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May.2024
HOW TO

Blackmagic Design製品の愛用者に訊く!最新映像制作ツールの活用術【鈴木健治】

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世界中の映像クリエイターに愛用されている動画編集ソフト、Blackmagic Design DaVinci Resolve。その使い勝手の良さと機能の豊富さで、映像専門ではないミュージシャンからも支持を集めています。

プロ・ギタリストの鈴木健治さんもDaVinci Resolveを愛用しているミュージシャンの一人で、登録者数3万人以上を誇るYouTubeチャンネルの動画編集でフル活用。“映像編集と音の編集がこれ1本でできてしまうのが最高”と絶賛しています。そんな鈴木健治さんに、DaVinci Resolveの使いこなし術について話を伺いました。


ギタリスト 鈴木 健治 プロフィール

Erykah Badu,宇多田ヒカル,MISIA,EXILE,SMAP,V6,倖田來未,安室奈美恵,BoA、Kinki Kids、坂本真綾,ケツメイシ、東方神起、mink、島谷ひとみ,w-inds,柴咲コウ,MAX,SPEED,中森明菜、NEWS,華原朋美、島袋寛子、酒井法子、東野純直、KATSUMI、染谷俊、和田アキ子、内田有紀 …
他沢山のアーティストのレコーディングやライブに参加。

レコーディング音源参加は千曲以上。

https://kenjisuzuki.net/

機材好きが高じてYouTubeチャンネルを開設

——— レコーディングで参加された楽曲は1,000曲以上という鈴木健治さんですが、直近の作品をおしえていただけますか?

鈴木 直近の作品という事ですと機材レビュー動画用に作る曲ですね。最近は1ミュージシャンとしてはほぼ自分発信で活動しています。たまに古くからの友人に頼まれて弾くことはありますけど、現在は完全にソロとして活動しています。

——— それはなぜですか?

鈴木 話すと長くなるんですけど(笑)、東日本大震災くらいのタイミングで、”演奏そのものをお金に換えるということ”と”生活費捻出のためにギターを弾くこと”に違和感を感じ始めたんですよね。

ギターを弾くことや音楽が好きだからずっとやってきたわけですけど、徐々に“うーん”という感じになってきて。“うーん”と思ってもやり続けるのがある意味プロなのかもしれませんし、色々ありつつも続けている方達へのリスペクトももちろんありますが、自分はちょっと違う独自の方向に行きたいなと思って、スタジオやライブ・サポートの仕事から自ら少しずつ距離を置く様になったんです。周りからは不思議がられたこともありましたが。

——— 打ち込みを始められたのはいつ頃ですか?

鈴木 専門学校時代、18歳か19歳のときにヤマハ QX3を買って始めたのが最初です。ぼくはQX3の時代が長くて、パソコンを使い始めたのはPowerMac G3からと遅いんですよ。MOTU Performerから始めて、すぐにSteinberg CubaseやEmagic Logicも手に入れて。その後、自作のPCでWindowsを使うようになったのですが、IntelになってからまたMacに戻りました。

——— 現在お使いのDAWをおしえてください。

鈴木 Avid Pro Tools以外はほぼ全部使っていますね。今はAbleton LiveとApple Logic Proがメインです。

Ableton Liveは、海外のギタリストがループ・ベースで曲を作っているのを見て、これは自分でもやってみたいと思い使い始めました。本当におもしろいDAWで、今はPushも使っています。

——— 鈴木さんがYouTubeチャンネルを始められたきっかけは何だったのですか?

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鈴木健治氏 YouTubeチャンネル

鈴木 もう単純に機材が好きだからです。ぼくはスタジオに行っても、ギターを弾いている時間よりも音決めの時間の方が長くて、延々と機材をいじっている人なんですよ。音色が決まらないと弾く気がおきないくらい(笑)。

だから機材が好きと言うより、機材を駆使して音を作るのが好きと言った方が正確かもしれません。そしてそのノウハウを公開すれば人様の役に立てるかもしれないと思いまして。それで動画を撮って、最初は遊び感覚でアップしていたんです。周りの人からは、“一体何をやっているんですか?”とか言われながら(笑)。

YouTubeチャンネル自体は10年くらい前に作っていたんですが、顔を出してちゃんと始めたのは5~6年前のことだと思います。

——— 始められた当時は、ギタリストによる機材レビューのYouTubeチャンネルというのは珍しかったのでは?

