるだけご用意いただきたいです。
こだわってくるとそれぞれ選定のハードルも上がりますが、1回目はおそらく何かしら失敗するので(体験談)あまり難しく考えない方が良いかと思います。ケーブル制作には様々な流派があります。最初は気楽に音が出ればオッケー👌という気持ちで望んでみてください。(深く知れば知るほど奥が深いのです)
とにかく火傷に気をつけて安全第一で!断線したケーブルやパーツが手元にあればサクッと挑戦してみてください!
1コインワークショップは毎週木曜開催中!
https://www.miroc.co.jp/rock-on/1coin_workshop_schedule/
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記事内に掲載されている価格は 2025年11月3日 時点での価格となります。
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