第一線で活躍するクリエーターのインタビューやコラムなど、音楽と真摯に向き合う作り手の姿があなたの創作意欲を刺激します!
「Nam(ネイム)」名義で映像制作を行うTetsuya Okadaさんは2000年5月22日生まれの大学4年生。主にミュージックビデオを制作し、監督、製作、企画、撮影、編集まですべてを自身で行う青年です。今回、インスタグラムで見かけた、彼が作る映像の色の素晴らしさに惹かれ、インタビューをさせていただきました。
映像制作のきっかけ
Rock oN : 今日はよろしくお願いします! まずは映像制作を始めた経緯についてお伺いしていいですか?ndのスピーカー UPA-1Aに加え、仮設でJBL製のサラウンドスピーカーを配置し、先ほど30分くらいかけて僕がちゃんとチューニングしたので、保証できる音になってますのでご期待ください。
Nam : 高校生の時から写真をやってました。ヒップホップカルチャーが好きで、僕自身もヒューマンビートボックスを3年間くらいやってたんですが、近くにビートボックスと写真をやってる人がいて「すごくかっこいいな」と思い、僕も、見よう見まねでビートボックスのバトルイベントの撮影をやらせてもらうようになりました。僕は今、東京デジタルハリウッド大学の4年生で「映像をやりたい」と思って、母親が「こういう大学があるよ」と今の大学を教えてくれたんです。映像もビートボックスで繋がった人たちを撮りはじめるとこから始め、最初に撮ったのは、とあるラッパーで、2人目がビートボクサーのSHOW-GOさんでした。
昨年、Amazon Musicがやった「Amazon Original HEAT (https://www.amazon.co.jp/b?ie=UTF8&node=13926329051)」と言うプロジェクトで、SHOW-GOさんが僕を指名してくれたんです。このプロジェクトでは予算があるので僕の大学の友達を8~9人集めて、初めてチームで制作を行うことができました。僕がカメラを回すのは2割くらいにして、監督に集中しました。やっぱり予算感が圧倒的に違ったし、チームとしての制作はすごく楽しかったです。現在の仕事は、新しい人からご依頼を受けて撮ることが多いです。
Blackmagic Design DaVinci Resolveとの出会い
Nam : 編集ソフトですが、Adobe Premierも使ってましたが、大学1年の終わりに、音楽で知り合った人と偶然再会し、「こんな感じの映像作ってるよ」って見せてもらったのが、色がすごくよくてびっくりしたんです。その作品はDaVinci Resolveを使ってカラーグレーディングされてたんです。
Rock oN : 写真から、映像のカラーグレーディングに興味を持つ人、多いですよね? Namさんは完璧なデジタルネイティブというかHDネイティブの世代ですもんね。
Nam : そうだと思います。
Rock oN : 大学では、絵コンテを描いたり、そういう授業もあるんですか?
Nam : あるんですけど、絵がほんとに壊滅的に下手で(笑)。だから、今はDaVinci Resolve上で、音源に合わせて「ここの秒数ではここで」みたいな感じで作っています(笑)。最初からコンピュータースタートですね。大学では、4年生で撮影演習という授業があり、DaVinci Resolveを触る機会があるんですが、僕の場合、DaVinci Resolveを教えてくれた人がいて、1年間くらいその人にアシスタントに付かしてもらう機会があり、色々とノウハウを教えてもらいました。それと並行して、自分でも監督、撮影、編集までワンオペでやり、作品を作るようになりました。
Rock oN : Namさんの作品は色のセパレートというか、アイソレーションが上手く、色やぼかしの立体感があり、コントラストを付けるのが素晴らしですよね!
Nam : ありがとうございます。
Rock oN : 映像作家で憧れみたいな人はいますか?
Nam : 丸山雄大(https://yudaimaruyama.com/biography/)さん、山田智和(https://tomokazuyamada.com/)さんがすごいいいなと思います。でも、映像業界ってピリピリしてるというか、Twitterとか見てても思うんですよね。例えば、ネット上で、他人の書き込みに対して、使う用語の間違いや細かい技術を指摘したり、、、そういう空気感が自分には合ってなく、あまり周りを気にぜずに、自分で突き進めばいいかなみたいに思っています。その中で気が合う人がいたら一緒にやれたらなと思っています。
Rock oN : 例えば、アーティストからMV制作の依頼が来て「こういうの撮りたいって」と言うじゃないですか。その場合、アーティストとの交渉やアイデアの提案みたいなことはどうやってるんですか?
Nam : もちろんアーティストの希望を最大限くみ取るようにしています。加えて、自分の色も出したいので、「今、こんな感じのが流行ってるので、こんなのはどうですか?」みたいな提案もします。でも大前提として「絶対にこういう感じで撮りたい」というやり方はせずに、アーティストの要望に最大限、沿う形を心がけています。
DaVinci Resolveのアクティブ手ぶれ補正機能について
Rock oN : 編集ソフトは先ほど言っていたBlackmagic Design DaVinci Resolveですよね? DaVinci Resolveの評価している部分はどんなところですか?
Nam : 意外だと思うんですけど、アクティブ手ぶれ補正機能なんです。空間が歪むことなく、かなり信頼してます。
Rock oN : 撮影でジンバルをたくさん使うわけですよね?
Nam : はい、ほぼジンバルと言っていいくらい使っています。
Rock oN : ジンバルを使ってもやっぱり、揺れちゃうんですか?
Nam : 揺れますね。揺れのひどいとこだけをDaVinci Resolveのスタビライズをやったら、揺れが全然無くなり完璧になりますので毎回使っています。あと、DaVinci Resolvを使い出して一番感動したのは、OpenFXのグローですね。「おお、すご!」みたいな感じで感動して、今もよく使う機能です。あと、Fusionもたまに使います。YouTubeを見て学びました(笑)。主にバレ消しに使ってます。DaVinci Resolveは無料版もあるわけですが、どこかネットで読んだと思うんですが、Blackmagic Design創業者/CEOのグラント・ペティさんのインタビューで、「たくさんの方に使っていただきたい」と言っていて、クリエーター目線のアティチュードがいいなと、僕自身、共感したんです。
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記事内に掲載されている価格は 2023年9月26日 時点での価格となります。
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