Rock oN Buyer’s Guideで新たな制作の季節を切り拓こう!
この春、個性豊かなRock oN スタッフが、独自の目線でイチオシ制作機材をご紹介。
1. あのKlaus Schulzeも開発に参加したデジタル・ステップシーケンサー
Manikin ElectronicはもともとベルリンのManikin Recordsというレーベルからスタートしています。シンセサイザーをメインにフィーチャーしたAmbientやNew Ageっぽいサウンドが特徴的です。
その後アーティストの目線から楽器制作もスタートされMerotronの現代版Memotronやステップシーケンサー等、クラシカルな背景を現代的にアップデートしたようなプロダクトを開発しています。
Shrittmacherの開発にはKlaus Schulzeも参加。複数のアルペジオが壮大なスケールが展開していく様なサウンド生成を得意としています。
余談ですが、この手のステップシーケンサーは大物アーティストが開発に携わっている事があり、例えばDopfer MAQ16/3やSCHALTWERK (生産完了品)はKRAFTWERKが開発に参加。特徴としてはMIDI以外にもCV/Gate、DIN SYNCを同時に出力出来る事。メカニカルなフレーズを生み出す同製品はあのテクノロジーフリークのTrent Reznorのスタジオでもその姿を見る事が出来ます!SCHALTWERKは見た目も大きくてかなりカッコいいです。
MAQ16/3は16ステップ×3本のシーケンスデータを作成可能で、3本それぞれにMIDI ChとMIDI CCの割り当てが出来ます。それに対し、Schrittmacherは何と最大32本のシーケンスを同時走行出来ます。
本体中央の縦に4つ並ぶボタンが「シーケンス」と呼ばれ、1つの「シーケンス」に対して、8本の「ライン」と呼ばれるシーケンストラックを持っています(4シーケンス×8ライン=32トラック)。ツマミ下の8つのボタンが8本のシーケンスを表していて、ボタンを押すことでシーケンスを選択します。その8本はそれぞれに個別または同一のMIDI Chを設定可能(ここ重要!)。
例えば32本全てを同一チャンネルに設定したりも出来ます!さらに走行方法は正方向、逆走、往復、最初と最後をだぶらせる往復、ランダムと選択でき、ステップのスキップやステップ数の変更、リアルタイムループの作成(長さもリアルタイム変更可)、OFF入力など、超多彩なパターン作成が可能なのです。
2. ステップ情報のEDIT機能は無限大!ミュートがイケてる!
Schrittmacherは「演奏できるシーケンサー」と謳われているだけあり、リアルタイム操作に非常に秀でています。
シーケンサー走行中に基本的にはNOTEモードとCTRLモードの切り替え以外のほとんどの操作を実行出来ます。またMIDIの出力系統はMIDI A:1~16、MIDI B:1~16と二系統あるため、スレーブ機材をA/Bに割り振れば32ch分のシーケンスを本当に同時走行出来ます。
また、シーケンスの長さと再生スピードを全て個別に設定出来るため、同じBPM上の設定であっても例えば1本目は全14ステップの正方向のノート、そして2本目は全9ステップで4と6をOFFにして逆走でフィルターのカットオフ(外部機器のCCナンバーに合わせます。)そして3本目に全12ステップで再生スピード2倍のランダム再生でデジタルディレイのフィードバック量(外部機器のCCナンバーに合わせて)などを全て個別に、しかもツマミで値を変更させながらコントロール出来るのです!
さらに地味に使える機能がミュート。任意のシーケンスをミュートする事が出来るため、コントロール情報の抜き差しという非常にマニアックなON/OFFプレイが出来ます。これは例えばライブの時に最初はノーマルな周波数でシンセベースのフレーズを奏でておいて、任意のタイミングでいきなりフィルターやアンプ、LFOなどが動き出すというプレイが可能です。同じ音源でいきなり表情を変えると面白いですよ!
いかがでしたでしょうか?ステップシーケンサーでの音作りの面白さが少しでも伝われば幸いです!
ACID渋谷
[eStoreClipper1A mdin=’17758′ img=’LINK’][/eStoreClipper1A]記事内に掲載されている価格は 2017年3月10日 時点での価格となります。
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