2016年の最新機材トレンドがドイツで今、満開の春を迎えます!
なんと今回のShow Reportはベルリン×フランクフルトのダブルヘッダー! AIRA Rock oN Lab.所長にしてRock oN SYNTH HEAVEN館長のACID渋谷が、音楽大国ドイツの2大都市を股にかけ、激動のリアルシーンを現地から情熱的にレポートします!
まずはベルリンで開催されるSUPERBOOTH16に初取材を敢行。musikmesseに集結していたハード/ソフトのシンセサイザーブランドが一挙に登場する新しいイベントです。創造産業に長け前衛都市とも呼ばれるベルリンには、バウハウス・アーカイヴなどのモダンなミュージアムや刺激的なナイトライフが溢れており、世界中からアーティストが集まっています。特に目まぐるしく変わるアンダーグランドなDIYシーンにおいて、独自の進化を遂げた制作機材や、感性を刺激し人々をダンスさせるサウンドはどのように発展しているのかをこの目でしかと確かめてきます!
さらに現地の音楽シーンにも触れ、「HARDWAX」などの有名レコード店や今最も勢いがあると言われているベニュー「Club Der Visionäre」やローカルアーティストが多いGriessmühleなどにも潜入予定!現地の最新動向を余すところなくお届けします!
そして間髪入れずにフランクフルトへ飛び、毎年恒例の新製品ラッシュが炸裂するmusikmesse2016に突入!今年の機材シーンの動向を占う、ドイツからのリアルレポートにご期待ください!
★SUPERBOOTH2016
NEW!! 欧州シンセシーンの最深部SUPERBOOTH! 日本時間3/31(木)17:40よりレポート開始!
今回、私ACID渋谷の熱望によりSUPERBOOTH16も取材します!
ベルリンにあるFUNKHAUSで開催されるSUPERBOOTHは一言で言うと電子音楽とそれにまつわる電子楽器の祭典!!夥しい数のマニアックモジュラービルダー達が一同に会するのは勿論のこと、一般のメーカー展示会と違いMODULARGridが出品していたり、単なる有名人ではなくちゃんとシーンに根付いた活動をしているアーティストの実演があったりと、とてつもなくDEEPなイベントなのです!
そんなSUPERBOOTH16の魅力を3つご紹介します!
①滅多に見れないマニア垂涎のブースラインナップ!
会場となるFUNKHAUS埋め尽くす99社もの出展ブランドはなんとそのほとんどがモジュラーシンセメーカー。4ms CompanyやAudio Damageなど日本でも人気のメジャーブランドから、殆どお目にかかれないベルリンのAQA ElektriXやオランダのHagueに拠点を置くGinkosynthese、そして孤高のカリスマ天才ビルダーKen MacbethによるMacbeth Studio Systemsなど中々お目にかかれないコアなブランドが多数出展!個人的にMacbethのELEMENTに触るのが今から楽しみでなりません!モジュラーブランド以外にもより感覚的な表現ができるROLIやAmon Tobinでお馴染みHAKEN AUDIO Continum Fingerboard、ベルリンに本社を構えるNative InstrumentsのReaktorブースなど、音楽という一つの旗に元に様々なマニアックな要素が集まった様な魅力的なラインナップ!
②ユニークかつディープなイベントラインナップ!
通常の展示に加え、引っ切り無しにあちこちでイベントが開かれるのもSUPERBOOTHの大きな特徴。その数なんと述べ120以上!!しかも内容が単なるデモンストレーションではなく「Bastl InstrumentsによるDIY WORK SHOP」や多くのプロデューサーが興味あるであろうDAWとモジュラーの連携についての「How to DAW & Modular」、「Tobi NeumannによるCwejman解説」、果ては元Sun Electricの「Max LoderbauerによるBuchla 200eクアドロフォニーコンセート」など、シーンに根付いたリアルかつ超豪華な催しものが目白押し!書いているだけで軽く脳震盪を起こしそうです。
③ベルリン・シンセシーンの息吹が感じられるNight Program
SUPER BOOTHの二日目と三日目にはNight Programというライブメインのイベントが用意されており、なんと最長で翌朝6:30まで続きます。しかもメンツが凄い!Apparatらを輩出した名門レーベルShitkatapult主催のT.RaumschmiereによるAmbient Setや、Harmonic Oscilatorなど個性的かつ音楽的なモジュール群によって世界的な注目が集まっているVerbos ElectronicsのMark Verbos本人によるライブ、そして大量なモジュールを使って幻想的なポリフォニーを生み出すColin Bendersのライブなど、狂ったプログラムになっています!
