知る人ぞ知るシンセブランドSyntoNOVOのブースがありました。SyntoNOVOはフィルムコンポーザーだったFelix Visser氏が立ち上げたシンセブランド。その前身は1973に設立されたSyntonでした。そして1973年にアナログシンセ初代Syrinxを製作します。初代SyrinxはキーボードでVCOをスプレッドできたり、ステイトバリアブルフィルターを備えた攻めたシンセがリリースされることはありませんでした。そして約10年の歳月が流れ、82年に新しいデザインのSyrinxを遂にリリースします。カーティスのチップの登場がSyrinxの開発に大きく貢献したようです。激レアシンセでPerfect Circuit Audioさんに動画があるのでぜひ検索して見てください。
さぁそして時は流れて2017年、SUPERBOOTH17でなんと新製品POPを発表。こちらはシンセのサウンド表現を徹底的に追求し、キーボードが3Dコントロールに対応した意欲的な製品でした。そしてそれをさらに改良したのが今回発表されていたPANなのです。ちなみにSyrinxもPANモギリシャ神話に登場します。PANはパーンパイプから取っているとのこと。
デザインめちゃくちゃかっこいいですね。。。。。スペックを見てみましょう。かなりキテます。まずPOPから受け継がれているXYZの3Dコントロールというのは最近だとROLIの5Dタッチを想像してもらえるとわかりやすいのですが、鍵盤を打鍵してノートを発音させるだけでなく鍵盤をそこからX(横)Y(縦)Z(押し込み)に動かすことによってコントロール情報を送れるというのものです。XYZにはPANに搭載されているあらゆるパラメーターを任意にアサインできます。パラメータのアサインや設定値の確認は中央の大型グラフィックディスプレイで見やすいです。
・XYZ full 3D Keyboard control
・velocity、AT、Z-impact
・3 multi function analog oscillators
・4 sine wave analog oscillators
・1 analog state variable filter
・14band formant analog filter bank
・4 band additive synthesis
・umpteen analog amplifiers
・umpteen ADSRs
・umpteen ADs
・umpteen LFOs
・analog & digital noise source
・ring modulators
・FX inserts
・analog keyboard cv
・MIDI in/thru/out/USB
・duophoni/poly over MIDI
Felixさんに解説動画を撮らせてもらいましたのでぜひサウンドを確認してください!
2019年頃の発売を見込んでおり、完全限定の受注生産。価格は3500ユーロより高くはしないつもりとのこと。音源系はノイズ以外全てアナログ。隠れモンスターマシンですね!
Writer:Shibuya
SyntoNOVO:
Writer:Shibuya
記事内に掲載されている価格は 2018年5月5日 時点での価格となります。
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