製品レビュー、試聴からサポート情報、キャンペーンまで製品別にフォーカス。活用のヒントがここに集結。
Rock oN渋谷店では、DAW による作業を基本としたワークフローの中、SSLの培ったハイエンドのアナログ・オートメーション機能を統合した、AWS948 を期間限定展示中。「現在制作の現場で必要となっているのは、エンジニア自身が『LEGOブロック』のようにパーツを組み合わせて理想の環境を構築するスタイルだ」と提唱するSSL。クリーンな音質を追求するトラディショナルな開発の姿勢を貫く一方、DAWとアナログサーキットとの融合において今もなお新しい技術をもって開拓するメーカーです。
Rock oNではメーカーの枠を飛び越えてその『LEGOブロック』思想の視点をもって先進技術との融合を見据えたSSL製品の展示を開催中。現代の制作のニーズに合わせたソリューション構築のヒントとなれば幸いです。
INDEX
3. AWS Delta × Pyramix × HORUS ▼
5. VHD Pre or Alpha CH × I/F ▼
1. about Solid State Logic
Solid State Logic 社(略:SSL)は80年代を象徴するサウンドを作り上げたSSL4000コンソールを始めとする音響機器メーカーの老舗。世界中でマルチトラックレコー ダ対応のインラインコンソールとして爆発的なヒットとなるSL4000シリーズやトランス、VCA、コンデンサ等音質に影響するパーツを排除した回路 「Super Analogue」を搭載したSL 9000Jなど、クリーンな音質を追求する開発の姿勢の一方、1992年から、早すぎたといっても過言ではないデジタルミキサーとDAW、そして Video Playerまでもを統合したスタジオソリューションのAll-in-One システム「Senaria」、現在はDAWコントロールとの融合を開拓するフロンティアスピリットを併せ持つインテリジェントなメーカーです。
2. Solid State Logicの歴史
1969年創業。イギリスのオックスフォードに本社があり、広大な敷地内に向上も併設されている。創業当時はパイプオルガンの制御装置を制作してい たことは、あまり知られていない。当時主流であった真空管ではなく半導体を利用したことが、社名の由来である。現在はオーナーがピーター・ガブリエルとい うことも別の意味で注目を集めている。
3. AWS Delta × Pyramix × HORUS
現在Rock oN店頭に鎮座するAWS48。AWSはミドルスケールのレコーディングスタジオやプロダクションスタジオのためにデザインされたコンソールです。AWSとはAnalogue Workstation Systemの略で、アナログコンソールとDAWコントロールを統合したハイブリッドなコンソールシステムであることを示しています。さらにAWSはδelta-Controlに対応し、DAWとアナログコンソールミキシングをより密接にするコンソールとなりました。
今まではアナログコンソールとDAWコントロールと別セクションという考え方でしたが、このδelta-ControlはDAW上で立ち上げたプラグイン内にコンソールのオートメーションデータを記録します。そこに記録されたボリュームコントロールやCUTなどの情報をコンソール側が受け取り、コンソールがオートメーションを再生していく。δelta-ControlとはDAWが親となりコンソールを司る画期的な機能となります。それに対応したことにより、このAWSはデジタルとアナログが融合した現代のニーズに合った優れたコンソールと言えるでしょう。
そして、アナログに最も近いデジタルだけに許された没入感と感動を得られるDSD/DXDフォーマットを扱うPyramixシステムと組み合わせたPyramixにてアナログの情報をモニター・アウトの音と区別出来ないと言わしめるDSD256での収録、再生が可能な至高のソリューションにてお迎えします。
PCの起動時にCPUのCoreを専有しDSPとして動作させるMassCore PCとMergingが開発したネットワーク・ベースのオーディオI/OであるHorusをPyramix上で使用することで11.2MHzまでのDSDレコーディング / プレイバックを実現するシステムがまさに目の前に広がります。是非ともご来店お待ちしております。
[eStoreClipper1A mdin=’37710′ img=’LINK’]※HorusのベースユニットにはAESとMADIが標準インターフェースとして装備されており、拡張オプションで高性能AD,DA コンバーター・インターフェースを搭載することができます。[/eStoreClipper1A]4. Sigma Delta × Avid S3
Sigma DeltaはSSLコンソールの「AWS 924/948」や「Duality」に搭載されている、DAWからのアナログフェーダーオートメーション機能『A-FADA』と、Super Analogue回路を搭載した”DAWオートメーションを実現したアナログサミングエンジン”です。SSLの言葉を借りれば「ラックに納まるAWSコンソール」とも言えるでしょう。他社のサミングアンプがアナログ領域でサミング=音を混ぜるということに終始している中、オートメーション機能を実現しているのはまさにSSL Sigma Deltaのみ!
これまでのSigma Softwareに加え、新たに “Standalone Sigma Remote Control app”とDelta Controlプラグインを使用すれば、
というコミュニケーションを介して、Sigma Deltaの内部ボリューム、VCAコントロール情報とリンクし、プラグインオートメーションでアナログボリューム情報をコントロールすることができるわけです。
プラグインのオートメーションがDAW上でかける。これだけでもアナログミキサーに近いわけですが、やはり、ここまでくるとコントロールサーフェスでフェーダー上でコントロールしたいですよね。こちらはAVIDのPro Tools|S3にてコントロールするのが最適でしょう。プラグインコントロールのノブは一瞬でフェーダーフリップすることができますので、DAWのみだけでは1chずつしかオートメーションへアクセスできないところが、両手を使って複数のフェーダーに同時にアクセス、オートメーション情報を書き込むことができます。
5. VHD Pre or Alpha CH × I/F
Solid State Logicが誇るDualityで採用され、その後、Alpha Channel/XRack Moduleシリーズにも搭載されたVHD回路を、1Uのコンパクトな筐体に4ch分搭載したVHD PRE。
オリジナルXLogicシリーズには無かった、DI/Line入力も備え、3Band EQとイトリミッター/ADコンバーターを通して、最短でDAWにシグナルをロスなく送る事が出来るAlpha Channel。
コストパフォーマンスだけでなく、フレキシビリティに富んだこれらの製品のマイクプリとしての実力、実績はすでに多くのユーザー、スタジオに導入されていることから証明されています。今回はちょっと視点を変えて、これらをトーンコントローラとして活用する方法を提案したいと思います。
これらのマイクゲインは絞り切りで20dBのゲインとなっており、その横についているPadスイッチ-20dBとなっているため、つまりライン信号を入れてあげることにより、ゲインはunityの関係となるわけです。つまり、このゲインが変わらない特徴を使ってVHDの部分だけを使ってしまおうとの作戦です。
Pro Toolsのインサート機能を使用したりしてDAからADに戻してあげれば原音に2次倍音(2nd)から3次倍音(3rd)を連続可変で加えてあげることができ、キャラクターを蒸してあげることができます。ドラムのステムに使用したり、2mixに使用したりして、トーンの変化を演出したり、どうにもミックスに馴染んでくれないトラックに対してアプローチしてみたりすると思った以上に、すんなりと馴染んでくれることもあると思います。
マイクプリのみならずトーンコントローラとしても重宝されるであろうVHD Pre とAlpha Channel。一粒で2度美味しいこのプロダクト、今一度注目してみては如何でしょう?
[eStoreClipper1A mdin=’3477′ img=’LINK’]GET[/eStoreClipper1A] [eStoreClipper1A mdin=’3241′ img=’LINK’]GET[/eStoreClipper1A]記事内に掲載されている価格は 2016年6月30日 時点での価格となります。
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