今回のレポートではモジュラーシンセの新製品だけでなく、Expert SleepersによるDAWとモジュラーの連携や、実際のライブパフォーマンスのノウハウ、そしてベルリンというエレクトロニックミュージックの中心地のリアルな息吹をお伝えしたいと思います!
musikmesse2016
次はmusikmesse2016の見どころ予測です!日本時間 4/7(木)17:00からレポート開始!
①まずは国内外で新製品ラッシュが止まらないシンセサイザー!
NAMM2016でYAMAHAが満を持して発表した、音源部に「楽器としてのこだわり」を持ち、モーションシーケンスで表現力をネクストレベルに引き上げたMontage。Roland JD-XAも然り、フラッグシップ=ワークステーションという型は無くなったと言って良いでしょう。またウェーブテーブルの老舗Waldorfがユーロラックに参入したかと思えば、E-mu社の創始者の一人Dave Rossumが新モジュラーブランドRossum electro-musicを立ち上げたりと、各社各様に目指す音にあったフォーマットを自由に選んでいる姿が特徴的です。アナログブームの裏でじわじわと人気が再燃しているFM音源の新しい表現にも期待です!
②5D Touchに続け!新感覚コントローラー!
またコントローラーも鍵盤やツマミといった要素を超えた表現力がトレンドになりつつあります。先日の発売からすでに大人気、ソフトウェアEQUATORと完全互換のROLI Seaboardを始め、Keith McMillenのK-Board Pro4やフランスのExpressive EによるTouché等、三次元的なパラメータを制御できるコントローラーが多数登場してくるでしょう。ここまで来たらMIDI以上の分解能のパラメーターデーターをCV変換できるコンバーターの出現に想いを馳せます!
③更なる広がりを見せるネットワークオーディオ!
Thunderboltを始めDigilinkによるPro Tools HDシステム、Waves SoundGrid Systemとの接続に対応するAPOGEE Symphony I/O MKII、さらにDanteポートを搭載しEthernetによるチャンネル増設にも対応したFocusrite Red4Preなど拡張性により一層の注目が集まっています。また、パーソナルユーザーにも一気に門戸を開くことになるであろうSoundGrid For Desktopシリーズの発表やMackieの新ミキシングシステム『AXIS』などネットーク化の波はどんどん大きくなっていますね。
④加速するクラウドワークフロー
NAMM2016でAVIDが発表した新テーマ「Music in Motion」などクラウドコラボレーションの波は確実に大きくなっています。abelton Liveが、ver9.6で複数同期システム「LINK」に対応したり、Cubase 8.5が複数ユーザーがクラウド・サーバー上に保存されたプロジェクトファイルを共有できる「VST Transit」に対応したりとメジャーDAWが続々とクラウド対応化。チャット機能の充実などによりCo-writingがますます普及しあっと驚くアイディアのコラボレーションが生まれてくるでしょう!
業界一のユーザー参加型Rock oN SHOWレポートでは現地からのリアルタイムなTweetや臨場感あふれる写真付き詳細レポート、そしてRock oN TVでの豊富な動画コンテンツをご用意し、皆さんと一緒に祭典を盛り上げます! またあっと驚くプレゼント企画や新製品の先行予約なども予定しております!一緒に熱狂しましょう!
EVE AUDIO本社訪問
SUPERBOOTHの開催場所であるFUNKHAUSから車で15分ほどの場所にある、今年で設立5周年を迎えるEVE AUDIO本社に行ってきます!Rock oN AWARDで「Innovator Award」に輝いたSC203を始め、同社は入力信号のA/D変換後のDSPによるフィルター処理技術に長けており、デジタル的な変化を感じさせないサウンドが持ち味です。それを生み出すのが1960年代に作られ、全てがグラスファイバーで覆われた無響室。70Hzより上の帯域で反響の無い空間で行われるエンジニアやアーティストの耳によるチェックがEVE AUDIOの音楽的なサウンドを創り上げています。節目を迎えた同社が語る未来のビジョンや製品開発にかける情熱を探ります!
ちなみにEVE AUDIOも勿論SUPERBOOTHにも出展し、なんと36基のSC207を持ち込むとの事!こちらも期待大ですね!
Writer:ACID渋谷
記事内に掲載されている価格は 2016年3月31日 時点での価格となります。
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