皆さん、初めまして。Rock oNでアシスタントをしている細川です。
今回は、先輩から「Antelope Audio Discrete 4 Synergy Coreを細川くんの直感で素直にレビューしてみて!」とご指名を受けまして、震える手で開封しながらレビューをさせて頂きました。
シンガーソングライターとして活動していて楽曲は沢山作ってきましたが、まだまだ経験の浅い私ならではの視点で、実際の音や使い勝手を率直に書いて行きたいと思います!
まずは、いくつになってもにやけの隠せない開封の時です。容姿はこんな感じです。
再生紙?クラフト紙?で出来た正方形の箱にDiscrete 4 Synergy Core の文字。
僕は、個人的に形がかっこよくて好きな箱ですね~(?)
その隣には、なにやら小さなアタッシュケースに羚羊のロゴ。
そうです。これが今買うとセットで手に入るEdge Solo Modeling Micです。*
せっかくなのでDiscrete 4 Synergy Coreと共に見ていきましょう!
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というわけでまずは、Discrete 4 Synergy Coreから!
説明書と共に現れる白いふわふわを外すと早速現れるのが、本体と同梱のケーブル類。
(ごめんなさい!撮る前に耐えきれず1回開けてしまいました!本来はビニールに包まれています!)
本体前面は、シルバーの艶消しパネルに赤くSynergy Coreの文字。かっこいいですね!
本体でのコントロールは、前面の大きなノブ1つと小さなボタン3つ。
個人的に、ボタンが少なければ少ないほど操作が単純そうで助かります!
同梱のケーブル類も見ていきます。
と言っても、電源とUSBケーブルのみでした。
電源は、3Pケーブルつきのアダプターで、ジャックはセンタープラスでクルクルして固定できるタイプ。
USBケーブルはしっかりした物が付属しています。
個人的に、両方ともゴツめの物なので安心感がありました。
素晴らしい!ありがとうございます!
続きましての、Edge Solo Modeling Micです!
ケースを開けると、説明書と見開きの紙、そして本体とホルダーが入っていました。
本体は、案外重厚感がありずっしりしています。
艶消し塗装に白のロゴが映えてシックでかっこいいですね!
ケースも固めの緩衝材が詰まっていて持ち運びも安心です。
マイクエミュレーション機能が強みのマイクですが、素の音やエミュレートのクオリティはどうなのでしょうか!?
今回、僕自身Antelope Audioの製品を使うのが初めてだったのでAntelope Audioの公式スタートアップガイドを参考にセットアップをしました!
お先に、Discrete 4 Synergy Coreのアクティベーションから! とは言うものの、参考にさせて頂いた公式スタートアップガイドと同じ内容で長くなってしまいますので、、、 細かく親切に注意事項と共に、アクティベーションの流れが記載されている下記の公式スタートアップガイドをご参考ください。 (僕は30分かからずにセットアップが完了しました!)
https://jp.antelopeaudio.com/support/startup-guide/
何かトラブルが発生しましたら公式トラブルシューティングがございますのでご覧ください。(大抵のトラブルの対処法が書いてあります!)
https://jp.antelopeaudio.com/support/troubleshooting-chart/
なお、製品マニュアルはペーパーレス化しているため、下記のリンクから閲覧いただけます。
Discrete4 synergy coreの細かな操作方法などはこちらのマニュアルを参考にしてください。(セットアップすること自体には必要ありません!)
https://jp.antelopeaudio.com/wp-content/uploads/2020/05/Discrete-4-Synergy-Core-User-Manual.pdf
Discrete 4 Synergy Coreを使用する上で必要な大抵のことは、上記3つのリンクで事足りるかと思います。
全て日本語なのも僕としては大助かりなポイントです!
お次は、Edge Solo Modeling Micのアクティベーションです! こちらは、マイクはマイクでもマイクエミュレーション機能を持ったマイクですので、少しばかりダウンロードするモノがございます!