鈴木 そうですね。YouTubeを主戦場にしているギタリストでしたら先駆者といいますか海外含め沢山いらっしゃいましたけど、ぼくのようにスタジオ仕事をしているプロのギタリストで、こういうことをやっている人は国内ではほとんどいなかったのではないかと思います。

——— 以前から動画の撮影や映像編集をやられていたのですか?

鈴木 いや、そっち方面は完全に素人です。右も左も分からなかったので大変でしたよ。でも、分からないなりに、“カメラは一眼じゃないとダメだろう”と思って、パナソニックのLUMIXを買って。GHシリーズではない小さいやつで、それで撮ってパソコンで編集して、少しずつ覚えていった感じです。

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——— 今では登録者数3万人を超える人気のYouTubeチャンネルになっていますね。

鈴木 登録者数ベースで言えば決して巨大なチャンネルではありませんが、特に機材レビューでは「正しく分かりやすく」作るよう心がけていますので、そういったところを評価して頂けると嬉しく思います。

それとぼくのYouTubeチャンネルは、オンライン・サロンとも繋がっているんですよ。オンライン・サロンでは月に3~4回限定配信して、会員だけが入れるDiscordではメンバーの質問に答えたり機材レビューを先出ししたりしています。クローズドな会員制SNSのような側面もあり、とても平和ですよ(笑)。

DaVinci Resolveの音声同期機能が別録りのギターを合わせるのに大活躍

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——— 動画編集は、Blackmagic Design DaVinci Resolve Studioでやられているそうですね。

鈴木 いろいろ試しましたが、今はDaVinci Resolve Studioに落ち着いています。DaVinci Resolve Studioに落ち着いた理由はいろいろあるのですが、一番良いのは映像編集と音の編集がタブを切り替えるだけで一気にいけてしまうところ。これは本当にラクですね。

波形が表示されて、オートメーションを書くこともできますし、VSTプラグインを使うこともできる。基本的な機能はDAWと変わりませんよ。それとタイムラインの動きがDAWに近いというのも気に入っています。

あとは何と言ってもサブスクではなく買い切りなのがいい(笑)。以前、Adobe Premiere Proを使っていたときはCreative Cloudに加入していたわけですが、Premiere ProとPhotoshopくらいしか使わないわけですから、ずっともったいないなと感じていたんです。その点DaVinci Resolve Studioは、一度購入してしまえばアップデートも無償なので、凄くありがたいですね。

——— YouTube動画の制作フローを簡単におしえていただけますか。

鈴木 カメラで大体2~3カット収録して、それをDaVinci Resolve Studioに取り込み、カット編集します。どの部分を使うか選んで、切ったり貼ったりの編集ですよね。編集を終えたらテロップを入れるんですが、その作業は人にお願いすることもあります。

最初は全部自分でやっていたんですけど、もともと文字を打つのが早い方ではないですし、だんだん時間的に厳しくなってきたので……。他にもYouTube的なSEとか、そういうのも専門の人にお願いしていますね。

——— 音声に関しては?

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鈴木 自分の喋りは映像と一緒に収録していますけど、声に関しては本当に難しくて、いまだに悩んでいますね。ピン・マイク、ショットガン・マイク、配信用のマイクとか、いろいろ試したんですけど、なかなか思うような声にならない。よく聴かせようと思ってコンプレッサーをかけると、“カッカッ“という嫌なアタックが強調されてしまって、またYouTubeにアップするだけで声の感じが変わってしまうんですよ。アタックが少し速くなって、“クッ”という嫌な音が目立ってしまうというか……。

ラジオ番組のような聴きやすい声を目指しているんですが、なかなかああいう音にはならないですね。自分の声があまり抜けの良い声ではないというのもあるんですけど(笑)。

一方、ギターに関しては、カメラとDAWの両方に録っています。カメラに収録した音声は同期用で、実際にはDAWに収録した音を使うという感じですね。このときに便利なのが、DaVinci Resolve Studioの音声同期機能で、カメラに収録した音声に合わせて、DAWに収録した音を自動で合わせてくれるんですよ。カメラとDAWは、もちろん同期させているわけではないのですが、あの機能を使えば一瞬で合わせてくれる。凄く便利な機能です。

——— 他にDaVinci Resolve Studioで気に入っている機能はありますか?

