AES NY 2019の会場で常に人だかりがあるのが、こちらのAvid Booth。IBC 2019で初の実機展示を行った、Avid S4 / S1の人気のほどが伺えます。Tech Previewとして最新のPro Toolsの更新情報が発表になっています。
まずは、AVID S4から。AVID S6の弟分となるS4。S6と同等の機能を限定されたサイズの中で実現する、コストパフォーマンスの高い製品。S6では、3つのモジュールに別れていたFader,Process,Knobが、1つのChannel Strip Moduleになっているのが特徴です。オプションでS6と全く同じDisplay Moduleや、JoystickModuleを追加することが可能。Fader数は24までという限定はあるものの、機能的には、かなり近い性能を持ちます。
そして、長らく皆様に愛されてきたArtist Controlがついに世代交代。Avid S1として登場します。ハードウェア単体の機能は、Artist Mixと同等の8Fader,1Knobとなっています。液晶画面の表示もご覧の通り従来どおり。最大の変更点が、iPad or Androidと組み合わせることで、メーターブリッジを構築できるという点。Avid S6/S4と派違い波形の表示は出来ませんが、チャンネルメーターが提供されるとうのは、ミキシングの操作性として大きなトピックですね。高価なiPadではなく、Andoroidにも対応するというのが今回の更新の密かなニュース。スムーズな表示のためには、ある程度のスペックは必要と思いますが、選択肢が広がるのは良いことですね。
Pro Toolsの次のバージョン(早ければ今月末にリリースとのこと)の情報として、Video Engineのブラッシュアップにより4k/8kの解像度へ対応、60p/120pというハイフレームレートへの対応ということが正式に発表になっています。
また、Dolby Atmos制作の加速ということで、Production Suiteの持つAtmos Audio Bridge利用時に130chのやりとりが可能になるということ。これまでは、3rd Party I/Oの扱いで32chの成約を受けていたのが、機能開放されるということ。これにより、Production Suiteで仕込んだ音源をRMUを備えたastering Sutageに持ち込んだ際のI/Oの設定変更が必要なくなりますね。
そして、Netflixへの対応。Netflixの求めるマスターファイルは、Atmos,5.1,Stereoなどさまざまな フォーマットのAudioを一つのコンテナに収める必要があります。これまでPro Toolsでは、Busごとにしか書き出すことが出来ませんでしたが、次のバージョンから、複数のBusのOutを1フィぇ押して書き出すことが可能になるということです。
着実に進化を遂げるPro Tools。まだまだ開発中の機能もあるようなので、引き続き注目ですね。
Writer. Yousuke
記事内に掲載されている価格は 2019年10月18日 時点での価格となります。
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