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製品情報

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17
Jun.2022
製品情報

大須賀淳のSennheiser MKE 400-II レビュー!

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この何年かで、一眼カメラの動画撮影機能は飛躍的に性能が向上し、アマチュアでも高画質での撮影が行いやすくなりました。一方、それに伴って目立ってくるのが「音」の問題。多くのカメラの内蔵マイクは、周囲の音を包括的に拾う仕様のものが多く、特に登場人物の声を聴きやすく集中して録るのに向いていません(サンプル動画の00:05〜付近を参照)。

映像のクオリティに見合った音声の収録には、外付けマイクの装着が最も有効です。

SennheiserのMKE 400-IIは、カメラに常時装着しても気になりにくいコンパクトサイズのショットガンマイク(向けた方向の音のみを集中的に収録)。

今回は性能から付属品まで全体的な検証を行ってみます。他のマイクとの比較も行ったサンプル動画も併せてご覧ください!

コンパクト&高質感!付属品も充実

MKE 400-IIは全長126mmと、ショットガンマイクとしては非常にコンパクト。ボディは樹脂製で軽量ながら、全体にしっかりとした質感を感じます。

MKE400_01

カメラへは底面のシューマウントで装着。1/4インチのネジ穴もあるので、三脚や一脚に装着してカメラから離れた位置へのセットも可能です。

MKE400_02

PanasonicのGH5sに装着した様子。一般的なショットガンマイクのように前方に大きく突出することなく、自然な雰囲気でマッチします。

MKE400_03

製品パッケージには多くの付属品が同梱されているのも魅力の一つ。特に他の小物を買い足さなくとも、すぐにカメラに装着して使い始められます。

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付属の3.5mmミニプラグケーブルは片側にロック機構が付いてより、使用中に抜けたり、負荷がかかって接触不要になるようなリスクを大幅に低減できます。ケーブルの着脱が可能なため、長いケーブルでセッティングの自由度を上げられます。

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本体は単4電池2本で駆動(電池も付属します)。電池フタは背面部分にあり、カメラから外さなくとも交換ができるのは嬉しいポイント。

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横面の電源ボタンをオンにすると、緑色のLEDが常時点灯します。電池式のマイクはうっかり電源を切り忘れることも多いので、わかりやすく常時点灯するのは個人的にとても嬉しい仕様です。

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ウィンドジャマーとヘッドホン出力で、屋外での使用も安心

付属品の中でも非常に嬉しかったのが、風によるノイズ混入を防ぐファー式のウインドジャマー。サンプル動画中でも、カメラ内蔵マイクには風の音が入っていますが、同じ箇所でもウインドジャマーを付けた2機種の音声には全く入っていません。屋外での収録には「必須」のアイテムと言えます。

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一般にスポンジ製の「ウインドシールド」が付属するマイクは多いですが、より効果の高い(単体購入すると数千円以上はする)ウインドジャマーが標準で付属するのは、ユーザーにとっても非常にフレンドリーだと思います。

ま、MKE 400-IIには本体にヘッドホン出力があるので、使うカメラの種類にかかわらず現場で音をプレビューしながらの着実な収録が行えます。

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何かとユーザーがトラブルに遭遇しそうなポイントが、あらかじめしっかりケアされているのはとても素晴らしいと感じました。

周波数レンジの広い幅広い用途に向いた音

それでは一番肝心なサウンドのチェックに進みましょう。あらためて、サンプル動画と併せてご覧ください。

今回は、同じSennheiserのショットガンマイク「MKE 600」(条件を揃えるため、乾電池駆動で使用)と、カメラ内蔵の参考としてPanasonic GH5sの内蔵マイクも用い、同じ位置で同時に録音しています。

まず「正面の音を集中的に拾う」性質は、MKE 400-II、MKE 600共に内蔵マイクと明らかに違うのがおわかり頂けると思います。動画中では、マイクの周辺を移動する様子も同時収録しているので、位置による音の変化を確認してください。

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一般に、ショットガンマイクは本体が長いほど、横方向の音を拾いにくいという性質があります。MKE 400-IIはMKE 600の半分以下の長さながら、比較すると若干目立つ程度で、かなりはっきりと指向性(音を拾う方向の性質)が発揮されています。

私が以前から多様しているMKE 600と比較して、音のキャラクター面で感じたのが「MKE 400-IIは高域、低域ともにレンジが広い」という印象でした。

MKE 600は、かなりストイックに「人間の声」にフォーカスした中域の目立つキャラクターで、発音のニュアンスまではっきり収録でき、これは細かな調整や他の音とのミックスを行う映画などの収録にもとても向いた性質と言えます。

一方のMKE 400-IIは、声の帯域以外もワイドに拾っており、より現実の聴感に近い「ナチュラル」な雰囲気があります。

声だけに注目すると(十分に聴きやすくはあっても)MKE 600の方がより明瞭ですが、たとえば音楽演奏などを収録した場合は、MKE 400-IIの方が演奏全体をバランスよく収録できるはずです。

周波数レンジの広さは、そのまま色々な分野に使える「汎用性」につながっており、音の調整を行わず「録って出し」で使ったり、カメラに常時装着して「標準」として使うなら、何かと融通が効きやすいと感じました。

MKE 400-IIは、現在カメラの内蔵マイクを使ってトーク中心の動画を撮っている方などには、数段飛びの大幅なクオリティアップを確実にもたらしてくれます。そして、以前から(価格的には上位クラスの)MKE 600を使っていた私も「性質の異なる選択肢」として、両者を併用したい!と思わせる魅力にあふれていました!

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unnamed大須賀淳 プロフィール

映像作家・音楽家

1975年生まれ、福島県出身
企業ビデオ等様々な映像・音楽コンテンツを制作すると同時に、書籍や雑誌での執筆、大学やeラーニング等での講師、製品デモなども数多く務める。
2014年、日本初のシンセサイザードキュメント映画「ナニワのシンセ界」を監督。近著は「ネット時代の動画活用講座」(玄光社)ほか。

Twitter:
https://twitter.com/jun_oosuga

YouTube:
https://www.youtube.com/c/studionekoyanagi

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    記事内に掲載されている価格は 2022年6月17日 時点での価格となります。

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