鈴木 1年くらい前に搭載されたAI文字起こし機能は凄いですね。専門用語だらけの喋りも高い精度で起こしてくれる。Studioだけで使える機能なのですが、あれは本当に凄いと思います。他の機能もAIで自動化してくれたら嬉しいですね。映画『アイアンマン』のJ.A.R.V.I.S.のようになってくれたら最高です(笑)。

それとさっきも言いましたけど、DaVinci Resolve Studioは音声機能が本当に強力ですね。Waves Vocal Riderのようなプラグインが入っていて、小さな声を自動で上げてくれたりもしますし。ちなみにDaVinci Resolve Studioで音を調整する際は、iZotope OzoneやWavesのメーター・プラグインを使って、常にラウドネスを意識しています。ラウドネスを意識して音を調整しないと、アップしたときにグチャっと潰されてしまって、それで音が悪くなってしまいますから。

——— これからYouTubeチャンネルを始めようと考えている人にアドバイスがあれば……。

鈴木 ぼく自身、試行錯誤しながらやっているので、まったくアドバイスできる身分ではないんですけど(笑)。もし機材レビューをするのであれば、その機材を好きになるところから始めようということでしょうか。

ぼくは機材レビューのお仕事をいただいたら、最初にその機材のことを徹底的に勉強するんですよ。その機材は何ができて、何が得意なのか、一生懸命探ってみるんです。そうすると、その機材の良いところやどう言う場面で力を発揮できるのかが分かるようになる。そうなるとデモ演奏で弾くフレーズまでイメージ出来るようになります。

視聴者さんからは、“良いところしか言わない”と言われることもあるんですけど、その機材の良いところを知ってしまったんだから、それは仕方ないだろうと(笑)。その機材の得意なところを見つけて演奏と共に伝えるのがぼくの仕事だと思っているので。

ATEMシリーズを導入してライブ配信もスタート

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——— 最近はライブ配信もやられているそうですね。

鈴木 コロナ禍のちょっと前なので4年くらい前、オンライン・サロン的なことをやってみたくて、最初はFacebook Liveを使って始めたんです。ギターを抱えながらの配信なので操作が大変なんですけど(笑)、編集したものをアップするYouTubeとはまた違った、編集できない難しさやライブならではのおもしろさがありますね。

——— お使いのライブ配信システムについておしえてください。

鈴木 ビデオ・スイッチャーはBlackmagic Design ATEM Mini Pro ISOで、カメラは基本2台、多いときで3台繋いでいます。パナソニック LUMIXを使って真正面と手元を狙い、上から俯瞰したいときはGoProを使うという感じですね。

ATEM Mini Pro ISOからそのまま配信することもできるのですが、配信される音をモニターしたいので、配信用ソフトとしてOBS Studioも使っています。

——— ATEM Mini Pro ISOの使い勝手はいかがですか?

鈴木 ATEMシリーズはATEM Miniから使い始めて、ATEM Mini Pro、ATEM Mini Pro ISOと3台使ってきたのですが、とにかく分かりやすいですよね。操作体系がシンプルで、ボタンを押せば切り替わってくれる。

今の時代、スマートフォンがあれば配信はできてしまうと思うのですが、自分のように専門的な配信をするのであれば、最低限2台のカメラとビデオ・スイッチャーが必要。ATEMシリーズは、ライブ配信には欠かせない機材だと思います。

——— ATEM Mini Pro ISOで気に入っている機能はありますか?

鈴木 完全にスイッチャーとして使っているので、エフェクトとかの機能は使っていないんですよ。ただ、以前はマクロで細かい設定を組んで、Elgato Stream Deckで切り替えられるようにしていました。そのままだとStream Deckからはコントロールできないのですがサード・パーティーからATEMをコントロールできるようにするソフトが出ているんです。

——— ライブ配信を上手く行うコツがあればおしえてください。

鈴木 なんでしょうね……。リアルタイムに流れてくるコメントは、ちゃんと見た方がいいということでしょうか(笑)。

全て拾わなくても、コメントの内容をちゃんと把握するのは重要だったりします。“あ、それが知りたいんだ”と思って、さりげなくそっちの話題に移ったり。でも多分、一番大事なのは準備ですね。機材の配置で、やりやすさが全然違ってくるので。

——— 鈴木さんの今後の活動予定は?

鈴木 今のお仕事はもちろん続けながらも今年はソロ・アルバムを作ろうと思っています。とても有り難く嬉しい事にこれまでご一緒させていただいたプロデューサーさんや作曲家さんから”そろそろ普通にアルバム作りましょうよ”と声をかけて頂くこともありまして。そういった人たちとコライトで曲を作ったらおもしろいかなと。ちょうど今、デモを作っているところです。

——— 本日はお忙しい中、ありがとうございました。

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記事内に掲載されている価格は 2024年5月14日 時点での価格となります。

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