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May.2025
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新時代の旗艦、LEWITT LCT 1040:サウンドエンジニアの新たなスタンダード


こんにちは!梅田店 店長ファジー日下部です!
今回は梅田店にも鎮座するLEWITTの最新フラッグシップモデル、LCT 1040をご紹介いたします!

まずはじめに。


想像の1回り大きいハードケースから漂う高級感、そして手に取った時のずっしりとした重みにただならぬオーラを感じました。

ハードケースを開けると、まずは蓋にマグネットでくっついたポーチが2つ。マニュアルなどの付属品が収納されており、下部の蓋を捲るとマイクとサスペンション、PSUなどが収納されております。
大きな商業スタジオでも無い限り、結構マイクって持ち運ぶこともあるんですよね。これだけ頑丈なハードケースを備えているのは場所を選ばずたくさん使用してもらいたいというメーカーの強いパッションを感じます。

驚愕の4つの真空管サウンド

LCT 1040の最大の特徴と言えば、真空管による厳選された4つのサウンドキャラクターでしょう。Clear、Warm、Dark、Saturateという個性豊かなモードを搭載しており、これ一台で実に多彩な音作りが可能です。
今回は周波数特性なども含め性能を深掘りしていきましょう。
まず使用されている真空管はE88CC / 6DJ8とのことで、良い真空管使ってますね。LEWITTの他のシリーズだとPURETUBEが12AU7/ECC82、LCT940が12AX7なので真空管から力が入ってるのがわかりますね。
また真空管の各キャラクターの周波数特性グラフをHPで公開しているのもメーカーの自信の表れと見受けられます。


Clear


まずClearに関してはFETとほとんど違わず、5kHzのみ真空管の方が微妙に下がってますね。周波数特性的にはFETと近いもののサウンドはやはり真空管の温かみがあり、奥行きが出ます。空間を収録するイメージの時など空気感をキャプチャーしたい場面にピッタリです。アコギやパーカッション、その他弦楽器など響きの豊かな楽器に使ってみたいですね。


Warm


次にWarmでは先程のClearに比べてローが上がりハイが下がってきました。グラフ的には4キャラクターの中で一番フラットに近いのではないでしょうか。クリーン〜クランチくらいのエレキギターや、ボーカルを”ニュアンスそのまま年齢5つくらい重ねて少し落ち着かせたい”みたいな時などに地に足ついて存在感が際立ちそうです。


Dark


次にDarkですが、こちらはFETに比べ更にグッとハイが下がりますね。5kHzで2dBほど、10kHzあたりで5~6dB下がっておりサウンドの違いが顕著に感じられるのではないでしょうか。聴いた所感では非常に温かく厚みが出るので女性ボーカルや金管楽器などのキンキンしたところを優しく還元させたり、キックやベースなどの質感を付与するのにも使えそうです。


Saturated


最後にSaturatedですが、こちらはWarm,Darkに比べてハイの下がり量は少ないものの、今度はローが全体的に上がってます。グラフでは微妙な上がり量に見えるかもしれませんが全体的に2dBほど上がっておりこれは音色としては結構な変化です。またサウンド的には若干の歪みも付加されており、よりVintageライクなサウンドになってきます。その分ハイが下がりすぎてないのでLEWITTが持つ伸びやかでクリアなサウンドを損ねてないのもポイントです。ロックボーカルやディストーションサウンド、その他最近のポップスでも様々な楽器が歪んでることが多いのでその中でも負けない力強いサウンドになること間違いなしです。

