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ROCK ON

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10
Oct.2016
Rock oN

LOVELY LOVELY PRODUCTS! モジュラーシーンの深層世界 By ACID渋谷

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みなさんこんにちは!ACID渋谷です。季節がだんだんと移り変わり、街頭も秋めいてきた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?前回こちらのLOVELY LOVELY PRODUCTS!企画にてRoland TR-8とTR-09の比較を行いましたが、今回は「モジュラーシーンの深層世界」と銘打ち、素敵なゲストをお迎えしてのインタビュー形式でお送りしたいと思います!
Arturia Area Sales ManagerのAntoine氏とご存知我らが氏家氏のご両名をRock oN SYNTH HEAVENにお招きし、世界のシンセ事情からArtuiriaの新製品のご紹介までたっぷりと語って頂きました。もちろん氏家氏によるお馴染みの軽快なデモプレイや、Antoine氏とのインプロセッションなど盛りだくさんな内容でお届けします!

では早速、Arturiaが生まれた国、フランスのシンセ事情についてうお話を伺ってみましょう!

フランスの音楽シーン、モジュラーの現状について

Antoine:ArturiaのAntoineと申します宜しくお願い致します。本日は日本で最もホットな場所、ROCK ONさんのSYNTH HEAVENにお邪魔できてとても嬉しく思っています。そして、Arturiaにとっては、長い付き合いをさせていただいている、Arturiaの友人であり、協力者頂である氏家さんとも会うことが出来て非常に喜んでいます。氏家さんとはArturiaの多くの商品で様々なご協力頂いています。氏家さんとお会い出来るのはいつも光栄に思っています!

Rock oN:モジュラーの盛り上がりが凄いとよく言われますが、ヨーロッパでは具体的にどんな人が使っているのでしょうか?

Antoine:モジュラーシンセは元々、経済的に余裕のあるサウンド・デザイナーが使用する大掛かりなシステムでした。当時は非常に高価な機材で、ごく一部の人々しか使うことができないものでした。現在は、ユーロラックの台頭により、このシステムを得るのに、車や、自分の家を売らなくてもこのシステムを入手できる素晴らしい時代に突入しています。
しかも、この分野では絶えず新しいブランドが多様なコンセプトと新しいアイディアを常に世の中に発信しているので非常に興味深く、エキサイティングな時代だと思います。今までにない新しい提案が絶えず現在のシセシスの現場で起きているという事です。
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多くの人が口々に、今こそがほんとうの意味での「シンセサイザー黄金期」だと言っていますが、私もこれに強く共感します。

この黄金時代の中心に位置しているのがユーロラックです。
ほとんどのアイディアがユーロラック周辺で湧き上がり、化学反応を起こしていると思います。そして、このトレンドがより多くの人々をモジュラーマーケットへ引き込んでおり、ヨーロッパでは既に大きなムーブメントを作り、アメリカでもこのトレンドが大きなものへと育ちつつあり、アジアでも日本を筆頭にこのブームが開花しつつあると思います。「今」が正にその時だと思います。氏家さん、そう思いませんか?

氏家氏:完全に同意します!ちょっと補足しますと、やはりモジュラーの価格が安くなったという時代背景が大きいでしょう。当時はそれこそ一千万ぐらいしたシステムを冨田勲さんらレジェンド達が使いこなし、そこから脈々とシンセ文化が受け継がられていく中で、今のモジュール達は当時のあのムードを残しつつも進化し、価格もお手ごろになっているから素晴らしいですよ。

ヨーロッパでのモジュラーシンセを使ったライブシーンについて

Antoine:フランスでモジュラー使っている層はおもに2通りあります。
一つは家で使用している人達。この人達は主にサウンド・デザイナーもしくはプロデューサー的な人達ですね。もう片方のグループはステージでモジュラーを使っている人たちで、こちらは主にDJです。今、フランスではテクノが大きなトレンドとなっていて、テクノを中心に、あらゆるEDMが盛り上がってきています。トランス、ジャングル、ドラムンベース、とあらゆるジャンルが活気を見せています。
以前はこういうジャンルのDJ達も、ヴァイナル、ターンテーブル、ミキサーというスタイルが主流でしたが、これも段々と進化をしてきて、アウトボード・エフェクト、リズムマシン、シンセサイザー等を積極的に取り込んでいくDJが増えています。この進化の中で、正にシンセとして取り込まれているのがモジュラーなのです。
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実際にSonar Festival、アムステルダム・ダンス・イベント等に出演しているDJ達の多くは6Uの大掛かりなユーロラックを持ち込み、予めパッチングされたモジュラーをその場で音を仕上げるというパフォーマンスをしており、主流になりつつあります。

