ライブPAのためのUAD-2プロセッサー『UAD-2 Live Rack』の製品発表会が行われました。
製品解説とデモ実演はDub Master X 氏とおなじみのユウイチロウ・ナガイ氏(Universal Audio 社 APAC セールスマネジャー)。有限会社パブリックアドレスの協力でコンソールはYAMAHA CL5が用意されました。
UAD-2 Live Rack は、ライブサウンドエンジニアがリアルタイムUADプロセッシングとUADプラグインを駆使してスタジオクオリティのミックスが行える、堅牢な16チャンネルMADIエフェクトプロセッサーです。
厳しいライブサウンドでの使用に耐えうるよう設計されており、最大4台の UAD-2 Live Rack ユニットを組み合わせ、最大64チャンネルのMADIを介した信号処理を行うことができます。
主な特徴
ichi氏曰く「クローンではなく、ソフトウェア上での完全再現を目指して開発している」UADプラグイン。そのサウンドクオリティとリアルタイム動作によるワークフローはスタジオだけでなくPAエンジニアにも認められおり、APOLLO I/Oと共にライブシーンで活用されています。PAエンジニアからのニーズにダイレクトに答えた製品がUAD-2 Live Rackなのです。
これが当日のセッティング。UAD-2 Live RackはMADI経由でCL5と接続され、Thunderbolt3でMac miniと繋がります。IK Multimedia iRig PROはCL5とMac mini間のMIDIコンバーターとして動作。これだけのシンプルなセットアップとなります。
(ディスプレイはacer T232HL タッチディスプレイが使われたため、タッチコントロールのためのUSBと画像のためのHDMIがMac miniと繋がっています。)
UAD-2 Live Rackに搭載されているSHAPC DSPは4基。付属するプラグインの違いで「Live Rack Core」「UAD-2 Live Rack Ultimate」の2つのラインナップが用意されています。
UAD-2 Live Rack Core に付属するプラグイン
UAD-2 Live Rack Ultimate に付属するプラグイン
SSL、Studer、Neve、Manley、Lexicon、API、Moog からのタイトルを含む、90種のUADプラグインが付属。(内容の詳細はこちら>>)
CoreからAuto-Tune Realtimeが付属するところが嬉しいですね。アナリグモデリングプラグインはもちろんのこと、Dub Master X 氏はギター/ベースアンプ プラグインも使ってみたいと興味をそそられていました。このほか次々とリリースされるUAD-2プラグインの世界。UAD-2 Live Rackはライブサウンドをどう彩ってくれるのでしょうか。非常に楽しみです。
UAD-2 Live Rackは、ユーザーのUAアカウントでライセンスされたUADプラグインが使用可能。APOLLOなどで使っていたプラグイン資産を活かせます。(※Look aheadなどで動作する一部プラグインは物理的にリアルタイム動作ができないためUAD-2 Live Rackでは使用できません)
UAD-2 Live Rackのために一から設計された管理ソフトウェアがLive Rack アプリケーション。対応はMac OSのみということでこの日はMac miniが使われていました。
直感的で多くのプラグインの状態を素早く把握でき、それらを手早く操作し管理する。ミッションクリティカルなPA現場に必要とされる機能を盛り込んだLive Rack アプリケーションはタッチパネルで使うことでその力を十二分に発揮します。ハイレスポンスな動作と操作性をムービーでご覧ください。Live Rack アプリケーションの各機能と共に詳しく知ることができます。
内容
いかがでしょうか。タッチパネルを利用したこれまでにないUAD-2のワークフロー。このLive Rack アプリケーションこそがUAD-2 Live Rackの真髄と言えるかもしれません。
UAD-2 Live Rackはこのほか電源の冗長化や、最大4台の接続で最大64チャンネルのMADI信号を送受信できるなど数多くの機能を持っています。まるでアウトボード感覚で使えるLive Rack アプリケーションや、スタジオクオリティのUAD-2サウンドがライブシーンに革命を起こす日も近いでしょう。Universal Audioのこれからの戦略にも期待します!
Writer.Tomita
記事内に掲載されている価格は 2018年6月14日 時点での価格となります。
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