Ozone 7の全機能版『Ozone 7 Advenced』はOzone 6 Advancedに搭載されたプラグイン9つに新機能7つを加えた合計16のプラグインから成ります。これだけの機能を1ウィンドウでこなすためにiZotopeでは人間工学に基づいた専門家を技術チームに招き入れ、最高のワークフローを実現しているんです!
Ozone 7 Advancedのvintage系ダイナミクス&EQはマスタリングサウンドに新たな彩りを加えますし、Codec PreviewやMP3/AAC Exportは音楽配信を多用する現代の音楽シーンにマッチした機能です。
ANALYSE イメージ通りの音に仕上げることができました
ハイレゾ音源やMastered for iTunes用に、より品質の高いマスターを作りたいと思っていました。具体的には、正確なピークの管理ができて、波形そのものがクリップしていないマスターの作成です。そんな時にサウンド&レコーディング・ マガジンの記事でスターリング・サウンドのグレッグ・カルビが最終的なレベル調整をOzoneで行なっているのを知り、試しに使ってみたらとても使いやすく、シンプルな設定でイメージ通りの音に仕上げることができました。
音色は中域がしっかりしていて輪郭があり、コンプ、リミッターで作りこんでもボーカルやスネアの芯がしっかり残ってくれます。レベルを小数点以下5桁の精度で微調整できるので、デジタルなのにアナログ機材のように連続した滑らかなオペレーションができるところが気に入っています。
FUSION 奥行きの微調整に重宝しています

OzoneではEQ、ダイナミクス、マキシマイザーで音色と音量レベルの最終的な微調整をおこなっています。お気に入りのオペレーション方法をいくつか紹介しましょう。EQではローエンドとボーカルの微調整をおこないます。カーブをシェルビングに設定して40Hz辺りからほんの少しレベルを下げるとローエンドの被りが抑えられてキック、ベースがしっかり聴こえてきます。

さらに500Hz辺りをピークEQで強調するとボーカルに厚みが出て声がぐっと前に出てきます。ダイナミクスは4バントにわけてアタック、リリースを細かく調整しています。例えば低域が多くてボーカルが抜けてこない音源にも、120Hz以下の帯域の音量レベルを1dBほど下げるだけでキックベースが抑えられボーカルアップのバランスに近づきます。マキシマイザーの設定はアナログテープを通したように自然にピークを押さえて厚みが増すIRC2がお気に入りです。生楽器中心の楽曲で透明感を出したい時にはIRC1を選択します。このキャラクターの設定次第でアタックをシャープにしたり丸くしたりできるので歌とオケの馴染みや前後の奥行きの微調整に重宝しています。
SUGGESTION 最高のモニター環境で真価が発揮される
ほとんど欠点は思いつきませんが、強いて言うならば価格がリーズナブルなために一般的には簡易マスタリングのためのツールだと認識されていることでしょうか。確かに豊富なプリセットを選択すれば何となくそれらしい音で仕上がりますが、最高のモニター環境で積極的にパラメーターを調整してこそOzoneの真価が発揮されるのは間違いないですね。
システム要件 |
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Mac |
OS X 10.8–10.11 (Intel only) |
Windows |
7, 8, and 10 |
対応インターフェイス |
Pro Tools 10-12 (RTAS, AudioSuite, 64-bit AAX), VST 2, VST 3, and Audio Unit. |
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iLok2が必要です |