これに関しても、Antelope Audioが下記のリンクで事細かに説明してくださってます。またもや大助かりポイントですね!
https://jp.antelopeaudio.com/support/mic-emulation/
読んで頂いたらわかるのですが、、 このマイクエミュレーション機能は、Native版で動作させる場合はiLokが必要になってきます!ご注意を!!! (FPGA版のマイクエミュレーションについてはiLokは不要です。)
そんなこんなで、Discrete 4 Synergy CoreもEdge Solo Modeling Micも共にアクティベートが完了したので、実際に使用していきます!
Antelope製品のエフェクトは大きく3種類に大別される!
これはEdge Solo/Duo/Verge/Quadroを買うと使えるエフェクトです。マイクモデリングの掛け録りとリアルタイムモニタリングができるFPGAベースのエフェクトです。Synergy Coreシリーズに初めから付属しているエフェクトとは異なります。
Edge Solo/Duo/Verge/Quadroを買うとCPUベースで動作するNativeプラグイン版(VST/AU/AAX)もダウンロードできます。これは録音した音に、後からプラグインでマイクエミュレーション効果を付けられるものになります。プラグインなので他社のオーディオインターフェースやマイクを使ったセッションに対しても当然使用できます。
Synergy Coreシリーズに初めから付属し、膨大な種類から追加購入もできるリアルタイムエフェクト。オーディオインターフェース上のFPGAで動作するため、処理が完全にパソコンと切り離されておりCPUに依存せず使用できるのが最大の特徴。ちなみにSynergy Coreとは簡単に言うとFPGAの処理をDSPでサポートする仕組み。また別売りのAFX2DAWを購入すればDAW上でも使うことができる。AFX2DAWは現時点でmacのみでサポート。詳しくはこちら
今回は、Discrete 4 Synergy CoreのDiscrete preampのみを使用して、NEUMANN U87 AiとEdge Solo Modeling MicのBerlin 87のマイクエミュレーション機能を比較していきます! 今回は、アコギとボーカルの弾き語り形式の曲を録音いたしました。
とその前に!今回の録音の際のコントロールパネルを説明いたします!
今回は、1chにNEUMANN U87 Ai。2chにEdge Solo Modeling Micを繋いで同時に録音いたしました。 まず、コンデンサーマイクなので、一番上の段のツマミで双方のマイクに48Vを入れて適当なGainを取ります。
そして、Discrete 4 Synergy Coreの大きな強みであるローレイテンシーモニタリングを贅沢に使用します!
どのようなことかというと、左のトラックから1.2.3と考えて、1,3の音を録って、2の音をだけを聴いているという形です。
(今回の比較では掛けた後の2の音は必要ないので録っていませんが、もちろん両方録ることもできます!)
つまり、2をモニタリング専用として使い、録音の際テンションの上げるためだけに、マイクプリとコンプレッサーのシュミレートを掛けているということです!
ただ、このような使い方をする際にはダブリングを防ぐため、1,3のフェーダーを下げるか ミュートをしてくださいね!
Edge Solo Modeling Micのマイクエミュレーション機能も、掛け録りができるのですが、素の音も比較する為、後にDAWで掛けることにしました。
録った後からマイクチョイスを変えられるのは、ついつい迷ってしまいますが幅が広がって楽しいですね!
それでは、最初に聴いていただくのがEdge Solo Modeling Micの素の音です。
使ってみた感覚から言いますと、アコギはキラキラした帯域も気持ちいいローミッドもしっかり録れており、ボーカルは特に息づかいの聴き取りが鮮明で歌いやすかったです!
とりあえず、多くは語らずに、、 次に聴いていただくのがNEUMANN U87 Ai。
いかがでしょうか? 全体的にハイのニュアンスがナチュラルで、ローもふくよかな雰囲気があり、Edge Solo Modeling Micと比べるとあたたかい印象がありました!
ちなみにDiscrete Preampはマイクエミュレーションの使用を念頭に作られているため、非常にトランスペアレントで、余計な味付けのないサウンドです!
