路上でのPAセットを想定しコンパクトながらも簡単に設置でき、しかも高音質でお客さんに音を届けるならというテーマをもとに考えてみました!
路上ライブの定番と言えば、下のCRATE TX15等が国内では人気機種で、こちらのスピーカーを一度は見た事が有るかと思います。たしかに、個人のソロ演奏等であれば充分な機種かもしれません。ただし、少し開けた場所やある程度の人数での演奏の場合、出力、音質共に充分とは言えないのが現状です。(TX15は出力15Wです。)
今回は、二人以上の構成で考えたシーンを想定しています。例えば、公園や駅前でのスペースなど。
まず路上ライブでの機材設営というと、気になるポイントがいくつかありますよね。使用する人ごとに重要視される順番は変わるかとおもいますが、一般的な例として、可搬性、電源環境、場所の違いによる出音の処理等だとおもいます。
第一はその可搬性。DL1608とDLM8 2台をペアにした場合の総重量は、3.1kg+10kg+10kg=23.1kgです。写真をご覧頂ければおわかりですが、慎重180cmの筆者が持つとこのような具合になります。
それなりの重量のようにおもわれますが(PAスピーカーとしては非常に軽量)、本体の筐体サイズがコンパクトなので、カートや自動車で運ぶ場合は全く問題ないといえます。ざっくりですが、従来型のPAスピーカーの2/3サイズなのです。このサイズで2000Wという驚異的な出力をもっているとは普通考えられません。
電源環境はそれぞれに用意して頂くとして、その次は、やはり、会場による音の響きの違い!!
屋根のある屋内や、完全屋外では、音の響きに違いが出るのは当然です。とくにハウリングの処理等は、熟練のエンジニアでも時間がかかる場合がおおいですよね。DLMシリーズの大きなアドバンテージは自動でハウリングを抑える機能などを担うデジタル制御にあります。デジタル制御による高度な技術が組み込まれており、デジタルミキサーやエフェクト、定番PAスピーカーのシミュレート機能など、実際の現場で重宝される便利機能が多数搭載されています。
さらに外観ではわかりにくいですが、「同軸ユニット」による再生のアドバンテージがあることも大きな魅力です。同軸ユニットのアドバンテージについては、コチラの記事を参照ください。ROCK ON PRO 製品レビュー!「KSdigital / C8-coax / C5-coax」ドイツから注目の同軸スピーカーが日本上陸です!
特に便利なのが、スピーカーモードを切り替えられる点です。PAスピーカーとして定番機種であった、YAMAHA、JBL、QSCのPAスピーカーをモデリングしています。他社メーカーからの乗り換えも安心して導入することができます。
主な設定をあらかじめ仕込みできますので、現場に着いた後は、設定をリコールするだけで簡単に設置完了です。
DL1608との連携
本体にデジタルミキサーはついていても、複数チャンネルのバランスをとれる訳ではありませんので、別途ミキサーが必要になります。ここでは、DL1608をおすすめ!
やはり、一番のメリットはこちらもデジタル制御による利便性です。IOSソフトウェアならではの、マニュアルを読まずともわかる操作性に加え、各種リバーブ、delayのエフェクターを搭載、さらに、設定を一括保存、リコール可能!もちろん、現場の特性に併せての微調整もスグに行えます!暗めの場所でも視認性良好です!!
さらなるステップアップとしてのご提案!!せっかくの高音質スピーカーを導入するなら、音の入力部分である、ハンドヘルドマイクにもこだわってみたいところですよね!LIVEだから、ダイナミックマイクでというのは、今や過去の話。昨今、コンデンサーマイクにも劣らない高品質ハンドヘルドが各社よりリリースしています!その中でも、今回は、ハイエンドハンドヘルドのひとつとして、DPA d:facto IIをご紹介!
一言で言えば「コンデンサーの音質をLIVEで再現!!」です。
マイクロフォンの指向特性の改良により実現できたスーパーカーディオイドにより、LIVEシーンでもコンデンサー型のマイクロフォンを使用する事が出来るようになりました。ただし、繊細なコンデンサーマイク故に高音質なのはもちろんのことなのですが、盲点なのは、ノイズ成分も繊細に収音しやすいという事です。
ハンドヘルドならではの、ポップノイズ、ハンドリングノイズを低減させる機構を充分に搭載しています。
ポップノイズ、ハンドリングノイズを軽減する為の機構を装備!
さらに、mkIIより待望のワイヤレスにも対応するアダプタシステムの採用で、別途他社製のワイヤレスシステムを導入すれば、パフォーマンスの自由度もあがります!!
アコギ1本と地声のライブは心を打つものがありますが、電子楽器やマイクを使ったライブをするならPAシステムは欠かせません。
その中で一番製品選びに苦労するのがPAスピーカーです。その理由は人にも機材にも厳しい環境となる野外ライブの要求に応えるものがなかなか見つからないから。
そこで私から提案したいのがLine 6からの新しい提案、STAGE SOURCEシリーズの「L2t」です!
まずは機動性。L2tはパワードスピーカーであるため、別途パワーアンプは必要ありません。そして外寸たったの603 x 312 x 312 mm。重量も17.7 kgと軽量で、専用バッグに入れれば楽々持ち運びが可能です。
またストリートバンドで困ることの一つが、バンドの編成や会場によってPAは必要なく楽器用アンプで事足りてしまったり、逆にボーカル用のアンプさえあればよかったり。フレキシブルに対応するためにあれこれ機材を買い込んでしまうことです。機材が増えて、出費が増えて、倉庫と財布はキュウキュウとキツくなる…。
しかしそういったその場その場で出てくるニーズにもL2tは内臓DSPによってフレキシブルに対応します。
L2tは本体に2chのマイクプリアンプ付きミキサーを搭載。これには3バンドEQ、スマート・エフェクト、フィードバックサプレッションなどスマートなPAに欠かせない機能が用意されています。また驚くことにここにはエレキギター、キーボードなど楽器アンプとして使うのに最適な音響特性を作り出すSmart Speakerモードを搭載。アコースティック・ギター・モデリングまであり、使い方を選びません!(アンプとして使用する際はスピーカー出力が上方へ向かうように働きます)
この他にも、スピーカーを横に寝かせるとそれに反応し、足元モニターに最低な音響特性に早変わり(床面から反射されるブーミーな中低域をカットし、モニタリングしやすい音に)ささえる他加速度センサー(傾きセンサー)やポールを挿したことに反応するポールセンサーを搭載。この多機能性は一言では言い尽くせないものがありますが、つまりはL2t1本を持っているだけでライブシーンで必要なありとあらゆるスピーカーとして使えてしまうんです!
もう機材をあれこれ揃える必要はありませんよ!
肝心の音質は全米を拠点に世界中のライブシーンを知り尽くしたLine 6が作り上げた力強いサウンド。コンパクトボディからは想像できないパワフルサウンドでありながらブーミーにならず、クリアに広く遠くまで感動の演奏を届けます。L2tだけで役者は十分揃いました。あとはマイクやスタンド、ちょっとしたミキサーがあればOK。心ゆくまで歌声を響かせて、街中から注目を浴びてください!
記事内に掲載されている価格は 2013年8月9日 時点での価格となります。
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