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皆さんは最近、LIVEやってますか?LIVEを沢山やっていると、知人やファンと共有するために映像に残したいなぁ…と思ったりするんじゃないでしょうか?最近他のスタッフに教えてもらったLIVE映像だと4年前のVulfpeckのLIVE映像がおもしろく、メンバーがiPhoneで撮影したLIVE演奏を公式ページで公開していたりします。
こちらのLIVE映像で見られるように、iPhoneで撮影してそのまま公開するのが最も手軽な方法かもしれません。コロナ以降、フェスやLIVEをリアルタイム配信するアーティストも増えてきましたが、手の込んだLIVE映像を残す場合は編集はつきものかと思います。
マルチカメラで撮影し、更に出来るだけ早く編集し公開したい…。そんな方はCloud StoreやBlackmagic Cloudを利用する事によって実現することが可能です。
今回はその手段をご紹介します。
●Blackmagic Cloud Store を活用しLIVE収録しながらリアルタイム編集を実現
LIVE収録の方法としてはBlackmagic Designのネットワークストレージ、Blackmagic Cloud Storeを活用する手段もあります。Blackmagic Cloud Storeとは簡単に言ってしまうとNAS(Network Attached Storage)の一つで、ストレージをネットワークに公開する事により複数の接続が可能になります。
今回の目的であるマルチカメラ収録・編集もBlackmagic HyperDeck StudioとCloud Store各シリーズを活用する事により実現することができます。イメージ図としてはこんな感じです。
まずカメラ映像をHyperDeck Studioに入れHyperDeckの収録先をCloud Store にしCloud Store内で映像を収録します。Cloud Storeに保存された映像データはDaVinci Resolveでリアルタイムに読み込むことができ、リアルタイム編集が可能になります。またCloud Storeには複数の映像データを取り込むことが可能で、カメラの数だけHyperDeckがあれば全て読み込むことが可能です。
音楽LIVEではあまり活用箇所は多くないかもしれませんが、これらのシステムを利用すれば収録しながらポイントごとにリプレイすることが出来るリプレイ機能を構築することが可能です。スポーツ中継にある過去に振り返りリプレイすることが可能になる訳ですね。
懸念としては、マルチカメラを実現するためにカメラとHyperDeckの数が複数必要になること。
また、編集者は現場に居なければならないので、色々なコストがかかってしまうかもしれませんね。
●Blackmagic Cloudを活用し、iPhoneアプリ「Blackmagic Camera」でマルチカメラ収録・編集を実現
Cloud StoreとHyperDeckを利用した集録方法の場合、色々なコストがかかることが想定されますが、Blackmagic Designが提供するクラウドサービス「Blackmagic Cloud」を活用する事により、より手軽に低コストでマルチカメラ・リアルタイム編集を実現することが可能です。
◯Blackmagic Cloud
Blackmagic CloudはDaVinci Resolveのプロジェクトを共有するためのクラウドサービスで、共同編集者が遠隔地にいる場合でもクラウド経由でリアルタイムにプロジェクトを共同作業を可能にするための機能です。
1 プロジェクト単位で有料になりますが、Blackmagic Cloudは共同編集者に以下3点を共有してくれます。
・プロジェクトの共有・編集
・プロジェクトの映像・音声素材の共有・編集
・リアルタイム映像素材のアップロード・インポート共有
Blackmagic Cloudの具体的な活用事例は以下ウェビナーにて紹介しておりますので、一度ご覧ください。
Blackmagic Cloudを使う事によりDaVinci Resolveプロジェクトの共同編集を可能にしますが、対応カメラを使えばクラウド上へリアルタイム映像収録素材のアップロードも実現してくれます。では、どんなカメラが対応カメラなのか…?最も手軽なカメラとして挙げられるのがiPhone・Android対応のカメラアプリ「Blackmagic Camera」です。
◯Blackmagic Camera
Blackmagic CameraはiPhone・Androidの標準カメラアプリでは設定出来ないFPS、シャッタースピード、ISO、ホワイトバランスをポケシネレベルまで設定することができます。使い勝手の良さや収録されるハイクオリティな映像、Log撮影や外部ストレージへの収録も可能にするため多機能なカメラアプリなので、多くのビデオグラファーはお手持ちのスマートフォンにインストールされているのではないでしょうか。
そんなBlackmagic Cameraで撮影した映像素材は、リアルタイムでBlackmagic Cloudへアップロードすることが可能です。クラウドストレージの容量が埋まっていなければ複数の映像素材をクラウドにアップロードすることが可能なので、Blackmagic Cameraがインストールされたカメラの台数分だけマルチ収録・映像素材のアップロードが可能です。
Blackmagic Cloudに映像をアップロードすることができるカメラはBlackmagic Cameraだけでなく、以下のカメラもアップロードが可能です。
・Cinema Camera 6K
・PYXIS シリーズ
・URSA Cine シリーズ
・URSA Broadcast G2
例を挙げると、メインの画はCinema Camera 6Kでおさえつつ、メンバーや楽器の抜きをiPhoneで撮影する。それぞれの撮影データはリアルタイムでクラウド上にアップロードすることが可能で、共同編集者のDaVinci Resolveプロジェクトには対応カメラを使えばクラウド上へリアルタイム映像収録素材のアップロードも実現してくれます
簡単な編集で済ませて仕舞えば、LIVEの終わり際にLIVE模様のハイライトを公開することも可能になるわけですね。
Blackmagic CloudとBlackmagic Cameraを利用すれば、LIVE映像をマルチカメラで収録し、遠隔地のスタッフにリアルタイム編集をすることが可能になります。うまく活用すれば、なかなか革命的なLIVEの見せ方ができるのではないでしょうか!
まとめ
今回はBlackmagic Cloud StoreとBlackmagic Cloudを活用したマルチカメラ収録・リアルタイム編集をご紹介いたしましたが、最も手軽に実現する方法としてはBlackmagic CloudとBlackmagic Cloudを活用した方法かと思います。カメラを複数用意するのはちょっとハードルが高いと思うのですが、スマートフォンであれば一人一台持っていると思うのでコスト面はカバーできると思います。
また編集者がLIVE会場から離れた場所にいて編集が可能なので、これは便利だと思います。
是非皆さんもLIVEやイベントを行う際はマルチカメラ収録・リアルタイム編集に挑戦してみてください!
記事内に掲載されている価格は 2024年7月12日 時点での価格となります。
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