本サイトでの Cookie の使用について

閉じるボタン

渋谷の音楽制作機材専門ショップ!豊富な展示製品の試奏、ご相談からシステムプランニングまで、お任せください!

head-love Created with Sketch. CREATOR
NAMM2025

23
Jan.2025
REPORT

NAMM 2025 : Apogee創業40周年記念イベントレポート

ロサンゼルス・サンタモニカにあるApogee本社で開催された、創業40周年記念イベントにご招待いただいたので参加してきました!

イベント冒頭、Apogee社 CEOのベティ・ベネット氏と、その夫で伝説的エンジニア/音楽プロデューサーのボブ・クリアマウンテン氏が登壇。ロサンゼルス近郊で発生した大規模な山火事により、本社は幸い火災の影響はなかったものの、二人の自宅とボブ氏のスタジオが全焼してしまいました。
ボブ氏のインスタグラムには全焼した家の残骸が投稿されており、火災の脅威が伝わります。

「自分たちよりも大変な思いをしている人がまだ多くいる、なので前を向いて次に進むためにやるべきことをやろう。様々なかけがえのない思い出は機材や場所ではなく、使用してくれるアーティストやそれを楽しんで聞いてくれるユーザーの中にある。家は無くなってしまい、次に何をするか考えた際にみんなが集まって楽しめるパーティーをしよう。そして地域復興のために何ができるか、微力ながらApogeeは全力で支援を行います。まずできることから1つずつ始めていこう。それが私たちのミッションなんだ。」というボブ氏の発言に、会場では自然と拍手が湧き起こりました。

地域や社会貢献との関わりが深いことは以前から知っていましたが、自身も被害を受ける中で地域の笑顔のための活動を最優先するApogeeのポリシーには、我々も勉強することが多いと感じます。

40周年イベントプログラムがスタート

2人の挨拶が終わると雰囲気は一転し、40周年のイベントプログラムがスタートです。

Dolby社のスタッフが登壇し、Dolby Atmos の世界的成長の様子や関わる企業の紹介を行いました。

日本では販売されていないですが、Dolby Atmos対応の車も増えており、イマーシブ環境でのリスニングのハードルは年々下がっていることが伺えます。日本の自動車メーカーにも早くリリースしてもらいたいですね!

また、AudibleのDolby Atmos対応も予定しているとのことで、イマーシブのダイアログコンテンツがどういった体験を産むのか、、、早く試してみたいです。

その後IKmultimediaとEventideのスタッフが、今回のイベント展示協賛をしているとのことで登壇。Apogee社の裏にあるスタジオでは、昨年完成したGenelecスピーカーによるDolbyAtmosシステムのとなりの部屋に、コンパクトなIK multimedia MTMシリーズで構成されたDolbyAtmosスタジオも完成していました。


 

ボブ・クリアマウンテン氏の現在のシステム

そしてボブ氏が再度登壇し、現在の彼自身のワークフローシステムを紹介。

2024年4月に来日した際に紹介されたシステムは、Symphony I/O MkIIとカスタムされたSSLコンソール、そしてモニターコントローラーとしてGinjerAudioというものでしたが、「イマーシブはまだまだ発展段階で、今日お伝えした内容が明日には変わるかもしれない」と当時彼自身が発言した通り、大きく変更されたものでした。

新しくApogeeからリリースされたSymphony Studioを主軸に構成されており、DAWのマルチトラックはDante Virtual SoundCardを介してSSL System-Tにインプットされ、コンソールで処理された音源が再びDanteでPCに戻る流れです。

Danteは通常のオーディオインターフェースには出力できないのですが、Audiomovers Omnibus 3を使用して、Symphony Studioにアサインしているようです。Symphony Studioのアウトプットにはスピーカー補正用のEQ、ディレイ、ベースマネージメントが搭載されており、これによってシステムを簡易化することが実現したとのこと。

最新のSymphony Studioを使うのはもちろんですが、先日のISEで発表された128ch対応のDante Virtual SoundCardを早速取り入れているフットワークの軽さも注目のポイントです。