ディスクリート回路ということからなのか、NEUMANN U87の美味しい部分もしっかり引き出せるクリアなサウンドに驚きました。LineやHi-Zでも使えるのでギターやシンセもありのままのサウンドが録音できて嬉しいです。
この、Discrete Preampが4ch付いているのはとても頼り甲斐がありますね。ちなみにDiscrete4は前面の二つがMic/Line/Hi-Z対応で、背面の二つがMic/Line対応です。
現状の録り音でそれぞれ全く傾向の違ういいコンデンサーマイクと言えますよね。 Discrete 4 Synergy Coreのプレイバック音が、以前に使用していたインターフェースに比べて格段に解像度が上がり、ニュアンスの違いの分かり易さに驚きました! この解像度だったら、MIXのとき空間を掴みやすいだろうなあと感じました。
さあ。本題はここからでありまして、Edge Solo Modeling Micがどのように化けていくのかと言う所です!
それでは、マイクエミュレーション機能を使用していきます!
おそらくNEUMANN U87のエミュレーションであろうBerlin 87に設定します。 そして、プラグインをかけた音がこちら!!!
「これは!!!かなり!!!良いのでは!!!」
先ほど聴いて頂いた、NEUMANN U87の印象にかなり近くなったのではないでしょうか?
簡単に言い過ぎかもしれませんが、ナチュラルなハイにウォーミーな雰囲気。
Discrete 4 Synergy Coreとセットだからこそ、Discrete preampのクリアさを理解し、Edge Solo Modeling Micの傾向を自由自在に変えることができているのでしょう。
写真の通り、マイキングに多少の差は出てきてしまうので、全く同じ!!!とまではいき ませんが、この音87だよ~と言われたら僕は疑わないクオリティだなと思いました!
どちらも、Antelope Audioが作っているからこその信頼感は強いですね!
まずは、完成した曲を聴いてみましょう!(Edge Solo Modeling MicのBerlin 87設定でのMIXです。)
やはりモニターの解像度のおかげか、空間の広がりがとても掴みやすいように感じました!
これが噂のAntelopeの出音かぁ!といった具合です!
夜中クタクタで録ったわりには、いい仕上がりに持っていけたのではないでしょうか??
そんなこんなで、Edge Solo Modeling Micの紹介中心にはなってしまいましたが、Discrete 4 Synergy Coreを実際に使って独り言を書いてまいりました!
結論!と言いますか、実際に使ってみた感想といたしましては、、
「慣れは少しいるけど、いい音!!!使いやすい!!!家でも本格的な音が扱える!!!」
といったところでしょうか!
Discrete 4 Synergy Coreは、軽く使用しただけでもDiscrete preJmpの質や、プレイ バックの解像度の良さを感じることができました。
また、今回の録音では使用する必要のなかった機能なのですが、4つのヘッドフォンアウト から別々の音が返せたり、4つ付いているLINE OUTも様々な形でわかりやすく使えたり、 付属のプラグインの強みだったり、、、 魅力的な要素がとにかく多いインターフェースでした!
Edge Solo Modeling Micも今回はBerlin 87しか試していませんが、18種類もの名機を エミュレートしてくれていますので、とことん幅広い用途のマイクでとても頼もしいです。
ただ、初心者用のインターフェースと比べると値段の機能もワンランク上のインターフェースではありますので、PCに繋いだらすぐ使える!ってほど単純なものではありません。
ちょっくらダウンロードするものがあったり、コントロールパネルの開き方であったり、少しばかり慣れや理解を必要とします。
どんなことでもそうなのですが、1回理解するまではどうしても少しだけ難しく感じてしまうものです! その多少の難しさの先には、使い勝手のいいコントロールパネルも、いい出音も、アナロ グ思考のプラグインも待っているわけです!
すでにAntelope Audioの公式が丁寧に説明してくださってるページのおかげで、その難しさなんてものはあってないようなものですしね!
Discrete 4 Synergy Core、Edge Solo Modeling Mic 両者共に、Antelope Audioの強みを生かした素晴らしい製品と言うことがわかりました。
J-POPを中心に影響を受け、ギターを持つと同時に宅録に興味を持った2000年生まれ。
現在は、大学で録音を学びながら、自身のバンドKADOMACHIで作詞作曲や録音を務めている。
記事内に掲載されている価格は 2021年1月24日 時点での価格となります。