期待のグルーヴマシン新星サイザー SH-4d 堂々登場!
Rolandアナログシンセサイザーの歴史と、最新のテクノロジーが融合・凝縮されたSH-4dが発売されました!
私の周辺では「SH-4dかなり良さそうなんだけど、どうですか?」という、クリエイターやサウンドプロフェッショナルからの声で溢れております。
シンセサイザー好きやトラックメイカー期待のグルーヴマシン、SH-4dをついに触ることが出来ましたので、前編(リズム音源編)・後編(シンセ音源編)の2回に分けてレビューをお届けします!
リズムパート概要
SH-4dのリズム専用パートでは26個の音色(INST)を使用して、ステップ・シーケンサーでリズムパートを作成することができます。シーケンサーはデフォルトで16ステップ、最大64ステップまで設定できるので、4小節のリズムパターンにまで対応可能。シャッフル設定や、発音確率を設定する「probability」機能を備えています。
26個の音色(INST)それぞれ単独でピッチエンベロープ、フィルターエンベロープ、アンプエンベロープ、イコライザーを持っています。通常のサンプラーではドラムキット全体にフィルターが適用されるため、個別サンプルをエディットするのは非常に手間のかかる場合があります。SH-4dではエディットしたい音色を選んでエディットすると、その音色だけに即反映されます。エディットしたい音色のボタンを押してツマミをいじるだけ!そんな直感的な音作りを可能にしています。
本体の4つのスライダーでFXM変調、ピッチエンベロープのアタック、ディケイのコントロールができるほか、3つのツマミで波形選択、ピッチのコントロール、ブレンド割合の調節を行います。オシレーター部は2つの波形をレイヤーできる仕様になっており、ブレンド具合をツマミで簡単に調整できるのが面白いです。アナログ系波形とPCMサウンドを同時に鳴らしたり、曲に合わせて波形を鳴らし分けるプレイも出来てしまいます。
SH-4dのツマミとスライダーは高級な質感でトルク感もあり、ハード音源を操作する心地良さを再認識させてくれました。
実践! SH-4dのツマミとスライダーを使用した音色エディット
ステップシーケンサー部の操作は往年のTR-808系シーケンサーと同様に、音色を選んでパターン部のボタンを押していくだけです。本体下部ボタン群はキーボード鍵盤の配置になっており、音色アサインされたボタンを押してツマミやスライダーを操作します。キックのピッチやオシレーターのブレンド割合を変えたり、ハイハットにフィルターをかけて発振させてみました。最後の最後に、キット全体にかけていたマスターエフェクトの「オーバードライブ」を外して、元の音にしています。マスターエフェクトの中にはドラムサウンドをカッコ良くする歪み系、汚し系、ビット落とし系、ダイナミクス系が多数搭載されています。
実践!発音する確率を制御する「プロバビリティー」
プロバビリティー機能では、シーケンサーのステップごとに、そのステップで発音する確率を設定することが可能です。予定調和から脱却するための、心強い味方になってくれる機能を試してみました。
プロバビリティー設定値はデフォルトで100、つまり「100%発音する」という値ですので、変更したいステップを選択して値を下げて行きます。シーケンサーの発音を多めにONにしておいて、そこから発音確率を下げていくとバリエーション豊かなパターンを自動生成してくれます。リズムの軸となるステップは100%で残しておくのがポイントです。
試聴!SH-4dに用意された49種のプリセット・キット
26個の音色(INST)には、それぞれに439種類におよぶドラムサンプルとVAウェーブが用意されています。上で触れたとおり、2つの波形をレイヤーすることも可能です。26個の音色(INST)を組み合わせた単位をキットと呼び、SH-4dには49種類のプリセット・キットが用意されています。26個の音色を全て鳴らすパターンを作成して、全キットを試聴してみました。
記事内に掲載されている価格は 2023年3月17日 時点での価格となります。
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