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15
Mar.2021
Rock oN

Native Intruments Komplete Kontrol S MK2 と Arturia Keylab MK2 を比較してみた!by村上

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こんにちは村上です。皆さんは普段MIDIキーボードは何を使われてますか?

僕は元々鍵盤弾きなんで、ハードウェアのシンセを持っていてそれをそのままMIDIキーボードにしてしております。シンセの場合ある程度以上の機種であれば鍵盤そのものがとてもしっかりしていてタッチに満足しているのですが、DAWとの連携があまりイケてないと感じることがあります。音源付きのシンセでもUSBやMIDIケーブルで接続すればMIDI情報は問題なく送れるのですが、ノブやスライダーは本来そのシンセの音源をコントロールするための物で、当然DAWやプラグインをコントロールすることは第一ではないんですね。

その一方でMIDIキーボードと呼ばれるものは音源が付いておらず、単体では音を出すこともできません。
ハードウェアでもソフトウェアでもとにかく外部のMIDI音源を鳴らすための、いわば鍵盤の形をしたMIDI情報の入力装置ですね。
そんなMIDIキーボードの中には特にDAWやプラグインとの連携を前提に作られたものがあります。

そこで今回はMIDIキーボードの代表的な機種、ArturiaのKeylab MK2とNative InstrumentsのKomplete Kontrols Sシリーズの比較紹介したいと思います。

(機種名が長いため以下Keylab MK2はKeylabKomplete Kontrols S MK2はKKSMK2とします。)

この2機種はそれぞれのメーカーの出しているMIDIキーボードの中でも上位のモデルです。共通点もありますが、異なる部分も多く比較しがいのある製品となっております。これから春に向けて心機一転音楽制作の環境をグレードアップさせたい方や新たに音楽制作の環境の導入を考えている学生さんの参考になればと思います。

ハードウェア比較


1-KLM2&KKS

まずそれぞれの製品のハードウェア的な部分の比較ですが、MIDI鍵盤なので一番重要なのは鍵盤ですね。両機種とも様々な鍵盤数のラインナップがありますが、今回のレビューに使用したモデルはどちらも4オクターブ、49鍵のシンセ鍵盤モデルです。この2機種並べてみたことで気が付いたのですが、鍵盤の大きさが若干違いますね。Keylabの方が少し幅が狭い鍵盤で、特に黒鍵が分かりやすく細長い感じですね。気になったのでそれぞれの鍵盤を定規で測ってみました。鍵盤の縦の長さはどちらも同じくらいで、幅も白鍵はどちらも概ね2cm、黒鍵も底の部分はどちらも1.1cmくらいでしたが、黒鍵のトップの部分の幅がKKSMK2が9mmに対してKeylabは7mmでした。つまり黒鍵のトップの部分だけKeylabは2mm狭いということになりますが、弾いた時の印象は結構違いますね。

また鍵盤のタッチに関してはどちらもセミウェイトのキーボードでどちらも良好ですがキャラクターが異なり、好みが分かれるところかなと思いました。Keylabは鍵盤そのものは抵抗は軽く、フニャンとしたタッチですね。しっかり深いところまで押し込むことで初めてノート情報が送らます。対してKKSMK2は鍵盤の抵抗が少し強く感じ、ビヨンというタッチですね。打鍵した時、Keylabと比べて若干浅い押し切っていない位置からノート情報が送られるようです。

その他のハードウェア的な違いを挙げてみます。

  • Keylabの筐体は金属製で重厚、重量も重い。KKSMK2はプラスチック製なので重量が軽く取り回しが良い。
  • Keylabは白と黒のカラーバリエーションがある。(Keylabの通常カラーは白) KKSMK2は黒のみラインナップ。
  • ピッチベンド、モジュレーションはどちらもホイール型。Keylabはミニサイズで金属製、KKSMK2はゴム製で大きいサイズ。
  • Keylabはノブx9 + スライダーx9、 KKSはノブx8
  • Keylabにはパッドコントローラーが付いている。KKSはホイール下にリボンコントローラーがあり、鍵盤上にLEDが付いている。
  • Keylabは簡素な2行のディスプレイ、Keylabは大きめのカラーディスプレイが左右に2つ。
  • Keylabはコードメモリーボタンがあり、KKSMK2にはアルペジオボタン(Komplete Kontrolプラグイン上で有効)がある。
  • KeylabにはCV/Gateの出力やペダル端子の入力が豊富。

