Solid State Logic 社(略:SSL)は80年代を象徴するサウンドを作り上げたSSL4000コンソールを始めとする音響機器メーカーの老舗。マルチトラックレコーディングを画期的なインラインコンソールで一躍メインストリームに踊りでた、先進性に富んだメーカー。伝説的なブランドでもあるため、保守的なイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、常に時代に対しメッセージ性の高いプロダクトをリリースしていることを忘れてはならない。
テープベースからDAWへとレコーディングシーンが変容していく時代の中でもいち早くその流れに乗り、先進的な機器を世に送り出す。2013年にも、A-FADAを搭載したサミングミキサー『SIGMA』を発売、今後のコンソールメーカーの考えるMusic Mixingのワークフローに革命的なソリューションを低コストで市場に対して送り出しています。
そのSSL社の歴史をミキサーコンソールの歴史と共に紐解いていきたいと思います。
Solid State Logicの歴史
1969年創業。イギリスのオックスフォードに本社があり、広大な敷地内に向上も併設されている。創業当時はパイプオルガンの制御装置を制作していたことは、あまり知られていない。当時主流であった真空管ではなく半導体を利用したことが、社名の由来である。現在はオーナーがピーター・ガブリエルということも別の意味で注目を集めている。
…
2013年 – Sigma発売
Sigma
・SSLのSuper AnalogueサウンドクオリティでDAWのオートメーションによりミキシングする新しいコンセプトのサミングエンジン
・ステレオ16系統のチャンネルインプットを持ち,2系統のステレオバスを搭載
・2系統のステレオバスは専用の出力と個別のインサートポイントをもつ
・モニターセクションを装備しているので(HP,モニター2系統)モニターコントローラともなる
Sigmaソフトウェア
汎用ブラウザ(FirefoxGoogleChromeなど)によりSigmaIPにダイレクトにアクセス。ソフトフェアのインストールは不要。DAWとの連携はIpMIDI経由で行うのでPCとの接続はCAT5ケーブル1本のみ
ipMIDI経由でSigmaと16ch分接続
Pro Tools上では左のトラックより16ch分のフェーダー情報がSigmaとリンクする
A-FADAの仕組み
オーディオデータとオートメーションデータを別々に送るのがポイント
接続の一例
簡単なセッティングの例
気をつけるポイント
・オーディオはDAW上でPre Sendをしなくてはならない
・DAWのオートメーションと切り分ける
(つまりPro Tools上だとPre SendでSIgmaにオーディオを送り、Sigma上でボリュームコントロールをゆだねる)
Pro ToolsのトラックアウトはどうでもいいBusに逃がしておきましょう(※出力無しにしてしまうとオートメーションデータが送信されない)
記事内に掲載されている価格は 2013年11月27日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