Dead MouseやKinkに代表されるアーチスト、特にKinkはモジュラーシンセを大胆に取り入れたアーチストの代表といえます。非常に興味深いDJ、プロデューサーだと思います。その他にもSurgeon、Richi Van houten、さたにCarl Graigといったアーチストもモジュラーを取り入れています。Tony Butlerなどもそうですね。多くのDJがこの方向に向かっています。大きな流れなのですが、個々のアイディアはそれぞれに特徴的なのでとてもエキサイティングなムーブメントだと思います。

フランスでのワークショップについて

ROck oN:海外ではフォーラムによる情報共有だけでなく、ワークショップやカンファレンスといったユーザー同士の交流手法がとても発達している印象を受けます。

Antoine:もちろんモジュラーのワークショップというのはあるのですが、ユーロラックのシーンは一つの大きなコミュニティーという風に捉えるのが正しい気がします。特徴的なのは、ブランド間の競い合いという雰囲気は無く、非常に友好的で多くのユーザーが大掛かりなフォーラムを持っていたりします。全体的に有効的で、参考になるものが多いです。ユーザーが自然発生的に集まり、パッチングの方法を教え合ったり、経験を披露したり、どの様に機材をまとめたらいいか等、ノウハウを皆で考え、アイディアを出し合う様な雰囲気です。


※動画はフランスのシンセショップModularsquareで行われたWMDのワークショップの模様

クラブ等では見かける事が無いですが、いくつかあるモジュラーの専門店などでは、とても充実したユーザーグループや、ユーザーフォーラムを運営している所があります。まだジャンルとしてはブティークなジャンルではあるので、数は少ないですが、有名なところではパリに「モジュラースクエア」というモジュラーに特化したショップがあります。日本でもこの様なアクティブなユーザーグループを形成できるといいと思います。Arturiaはこの様に商品の回りにユーザーグループがあり、ユーザー間で経験やノウハウを共有していくことがとても大事だと思っています。日本でもこの様なユーザーグループが育って、ユーザーとメーカーが共に成長して行けるような関係を作れればいいと思います。

開催されるワークショップにはそれぞれテーマがあり、例えば、「モジュラーでパーカッション・サウンドを作る」という様なテーマを設定し、それを元にユーザーがアイディアを持ち寄り、かっこいいハイハットの音をどうつくるか?という様なテクニックを共有したりするような雰囲気です。

こういったフォーラムやワークショップは多くの場合、ユーザーが主体となり場所と時間を決めて集まるというものが多いです。たまに販売店が場所を提供したりする様な場合もありますが、特にメーカーや販売店等のスポンサーを必要としないケースが主流ですね。メーカーが参加して裏話や、商品の設計について普段接することが出来ない情報を披露することもありますが、ほとんどがユーザー主体のものです。

Arturiaのモデリング・テクノロジーの発展について

Rock oN:そんなシンセーンの中核にArturiaはしっかりハマっていると思いますが、モデリング技術に長けていたArturiaの今を象徴するのは、ハードウェアだと思います。TAE技術でアナログをモデリングし、斬新Originハードウェアシンセで世界を驚かせ、ついにはBruteシリーズでリアルアナログさえも手がけるというモノ作りの精神は凄いと思います。

Antoine:Arturiaは元々、一般のユーザーの手の届かないビンテージ機材を別の形で提供したいという強い動機がDNAに刻まれています。代表的な例としてはVSTプラグイン音源で、ビンテージ機材のサウンドを忠実に再現しながら、価格的にはほんの少しの負担で済むというものです。初期の頃はこのプラグイン商品がメインのアイテムでした。TAEテクノロジーは、特定のシンセサイザーの回路で起きる電気的な現象を演算・アルゴリズムに置き換えることによって、を再現するというものですが、この技術のお陰で、この音源はサンプル波形等を必要とせず、コンピュータにとって負荷の少ないものになっています。プラグインであることのメリットは、あらゆる側面から考えて、非常に大きいものになります。Arturiaは一貫して、最高のバリュー(価値)をベストプライスで提供するする努力を続けています。
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アナログ・シンセを開発したのは、2010年にMini Bruteを初めてリリースしたときが最初ですが、当時この価格帯でアナログ・シンセは市場に存在しませんでした。その後、色んなブランドがこの価格帯に競合商品を出してきていますが、この様な商品が最も強くArturiaの哲学を代表しているものだと思います。もちろん、Arturiaが初めてアナログ・シンセを作ったわけではないです。ですが、多くのビンテージ・シンセを研究し、インスパイアされたプロセスとArturiaの哲学が合体してMini Bruteに行き着いたということが言えます。これは正にArturiaのDNAだと言えます。

