2018年5月に発売されるT Seriesは、S Seriesで培ったデザインを踏襲しながらも低価格に挑戦した意欲的なモデルです。
T7とT5は、非常に手頃な価格で上位機種Sシリーズで採用されたHPS(High-frequency Propagation System)と同様のウェーブガイドを持ち、ツイーターには新開発された U-ART Accelerated Ribbon Tweeter を採用。ポリプロピレン対称型エクスカーション・ウーファー、そしてDSPクロスオーバー付きのD級アンプを搭載しています。
ADAM Audio のManaging Director であるChristian Hellinger氏が「低価格で広い周波数応答、低歪み、正確な分散制御を実現するモニタースピーカーの開発に挑戦した」と公式アナウンスするなどADAMが自身を持ってお勧めするエントリークラスのモニタースピーカーです。
ぜひ、最初の一台やサブモニター。そして広いリスニングポイントを活かしたリスニング用途にお使いください。
機能比較
T7 | T5 | |
ウーファー | 7inch | 5inch |
ツイーター | U-ART | 同 |
内蔵アンプ(PWM) | ウーファー50W、ツイーター20W | 同 |
周波数特性 | 39Hz~25kHz | 45Hz~25kHz |
THD > 80Hz | 0.5% | 同 |
最大SPL@1m(ペア) | ≧110dB | ≧106dB |
クロスオーバー周波数 | 2.6kHz | 3kHz |
重量、寸法(HxWxD) | 7.1kg、347 x 210 x 293mm | 5.7kg、298 x 179 x 297mm |
Tシリーズ共通の特徴
高性能かつコストパフォーマンスに優れたモニター
ADAM Audioの新しいTシリーズは、高性能かつコストパフォーマンスに優れた、プロフェッショナルな2ウェイ・パワードスタジオモニターです。5インチウーファーを搭載したT5V、そして7インチウーファーを搭載したT7Vの2モデルから成り立っており、両モデルとも同じU-ART(Unique Accelerated Ribbon Tweeter)高域ドライバーを採用しています。面取りの施されたキャビネット設計、リア・ファイアリング型バスレフポート、内蔵DSPによるクロスオーバーとイコライゼーションの制御、そしてRCAとXLRに対応したマルチウェイ・アナログ接続が特徴です。T5VおよびT7VはADAM Sub7およびSub8サブウーファーと組み合わせて使用することが可能です。
幅広い周波数特性、高ダイナミックレンジ、優れたトランジェントレスポンス、そして広いスイートスポットを提供するTシリーズは、そのコンパクトなサイズを凌駕する優れた性能を備えています。音楽制作、映像ポストプロダクション、放送制作などの小規模なコントロールルームでの使用に適しています。コストパフォーマンスに非常に優れた価格設定により、Tシリーズのモニターは予算に限りのあるプロジェクトにも最適な選択肢です。
HPSウェーブガイドを備えた新開発のU-ARTツィーター
ADAM Audioのフラッグシップ製品であるSシリーズで採用されている多くの技術革新が、Tシリーズにも活用されています。Tシリーズの新しい1.9インチU-ARTツイーターは、AXシリーズおよびSシリーズでそれぞれ採用されているADAM Audioの象徴的なX-ARTおよびS-ARTツイーター技術がそのデザインのベースとなっています。U-ARTツイーターには、ADAM AudioのフラッグシップSシリーズモニターでも使用されているHPS(High-frequency Propagation System)と同様のウェーブガイドが使用されており、高域における均一な放射特性が実現されています。
新しいクラスDアンプとDSP制御によるルームEQ
Tシリーズモニターの両機種には、新しいクラスDアンプ(ツイーター用に20W、ウーファー用に50W)、ユニバーサル電源、そしてSシリーズの開発で確立された内蔵DSP技術に由来するクロスオーバー設計が搭載されています。T5VとT7Vのリアパネルには、XLRコネクタとRCAジャックが設備されており、それぞれ+ 4dBuのバランス入力と-10dBVのアンバランス入力に対応しています。入力の切り替えは、同じくリアパネルに設けられた切替えスイッチによって行うことができます。ユニバーサル電源の搭載により、T5VおよびT7Vは100〜240 V、50〜60 HzのAC電圧に自動的に対応することが可能です。これらの機能により、Tシリーズモニターは世界中のレコーディングシステムに容易に接続することができ、DAWインタフェースとの接続においても、バランス型、アンバランス型を問わず使用することができます。
ルームEQには2つの3段切替えスイッチが用意されており、フラットな設定の他に、それぞれ低域と高域を±2 dBでブースト/カットすることができます。このルームEQ機能を使用することで、棚、テーブルトップ、コンソールブリッジといった様々な設置場所に適応するよう周波数特性を調整することができ、また、近接した壁からの影響に対しても性能を微調整することができます。
記事内に掲載されている価格は 2018年3月5日 時点での価格となります。
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