レコーディング史に残る定番マイクと言えばNeumann U87。生誕50周年を記念して世界限定500本の特別モデル U87 RHODIUM EDITIONが登場しました!
U87 RHODIUM EDITION は筐体とサスペンションに金より貴重と言われるロジウムをコーティング。独特の静観で高級感のある輝きを放っています。新品のU87が手に入るチャンスだけではなく特別仕様ということで鼻息が荒くなりそうです。
ロジウムは耐食性が高く変色がおきません。さらに硬度がHv800~1000もあり(金メッキはHv150~170)摩擦傷にも強いため、長く使ったとしても買った時の美しさが持続するのも特徴です。またそれだけ硬度の高いものでコーティングしているということで、筐体の共振も抑えられ…という話をしていくとオカルト話になってしまいそうですが、通常モデルとのサウンドに変化があるか無いかは実際に試してみたいものですね。
もちろん日本にもいくつか入ってくるということで、気になる価格や発売日は近日公開します。
U87
3つの指向性パターン(無指向性、カーディオイド、双指向性)を持つデュアルダイアフラムカプセルを搭載。音圧レベルを歪み無しで127dBまでレコーディング可能な10dBの「プリアッテネーション・スイッチ」や、低域の干渉を弱めることが可能な「ローカットスイッチ」も搭載しています。
ヒストリー
いまや世界有数のマイクブランドとして認知される『NEUMANN』の歴史は第2次世界大戦以前にまでさかのぼります。
最初に有名になった製品は戦時中に軍用として開発されたマイク『CMV 3』。これはあのヒトラーも演説で使用し、今も写真等で確認することが出来ます。CMV 3は特徴的な中域を持つ真空管のマイクでした 。Blue MicrophonesのBottleがこのスタイルにインスパイアされてデザインされています。
その後現在でもビンテージの頂点に君臨する『U47』が作られ、その次世代モデルとしてコンパクトで指向性の切り替え機能を持たせた『M49』がデビューします。M49は派生モデルを多く生み出し『KM56』『SM69』など真空管にAC701(真空管)を使用したマイクが数多く作られました。
そしてグリルの音の透過特性やボディーの音の解析など、マイク本体の音響特性も考え抜かれてデザインされた『U67』の後、真空管からトランジスタへ時代が変わり遂に1967年に『U87』が誕生します。
U87はU67で培った技術をその当時の最先端のトランジスタ技術に置き換え設計されました。デビュー当時のU87はバッテリーを内蔵することが可能な7Pinコネクター仕様でしたが、それをXLRタイプにしON/OFFスイッチを付けた『U87i』が生まれ、そして録音機材の進化の中で感度を10dB向上させたK870カプセルを搭載した『U87Ai』へと進化を遂げるなど、NEUMANNマイクを代表するU87シリーズは特徴的な音質やキャラクターを変えることなく現在も世界中のレコーディングスタジオで活躍中です。
U87 RHODIUM EDITION
http://50years-u87.neumann.com/
Writer. Tomita
記事内に掲載されている価格は 2017年10月16日 時点での価格となります。
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