と言ったところです。

keylab-mkII-image

ARTURIA KEYLAB シリーズ

Keylabはノブやスライダーの多さ、端子の多さのようなハードウェア面で恵まれておりますね。

流石モジュラーシンセで大定番のMIDIキーボードKeystepシリーズを作っているメーカーということもあり、CV/Gateの出力の端子があるのは良いですね。ノブとスライダーが1〜8ch分+マスターで9ch分あり、9ch目もCCをアサインできます。フェーダーが9本あるのでB-3 Vのようなハモンドオルガン音源の9本のドローバーを各スライダーへ個別にアサインができますね。

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Native Instruments KOMPLETE KONTROLシリーズ

KKSMK2はカラーディスプレイが付いていることや鍵盤上にLEDが付いており、ソフトウェアとの連携を重点を置いているようです。

スライダーが付いてないのですが、逆に付いていないことはメリットにもなりますね。ソフトウェア上で音色を切り替えた時にソフト上のパラメーターと実際のスライダーの位置が違う位置にあって気持ちが悪いなんてことも起こらないですね。(ノブはどちらの機種もロータリーエンコーダータイプ) KKSMK2は後述のコントロールプラグイン、「Komplete Kontrol」を立ち上げているとノブのすぐ上のディスプレイで何のパラメーターにアサインされているかが表示され、矢印ボタンでページを送ることで様々なパラメーターに8つのノブのアサインを切り替えられます。

ソフトウェア比較

次にそれぞれの製品に使用する専用ソフトについてですが、Keylabは「Analag Lab」、KKSMK2は「Komplete Kontrol」というコントロールプラグインをDAW上に立ち上げます。トラックに直接プラグインを立ち上げるのではなくそのコントロールソフトを経由してを個別のプラグインを立ち上げて使っているというイメージですね。これらのプラグインを介することで、それぞれのMIDIキーボードの固有のプラグインの連携を行うことができます。もちろん専用ソフトを使わずにトラック上にプラグインを立ち上げた場合も通常のMIDIキーボードとして機能します。

Keylabの場合

2-AnalogLab1

「Analag Lab」というソフトを使用し、Analog Lab内でArturiaソフトシンセのプリセットを呼び起こして演奏できます。例えば同社のシンセバンドルのV Collectionをお持ちの方は、直接V Collectionのバンドルプラグインをトラック上に立ち上げるのではなくこの Analog Labを介することで音色のプリセットがAnalog Lab上で一元管理されてるため、ソフトを跨いで音色を選ぶことができるので非常に便利です。

Keylab上には「Analog Lab」「DAW」「USER」の3つのボタンがあり、「Analog Lab」のボタンを押すことでKeylabをAnalog Labモードに切り替わり、ノブやスライダーはAnalog Labソフトウェア上でアサインされているマクロノブやスライダーと連動する形となります。もちろんプリセット音色以外を鳴らす以外にも、そのプリセット元のプラグインのライセンスをお持ちの場合は、「EDIT」ボタンを押すことでそのプラグインの中に入って細かくエディットを行うことも可能です。

3-AnalogLab2
4-AnalogLab3

ノブやフェーダーの役割は「Analog Lab」モード以外にも「DAW」、「USER」のボタンで切り替えが可能で、DAWのフェーダーやパンに割り当てたり、ユーザー任意の設定のモードで使用することも可能です。

KKSMK2の場合

5-KompleteKontrol

「Komplete Kontrol」というプラグインを使用します。Komplete KontrolはNative Instruments製のソフトウェア以外にもNKS(Native Kontrol Standard)対応のソフトウェアであればKomplete Kontrolに立ち上げることが可能で、KKSMK2からコントロールが可能です。