7.1.4chのライブスピーカーが常設されるApogee Studio

今回イベントを実施したスペースはApogee本社にある「Apogee Studio」にて行われました。会場はイマーシブのイベントにも対応するため、7.1.4chのライブスピーカーが常設されています。セミナー内ではロキシーミュージックのアバロンなど、ボブ氏が手がけたDolbyAtomos作品をADMファイルから視聴することができました。ボブ氏のこだわりとして、ボーカルはセンタースピーカーから鳴らすことが徹底されていました。

40周年という節目で、創業当時のApogeeのロゴが各所に散りばめられており、ノベルティーの帽子をなんとか入手できないか…と声をかける間もなくイベントは終了。NAMM Show会期中にブースにて再チャレンジしてみます!

メーカーサイト
https://www.minet.jp/brand/apogee/top/

記事内に掲載されている価格は 2025年1月23日 時点での価格となります。

最新記事ピックアップ

InterBEE 2025 : エミライ
PMC、SilentPower、FiiO、iFi audioといった幅広いブランドのオーディオ・ビジュアル機器を輸入・販売しているエミライもブースを出展。 iFi AudioのZEN CAN 3やFiioのK15、K13 [……
InterBEE 2025 : MIX WAVE
同社が取り扱う主要製品群を中心としており、特にPMC、Amphion、API、Karno、Airfolc、64audioといったブランドの機材が多数展示されていました
InterBEE 2025 : Solid State Logic
Solid State Logicのブースでは発売前から話題のあの2製品が展示! 今年発売された「Revival 4000 Signature Analogue Channel Strip」と並んで、12月4日発売がアナ [……
InterBEE 2025 : AVID
第2世代となるATEM Mini Extreme ISO G2モデルが展示され、その大幅に進化したインターフェースとプロフェッショナルな機能について解説していただきました。
InterBEE 2025 : Roland
Rolandブースでは、配信・イベント向けビデオスイッチャーの最新アップデートを展示。 Streaming Video Switcher V-160HDとV-80HDに新しい連動機能が搭載され、ヤマハDMシリーズとの連携 [……
InterBEE 2025 : PreSonus
PreSonusブースでは、デジタルミキサーStudioLiveシリーズ最新版のSE 16/24/32や、ラウドスピーカーラインナップのほか、DAWソフトStudio One 7が紹介されていました。 StudioLiv [……
InterBEE 2025 : Shure
ShureのブースではボーカルマイクSM7Bをはじめ、新製品のUSBゲーミングマイクロホンMV6、ポッドキャストマイクロホンMV7+マイクなどの主力製品展示のほか、放送用マイクロホンアレイDCA901が来場者の目を集めて [……
InterBEE 2025 : Genelec
Genelecブースでは、新世代3ウェイ・メイン・モニター「8380A」を展示! 「8380A」は9月30日に発表され、日本では11月19日10時にプレスリリース、このGenelecブースで初展示となりました。Genel [……
InterBEE 2025 : SONY
Sonyのブースでは今回、国内では初となる、360VMEが体験できるブースを設置。 360 Virtual Mixing Environment(360VME)は、複数のスピーカーで構成された立体音響スタジオの音場を、独 [……
InterBEE 2025 : YAMAHA
ヤマハブースでは、オーディオインターフェース、デジタルミキサー、PAスピーカーを展示。オーディオインターフェースUR-CシリーズとUR-RTシリーズは、スタインバーグからヤマハブランドに変更され、製品の仕様自体は変わって [……
InterBEE 2025 : SENNHEISER / Neumann
SENNHEISERブースは創立80周年の節目!Neumannは国内限定仕様モデル「U 87 Ai Sakura」が!
InterBEE 2025 : Blackmagic Design
第2世代となるATEM Mini Extreme ISO G2モデルが展示され、その大幅に進化したインターフェースとプロフェッショナルな機能について解説していただきました。
Copyright © Media Integration, Inc. Rock oN Company