1月のNAMMでの発表より注目を集めてきた期待の製品TA-1VPが遂に発売開始です!
Antares Auto-Tune を単体でかけることの出来るハードウェアとしては Antares AVP-1 以来となりますが、簡単でスピーディーな操作性と多彩な音作りを可能とする機能の数々を盛り込みながら、¥49.800という驚きのプライスでの発売となります。
Auto-Tune に加えてマイクロフォン・モデリング、ハイパスフィルター、コンプレッサー、ゲート、ディエッサー、 イコライザーも搭載しこれ一台でボーカルのサウンドメイクに必要な機能を網羅します。自宅やスタジオに持ち込んでのレコーディングはもちろん、Liveでも活躍間違いなし!早速そのサウンドと操作性を試してみました。
まずはスタンダードなダイナミックマイクとしてSM57を使用しテストしたところ、早くもそのサウンドに納得しました。特定の帯域のピーク感が無く低域から高域まで非常にスムーズなキャラクターで、感触としてはやはりTASCAMの大型コンソールを髣髴させるナチュラルさです。SM57の特性以上のレンジを再生しているかのような透明感があり、プリとしての再現性は同価格帯では抜き出たものといえるでしょう。
マイクキャラクターのモデリングも秀逸で「ラージダイヤフラムコンデンサー」等はコンデンサーマイクらしいきらびやかさが前に出てきます。ディスプレイは最近の機種としてはやや表示する情報が少ないのですが、それでもマニュアル要らずなほど簡単な操作で各種設定が行えます。
気になるAuto-Tuneはそのまま…どころか使いやすい!スケールの設定は必要ですが適用スピードの調整により自然な補正からエフェクティブなサウンドまで簡単に作れてしまいます。レコーディングにおいてはプラグインも細かい処理が出来てよいのですが、こと簡単に扱えるという点ではプラグインを上回ります。もちろんサウンド自体は定評あるAuto-Tune Evoエンジンなのでまったく違和感がありません。
次いでコンデンサーマイクの代表としてU87Aiでチェック。ファンタム電源も搭載しコンデンサーマイクでの使用も可能な仕様で、基本的な音質自体が良質なのでマイク自体の性能もそのまま再現することができます。コンデンサーマイク特有の解像度の高さが生きてくるので、より細かいニュアンスを求めたい場合にはコンデンサーマイクとの組み合わせがオススメ。U87Aiとの組み合わせでも87のもつスピード感や倍音成分の響きまでしっかりと再現されていました。
基本的にはボーカルプロセッサーなのですが、フラットな質感と多彩なサウンドキャラクターはアコースティックギターをはじめ他の楽器にも最適です。ドラムやベース等楽器パート向けのプリセットも多数内臓しているので、効果的なサウンドがすぐに得られます。多機能を盛り込みながら簡単/高音質な TA-1VP。全てのプレイヤー/クリエイターにオススメのインプットモジュールです。店頭でも展示中!是非チェックしてください!
TASCAM TA-1VP
記事内に掲載されている価格は 2011年2月26日 時点での価格となります。
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