Arturiaの開発ポリシーについてもう一つ付け加えるとすると、プラグイン商品については、必ずオリジナルのビンテージ。シンセと同じインターフェースを再現するという点、そして、必ずオリジナルの楽器では実現ができなかった要素を付け加えるという点です。

この姿勢は、アナログ商品の開発にも貫かれており、それまでに存在した幾多のアナログ・シンセとは明確に一線が引ける、ユニークな音色をコンセプトとして持たせるという事が核にあり、Mini Bruteにおいては、Steiner-Parkerフィルターを採用する事により、非常に特徴的なサウンド・パレットを実現することができました。また、もう一つの特徴として、パラメターを通常のメーカーとはちょっと異なる設定範囲を想定しています。普通の設計では、歪まない様に可変範囲を設定するのが、Arturiaでは敢えて、歪むところまで可変範囲を設定しています。これにより、オシレーターの時点で、微妙な歪みを再現することができ、ユーザーが必要とすれば、限界以上の設定が可能なものになっています。

新しいV Collection Vについて

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Rock oN:MatrixBruteなど勢いによるハードウェアが登場する一方、Arturiaモデリングの代名詞、V Collectionシリーズも最新版が出ましたね。
Antoine:是非V Collection Vについて了解させてください。V collection 5はArturiaが今までに開発してきた全ての音源を1つのパッケージに集約したものです。さらに、Analog Labという、これらの音源のプリセットを集約したパッケージも含まれます。Analog Labは実は、好みの音色を探す上で非常に便利なソフトウェアです。Analog Labで好みの音色を見つけ、エディットしたいと思ったら、そこからV collectionの音源に切り替えて味付けをし、それをセーブしてAnalog Labへ戻るという事が瞬時にできます。

V collection 5は5つの新しい音源を搭載しています。16種類のキーボード、9種類のシンセイサイザー、3種類のピアノ(アコースティックピアノが1種類と、エレピが2種類ですね)、3種類のオルガン、(Farfisa、 VOX Continental、 Hammond B-3)、そしてストリングスが秀逸なSolinaまで網羅しています。キーボーディストにとって必要な音がここにあります。氏家さんも同意してもらえますよね。

大人気!!Beatstep Proについて

Rock oN:そして今のArturiaを語る上で忘れてはいけないのが、Beatstep Proですね。Beatstep Proが初めて登場した時は日本のユーザーはかなり驚いたものです。純粋にCVがついてるシーケンサー/コントローラーがこんなキャッチなー感じでできるんだって。そしてProが出た時にはもう歓喜でしたね。短いスパンの中で、Beatstep ProをBeatstepの上位機種として開発したきっかけはなんだったのでしょうか?
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Antoine:Beatstep Proのアイディアや仕様の多くはユーザー・コミュニティーからフィードバックされたものです。Beatstepをはじめに出したときには、それ自体センセーショナルなものでしたが、瞬時にユーザーからBeatstepは画期的な商品だけど、あんな機能、こんな機能があったらもっと良かったのに。というリクエストが殺到した機種でもあったのです。
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Arturiaの開発チームはこの様なフィードバックを頑張ってまとめたと思います。どんなに多様なアイディアを取り込み、仕様に追加しても、シリーズとしての使い勝手、一貫性を保つことができました。コミュニティーを通して、Beatstepを改良するとしたら、どんな機能が欲しいですか?という投げかけもArturiaからしています。

確かに、Arturiaの開発チームもBeatstep Proを開発するにあたっては頑張りましたが、この商品の本当の功労者はユーザー・コミュニティーにほかなりません。

Rock oN;なるほど!本日は貴重なお話ありがとうございました!

Keystep × Beatstep × REON driftbox

Rock oN:それでは最後にお待ちかね氏家さんにArtuiraの新製品を使ったシンセッションをお願いしたいと思います!この中で何か気になるシンセはありますか?

氏家氏:たくさんあるけど、REONシリーズを紹介したいね!Keystepで弾いてみよう。Antoineもちょっと一緒にセッションしてみよう!

・・・といことで今回はスペシャルなゲストをお招きしてお送り致しました。シンセシーンの盛り上がりにはメーカーの熱意、アーティストのインスピレーション、そしてユーザー通しのコミュニティが必要不可欠なんだと改めて実感しました。Rock oNでも様々な催しや情報発信を積極的に行い、シーンに貢献したいと強く思いました!

ACID渋谷

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