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Sennheiserのオープンバック型ヘッドホン「HD 490 PRO」「HD 490 PRO Plus」の新製品発表会が都内某所で開催されました。
Sennheiserは1968年に世界初のオープンエアヘッドホンHD 414を開発し(全世界累計1,000万台以上を販売)、それ以降HDシリーズとして高い評価を受けているヘッドホンを多数開発・販売してきました。
今回Sennheiserが発表したHD 490 PROはどのようなヘッドホンか、ご紹介します。
ユーザーの意見を重視し、音質面だけでなく快適さ・汎用性・耐久性を重視!
まずはスライドでHD 490 PROの概要説明がありました。
まず今回の製品開発には数千もの製品レビューが分析され、プロフェッショナルユーザーの意見が重視されていたということでした。そこでわかったことは、多くのユーザーがヘッドホンに求めていたことは音質や正確さという機能面以外に、長時間でも疲れない快適さ、そして長く使える耐久性といった部分を重視していたということです。HD 490 PROではそういったユーザー側の意見を積極的に取り入れ、製品開発に反映されているということです。
音響面における特徴をまとめると、下記になります。
・角度をつけたトランスデューサーデザインによりリスニング角度が最適化
・低周波シリンダーシステムにより完全で正確かつ明確に定義された低音を実現
・オープンバック設計により、非常に広く立体的なサウンドステージと超精密な定位感を実現
・最先端のネオジウムマグネットにより、優れたドライバー性能と効率性を実現
・色付けのない周波数特性により、全帯域にわたって素直でダイナミックなサウンドを再生
・Sennheiser Open-frame Architectureにより全高調波歪み (THD)を低減し、共鳴を最小限に抑えオーディオ精度を改善
さらに他のヘッドホンとの差別化として強調されていたことは「快適さ・汎用性・耐久性」を重視しているということでした。
「快適さ」という点では、精密に設計されたエルゴノミクスに基づいて圧迫感をなくし、イヤーパッドやヘッドバンドの設計にも工夫がされています。細かいところではメガネをかける人々も快適に使用できるようにイヤーパッドに特別なソフトゾーンが設けられ、眼鏡をかけている人といない人で同じ音響効果が得られるように設計されています。
「汎用性」については、音楽制作用とミキシング用の2組のユニークなイヤーパッドが付属することです。それぞれ素材も周波数特性も違いますので、用途によってユーザーが使い分けることが可能です。
「耐久性」については、付属する2組のイヤーパッドは交換可能で、サステイナビリティに配慮し、同梱しているイヤーパッドはいずれも洗浄可能な素材を採用しています。ヘッドホンのイヤーパッド部分は経年劣化して何かと傷みが目立つ部分ですが、こうした部分が簡単に洗浄できたり交換できるのは嬉しいですよね。
ここで「HD 490 PRO」と「HD 490 PRO Plus」の違いをご紹介します。
どちらにも共通で同梱されているのは下記になります。
・HD 490 PRO本体
・1.8 mケーブル
・6.3mm交換アダプター
・ミキシング用イヤーパッド
・制作用イヤーパッド
・dear VR MIX-SE
そして「HD 490 PRO Plus」のみ、下記が追加で付属します。
・3mケーブル
・プレミアムケース
・追加ヘッドバンド用バンド
実際に触ってみた印象は非常に軽いヘッドホンで、快適さを重視したという触れ込み通り、一人一人合わせた調節も簡単で、長時間でも快適に作業ができる印象でした。
そしてメガネのアーム部分がイヤーパッドに沈むように設計されています。
さらにL/Rイヤーカップは点字ガイド付きで、目視せずともどちらがLRか瞬時に判別がつきます。こういう細かい工夫も嬉しいですね。
2種類あるイヤーパッドですが、実際に聴いてみたところミックス用のイヤーパッドはフラットな印象で、制作用のイヤーパッドは少し暖かみがあるような印象でした。
さらに詳しいお話をゼンハイザージャパンのテクニカルアプリケーションエンジニアである藤井宏幸氏にお伺いしました。
「イヤーパッドが交換できるのもプロのエンジニアにヒアリングしてみた結果を反映しています。ニュートラルな色付けのないものがいいとおっしゃる方が多いんですが、実際にブラインドテストして良いヘッドホンだと思って選ばれるのはフラットではない温かみがあるものが多かったんです。欲しいものといいと思うヘッドホンが違うんですね。制作する用途によっても求める音質が変わることもあるだろうし、それならということでイヤーパッドに最終チューニングの選択肢を提供しています。
さらにHD 490 PROは、ヘッドホンを使う時の小さなストレスを解消しようという工夫がなされてます。細かいところではスライドを上にずらしても側面からくるプレッシャーがどのポジションにしても変わらず、なおかつイヤーカップの位置がずれにくい設計になってますし、ケーブルも巻いてるのでケーブルタッチによる振動が伝わらないようになっています。イヤーパッドも外して洗濯ネットに入れて洗うことができますので、長く快適にお使い頂けると思います。」
音質面だけでなく、快適さ・汎用性・耐久性を重視し、長く快適に使える製品として開発されたHD 490 PRO。そこには半世紀以上、世界のヘッドホン市場をリードしてきたSennheiserの強い矜持と熱意を感じました。
Sennheiserの革新と確信が込められたHD 490 PRO、この春に導入してみてはいかがでしょうか。
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記事内に掲載されている価格は 2024年4月4日 時点での価格となります。
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