最新Ver.12.6の公開により一気に加速する、Pro ToolsソフトウェアからPro Tools HDシステムへのアップグレード。クリップエフェクトなど新機能の搭載のほか、サードパーティー製オーディオI/Fの対応によるHDソリューションの自由化が最大の目玉ともいえるでしょう。今こそHDシステムへ。Rock oNがナビゲートします!
1991年に初代Pro Tools Iが登場して以来、制作シーンのデフォルトスタンダードとして音楽史と共に歩んできたPro Tools。いまやネイティブソフトウェア版も存在しますが、それでも今、Pro Toolsの真骨頂はDSPカードのパワーを最大限に活用するHDXでしょう。
・1991年 Pro Tools Ⅰ(NuBus DSP)
・1994年 Pro Tools 3(TDM Plug-inのオープン化)
・1997年 Pro Tools|24(24bit対応)
・1998年 Pro Tools|24MIX(DSPの強化)
・1999年 Pro Tools LE(RTASの登場)
・2002年 Pro Tools HD(192kHzまでのHi-Sample対応)
・2003年 Pro Tools HD Accel(DSPの強化)
2012年 HDX登場
◎強化されたHDX Card
・TI製DSP 18基搭載
・32bit Floating Processによる内部処理
・64bit Application対応
・AAX Plug-inへの対応
・2基のFPGA搭載
◎MIXING ENGINEの最大品質化
・64bit Floating Mixer
・最大ボイス数768track(カード3枚時)
◎Disk Access革命Ram Cash機能を搭載
・Disk Cashによる超高速レスポンス再生
・ネットワークストレージ・RAIDストレージ対応
◎Clip Gainによる新しいオートメーション
・波形表示もReal Timeに変化
・異なる解像度のファイルの共存
◎EuCon Phase 2
・Pro Toolsほぼ全てのコマンドを網羅。その数500個
・Channel Strip Plug-inでSystem5との完全な一体化
◎AAX(AVID AUDIO eXtension)の全て
・64bitアプリケーション化
・DSPとCPUのアルゴリズム統合
◎Pro Tools 10で追加された新機能
・5.1ch Down Mixerの搭載
・Satellite Linkの拡張
・24時間のセッションに対応
クリップ・エフェクト機能搭載
※Pro Tools |HD ソフトウェアのみ
この機能は今回のアップデートで一番大きな変化ではないでしょうか?クリップごとにインプット・トリム、フェーズ、EQ、Dynamicsのエフェクトがかけられるようになります。アニメのアフレコのように、1本のマイクで入れ替わり立ち代り複数の人が喋る場合などはとても便利な機能で、クリップごとにEQやDynamicsを設定することが可能です。ただEQやDynamicsをかけるだけであれば、AudioSuiteで十分ですが、クリップエフェクトの利点は後で修正ができること。他トラックの編集後でもクリップを増やすことなく編集ができるのはメリットですね。
さらにクリップエフェクトには5つのプリセット機能が搭載されています。12.3でフェード機能が強化された際に、フェードプリセットが搭載されましたが、その機能と同じようです。ですので、先ほどのアフレコのような時に、それぞれのEQ・Dynをプリセット登録して即座に反映させる、なんてことも簡単にできてしまいますね。クリップエフェクトのON/OFFはクリップ上にマークとして現れます。エラスティック編集の有無のようにクリップを見ただけでわかるので、判別しやすいです。なお、この機能はプラグインインサートの前段で処理されます。
今までPro Toolsでは、クリップがオーバーラップした際に編集画面上ではどちらが上なのか判別が付きにくい、という経験はあったのではないでしょうか?表示メニューとしてクリップのカテゴリで「オーバーラップ」の機能はあるものの、表示が小さかったり、セッションのバグで見えなかったり、、様々でした。
今回追加されたレイヤーエディットモードとは、クリップ同士の前後関係がはっきりと確認できるようにGUIを変化させたものです。前面にいるクリップの境界線に影が現れるようになり、前面側のクリップが浮き出て見えるようになりますので、トリムやクリップ移動などに有効になりますね。そしてこの機能は「従来のGUIのほうがいい」という方にも対応できるようにON/OFFで切り替えられるとのこと!! 波形編集時にはON、ミックスダウン時にはOFFなど使い分けることもできますね。
In Box Dubber ワークフローの強化〜自動ロー・レーテンシー・モードの搭載 ※Pro Tools |HDXのみ
映画のようにDialog・Music・FXと音声をそれぞれ別マシンで編集された音声は、ステム用としてPro Toolsで5.1chの他に、ステレオにエンコードされたソースのプリントが必要な場合、Pro Tools内部でエンコーダープラグインをかけて処理をしているケースがほとんどだと思います。このような場合、部分差替えが発生するとディストラクティブ編集で作業をしていましたが、ディストラクティブパンチの際に各ソースはプラグイン処理のレイテンシーによるズレが生じて追いました。
今回新機能として搭載される自動ロー・レーテンシー機能によって、ディストラクティブパンチのズレが防止されます。Pro Tools HDXのみの機能で、AAX DSPに対応したプラグインが必要になりますが、実に有効なアップデートですね。
12.6発表と同時に新価格で買いやすくなったPro Tools。さらにRock oNでは18回払いまで0%金利クレジットローンキャンペーンを実施。Rock oNならHDXシステムがどこよりもお得になります!
製品 | 想定されるユーザー | 価格(税込) | 0%金利クレジットローンの月々お支払い額(回数) | eStoreで詳細を見る |
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Pro Tools HD - Software Only | 12.6 HDソフトウェア単体の新規導入(永続版) | ¥ 335,880 | ¥13,300から (10回) | |
Pro Tools HD - Annual Subscription (with iLok) | 12.6 HDソフトウェア単体の新規導入(サブスクリプション) | ¥ 133,920 | ¥18,600から (18回) | |
Pro Tools to Pro Tools HD Upgrade | Ver.xx のNativeソフトウェアからのアップデート | ¥ 255,960 | ¥14,200から (18回) | |
Pro Tools HD Native TB Core(does not include software) | 複数I/Oをお持ちの方などの2ndシステムとして | ¥ 133,920 | ¥13,300から (10回) | |
Pro Tools HDX Core (does not include software) | HDXカードを増設したいユーザー様向 | ¥ 403,920 | ¥37,300から (18回) | |
Pro Tools HDX Core with Pro Tools | HD Software | サードパーティI/Oバンドルとの新規導入向け | ¥ 672,840 | ¥18,600から (18回) | |
Pro Tools HD Native TB with Pro Tools | HD Software | サードパーティI/Oバンドルとの新規導入向け | ¥ 403,920 | ¥22,400から (18回) | |
Pro Tools HD Native PCIe with Pro Tools | HD Software | サードパーティI/Oバンドルとの新規導入向け | ¥ 403,920 | ¥22,400から (18回) |
Pro Tools HDXのシステムに欠かせないオーディオI/F。12.6でサードパーティー製品の使用が解禁され、選択肢が広がっています!
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記事内に掲載されている価格は 2016年9月28日 時点での価格となります。
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