いつでもどこでもサウンドを自在に操れるリモートコントロール


LCT 1040は上記の4つのサウンドキャラクターの切り替えに加え、それぞれ4段階のローカットとアッテネーション、更には指向性とFET/真空管のサウンドバランスは無段階で調整できます!
これは余談なのですが、マイクやアウトボード、エフェクターなどのハードウェアを設計する際、音質にこだわる場合、音が通る重要なポイントではなるべく可変抵抗を使いたくないものです。これはパーツの特性上、可変抵抗は接点が不安定であることや不純物が溜まりやすくガリの原因になりやすい、、、など様々な理由もありロータリースイッチでそれぞれに個別の回路をぶら下げるケースが多いです。これによりスイッチの各回路のパーツ誤差を調整しキャリブレーションを取りやすくしたりも可能になります。その中で敢えて無段階のブレンドノブを採用するということは良いパーツを使って音質に劣化を与えない圧倒的な自信を感じます。FETの個別のアウトプットを備えてるにも関わらず無段階のブレンドノブがあるのって結構強気です。人生において僕もこの攻めの姿勢を見習いたいです。

さて話は逸れてしまいましたが、この多彩なコントロール機能でサウンドは変幻自在なのですがそれだけに留まらずまだまだお勧めのポイントがあります。
それがRemoteコントロールです。実はこのPSU上部は取り外しが可能になっておりコントローラ部分だけを別の場所に設置可能です。
XLRにて接続できるので特別なケーブルも必要ありません。
スタジオではメインコンソールの中枢に480LのLARCのように鎮座させたりも出来ますね。真空管マイクってスタジオの場合、ブース内に全部掘り込んでしまう為エンジニアが後でスイッチ操作したい時に結構めんどくさいんですよね。
そんな時にREMOTEコントローラーだけをコントロールルームに引き込めるので実際に歌ってもらってリハしながらマイクのサウンドオーディションが可能です。これが本当に便利。
また同様のケースで弦収録などでAmbiマイクとして使用する際、高所に吊ってしまうとマイク本体の操作が出来ずマイキングを崩さずに音色を微調整出来ないこともあります。そのような今まで諦めてしまっていたエンジニアのあと一歩のこだわりを実現するマイクです。
この辺りは完全にプレイヤーよりエンジニアユースを想定した設計になっていると思いますので今後商業スタジオの定番マイクになるのは間違いないですね。

“最新鋭の設備を整えたまさしく「いま」の映画音楽を支えるスコアリングステージ”Vienna Synchron Stageでの活躍

ロン・ハワード(「ダ・ヴィンチ・コード」、「アポロ13」など)の「インフェルノ」、ピーター・モーガン(「クイーン」など)のNetflix作品「ザ・クラウン」などがレコーディングされたことでも有名な世界最高レベルの規模と品質を誇るVienna Synchron Stageでは、LEWITTのLCT 540 SとLCT 1040 が使われているそうです。特にLCT 1040はリモートでスイートスポットのセッティングを聴いたりできることや、クリアな音から温かい音まで色々な音作りが出来ることが評価されています。映画音楽みたいに、繊細な音を録る時にはノイズが少ないマイクを使うのが大事なんですね。
こちらでもリモートコントール機能を用いてエンジニアがどこまでも音楽的な追求をすることを可能にしており、それらが映画音楽のクオリティを高め、作品の没入感を演出していることがわかります。


参考記事:Vienna Synchron Stage / 最先端を超えた、伝統と現代テクノロジーの融合。

総評

「LCT 1040は、あなたのサウンドに新たな次元を与える」
LEWITT LCT 1040は、単なる高性能なマイクというだけでなく、エンジニアやアーティストの創造性を刺激する、まさに「マイクの宝石箱」のような存在ですね。
4つの真空管サウンド、自由自在な指向性コントロール、そして妥協なき設計。これらが組み合わさることで、これまで聴いたことのない、深みと表現力豊かなサウンドを実現できます。

もしあなたが現状のレコーディング環境に限界を感じているなら、LCT 1040は間違いなくその壁を打ち破る力になってくれるでしょう。
少しでも興味を持たれたなら、ぜひ一度サウンドを体験してみてください。
梅田店/渋谷店どちらでもご試聴可能です!

店舗で試聴する!

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記事内に掲載されている価格は 2025年5月15日 時点での価格となります。

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