1947年ウィーンで誕生したAKGは「スタジオ標準のマイクメーカーといえばAKG」と言われるほどのシェアを誇っており、現在もC414、C451EB、D112などは常に機材リストに載る大定番の機種となっています。その中でも、1953年に発表され絶大な人気と信頼を集めていたのがC12です。その太く存在感のある音質は数々のレコーディングで使用されていましたが、惜しくも生産完了。現在、市場ではビンテージ品が高額で取引されています。伝説のように語られるモデルでありながら、すでに現存する機体が希少となり、オリジナルを所有しているレコーディング・スタジオもほとんどなく、実際にそのサウンドを体験する機会は残念ながらほとんどありません。
そんな中、1994年に待望の後継機であるC12 VR(Vintage Revival)が発表されます。多くのエンジニアに愛されたC12のサウンドを踏襲しながら、現代のサウンド事情に合わせてセルフノイズを大幅に改善するなどの工夫がなされていますが、残念ながらそれほど高く評価されていないのが現状です。やはり、もっとも大きな理由はサウンドの違いでしょう。
◎甦る伝説のサウンド!C12 VRカスタムを期間限定で店頭展示 !!!
サウンドが変化してしまっている理由のひとつが真空管にあります。現行の6072A(12AY7)は選別管ではあるものの、デモ機などは長く使われ、電圧が調整できていないのも原因のひとつです。
そこでROCK ON PROでは、サウンドを向上させるために真空管を交換した形でご提案。11月末までの期間限定で店頭にてお試しいただけます!真空管変更/電圧調整によって変化する音像を是非、店頭で体感してください !!
上の画像は今回のカスタマイズに使用した真空管 GE 6072A (75-79年製造品)です。同じ現行品にもGE 6072Aが使用されていますが、製造年は85-89年。物自体の回路やダイヤフラムの質上、音の太さはあるものの、音を捉えるスイートスポットが狭く少し歪みを感じる物となっています。そちらを変更し75-79年のGE 6072Aにすると音像が広がり、S/N自体は昨今のマイクに比べ悪いものの、音の重心が下がりよりリッチな質感となります。
ヴィンテージ機にはRCA社製真空管が入っていましたが、同年代ではそちらのOEMとしても使用されていた品です。現在では75-79年製造品はとなっていますが、まだ手に入る物の中からこちらの真空管を使用しました。
また、100Vでの駆動ではなく115Vが推奨の値となり、その電圧値によっても音質が変化します。どちらにしてもS/N自体は現在のマイクに敵うものではありませんが、そのサウンドは圧倒的に音楽性が高いです。
最近登場した多くのマイクと比べれば、確かに高価格なモデルゆえの手の出しにくさはありますが、この先20-30年を見越したマイクとしてはメンテナンス・修理を含め、AKGの実績から安心して長くお使いいただけるマイクとなっています。
加えて内部の構造をきちんと開示し、アナログにこだわった作りの機体も魅力です。知識・興味さえあれば、今回の真空管交換のようにお客様自身で更に音質を向上させる事も可能です。分解のできない、ブラックボックス化されているマイクが多い現代において、自由度のあるマイクだからこそ長く信頼してお使いいただけます。
カスタマイズに不安のある方もご相談承ります。ぜひ、お気軽にご連絡ください!
まずはなによりも実機の音質を体感していただき、今こそ伝統のAKGサウンドで録音を !!
期間限定店頭展示!C12 VR ROCK ON PRO Specail Custumized Model
展示期間:2017年11月末日まで
*都合により終了時期が早まる場合がございます。お早めにお問い合わせください。
記事内に掲載されている価格は 2017年10月23日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