対応ソフトウェアのリストはこちら

そのためArturiaのプラグインもKomplete Kontrol上で立ち上げることが可能です。このソフトはKKSMK2上のディスプレイ上に今選択しているプラグインのパラメーターなどの情報も表示させるので、プラグインとの連携面では正直Keylabの先を行っている感じですね。KKSMK2はMIDIキーボードなので当然音源はコンピューター上で動いているのですが、ハードウェア上の操作でほとんどのプラグインのパラメーターにアクセスできて、液晶画面で視覚的にわかりやすいので、まるでワークステーションシンセを操作しているような感覚になりますね。ただ連携面でKeylabが完全に負けているかというとそうでもなく、KKSMK2はよりソフトとハード相互で通信をして使用した高度な連携の使用の反面、プラグインを変える時とかはロードに少し時間がかかってしまいます。Keylabは仕組みがシンプルだからか音色切り替えの反応も早いですね。ノブやボタンなども見たままあって数も多いので、位置を覚えてしまえば手を伸ばせばすぐにアクセスできて良いですね。

Keylabモジュラー接続

6-KeylabCV

次にArturia Keylab特有の機能のモジューラーシンセとの接続を試してみました。
接続に使用したシンセはMoog Mother 32です。Arturia Keylabにはゲート、ピッチCVとモジュレーション x2 (Mod1、Mod 2)の計4系統CV出力があります。(ちなみにペダル系の入力端子のところにCVの入力端子も1つ用意されてます。)
CVの設定はKeylab本体の設定モードやArturiaのMIDI Control Centerというソフトウェアから変更を行うことができて、volts/octave、herz/voltの切替やピッチベンドのベンド幅の変更、モジュレーション1、2出力をKeylabのベロシティ、アフタータッチ、モジュレーションホイール、あるいは9セットのノブやスライダー等のモジュレーションをどのコントローラーから出すか設定の変更が可能です。今回の接続例ですが黄色のケーブルがGATE、緑がのケーブルがVCO 1V/OCT (ピッチCV)に接続され、これでKeylabの鍵盤の引くとMother 32でドレミファソラシドが弾けます。Mod 1(ベロシティ)は青いケーブルでVCF CUTOFF、Mod 2(モジュレーションホイール)は赤いケーブルでVCO MODへアサインしてみました。これでKeylabのベロシティに応じてフィルターカットオフが開いて、Keylabのモジュレーションホイールを開くとVCOの矩形波のパルス幅が変化します。

7-Mother32

今回の接続に使用したMother 32以外のモジュラーシンセでも大体こんな感じで接続すればKeylabからトリガーできます。実際にはMother 32はMIDIの入力端子もあるのでパッチケーブルを何本もつかってこのような配線をしなくてもMIDIケーブルを繋げば音は出せますが、モジュラーシンセにはMIDI端子なんてついていないものもたくさんありますので、KeylabはそういったシンセもKeylabのフルサイズの鍵盤でコントロールできるのは嬉しいですね。

まとめ

以上がArturia Keylab Mk2とNative Instruments Komplete Kontrol S MK2の比較レビューでした。それぞれの機種の印象としては

Keylabは従来からあるMIDIキーボード+Analog Labの専用モード、CV端子でのモジューラーシンセとの接続などDAW以外の接続も想定した守備範囲の広いMIDIキーボード。

KKSMK2はKomplete Kontrolソフトウェアとの連携に特化した、ハードウェアとソフトウェアの統合を目指したMIDIキーボードという感じですね。

音楽の制作スタイルや、ハードウェア部分の好み、メインでお使いのプラグインによってもどちらの機種が適しているかは異なるとは思います。MIDIキーボードは音楽制作におけるパソコンのタイピングキーボードのようなもので、MIDI情報の入力装置です。直接音質に影響を与えるものではありませんし、機種にこだわらなくても音楽制作自体はです。人によってはひょっとするとキーボード自体必要としない人もいるかもしれません。しかしながら大抵の場合は音楽制作するときに一番手で触れる時間の長い機材で、制作作業の効率に直結する機材でもあると思います。特に今回紹介した2機種はDAWやソフトシンセとの連携にも強い機種なので、制作作業の効率UPの期待ができます。今までのMIDIキーボードに満足がいっていない方はぜひ今回紹介した2機種を是非ご検討してみてはいかがでしょうか。

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記事内に掲載されている価格は 2021年3月15日 時点での価格となります。

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