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「理想のエレキギターサウンドを作り出す!」というと皆さんどのような手段を取りますか?
「あのアーティストみたいなギターサウンドを出したい!」と思ってもなかなか同じにならないのは、ギター本体だけでなくアンプや、エフェクターで音が変わったり、さらに言えばシールドや弦やピックアップのセレクトでも大きく変わります。それだけにエレキギターというのは大変奥が深い世界で、人それぞれ出したい音・作る音が違うところが魅力でもあり、逆に言えば初心者にとっては大きなハードルになります。
特にギターアンプはかつては楽器屋さんやスタジオで実機を試してみて色々探しましたが、最近ではプラグインやエフェクトペダルにあるアンプシミュレーターを使うことで、定番機種からレアなギターアンプまで簡単にその音を試せるようになりました。さらにはKemperに代表されるような、ギター・アンプの音響特性そのものを取り込むことができる「プロファイリング」という技術も注目され、プロ・アマを問わず人気を集めてきました。
ここ数年話題になっているのは2022年にIK Multimediaが発表したToneXで、独自の新開発技術「AI Machine Modeling」によって、アンプ、キャビネット、コンボ、さらにディストーションやオーバードライブなどのエフェクターのサウンドもモデリングし、Tone Model化することを実現したソフトウェアです。
さらに今年発売されたTONEX Oneはコンパクトなミニ・ペダルながら、その中に「Tone Model」を取り込めて、スタジオやライブで利用できるとして話題を集めている製品です。
今回このTONEX Oneの実機を使って、果たして理想のギターサウンドを作り出すことができるのか、色々と試してみました。
予備知識:Tone Modelとは?
前提として解説すると、Tone Modelというのは人工知能を使用したマシン・モデリング技術「AI Machine Modeling」テクノロジーを使用して、アンプ、キャビネット、コンボ、ペダルのサウンドをモデリングした総称です。
TONEX ONEはこの「Tone Model」が利用できるように取り込めるミニ・ペダルで、専用のソフトウェア「TONEX」を使うことで、何千ものアンプ、ストンプ、キャビネットをすぐに呼び出してDAWを使ったレコーディングや、ステージでの演奏まで同じトーンで演奏することが可能です。
コンパクトな製品で本体にプリセット名などを表示する液晶パネルなどがないだけに、モードやプリセットの識別などは本体上のノブに9色のカスタムLEDがその代わりとなります。どのプリセットが選択されているかを視覚的に識別したり、ライブ・パフォーマンス時に複数のTONEX ONEを並べた時も、それぞれの役割を瞬時に判別可能です。
そしてTONEX ONEを購入すると「TONEX SE」が無料で付属しています。TONEX SEには、200種のTone Modelを備えた20種のアンプ、10種のペダルを収録されていますので、これだけ十分多彩なサウンドが楽しめます。TONEX ONE本体だけではプリセットなどが何のアンプなのかといった情報は表示されませんが、TONEX SEに接続して「Librarian」という項目を見ることで、TONEX ONEに保存しているプリセットの名前や詳細が表示され、後述するデュアルモードやストンプモードに設定する音色も変更できます。さらにはTone Modelの追加など自分のアンプやストンプをキャプチャーしてTONEX ONEで使用することもできたり、ToneNETにアクセスすれば、25,000以上のユーザーTone Modelも追加でダウンロードでき、大変便利です。
TONEX Oneでできること
TONEX Oneはコンパクトなペダルですが、本体のノブを回すことでTone Modelのゲイン/ボリュームと3バンドEQを使って調整できたり、ノイズ・ゲート、コンプレッション、ステレオ・リバーブなどのFXを使うことで、イメージする適切なサウンドに仕上げることができます。
ここからは本体の基本操作を解説します。
★2つのパフォーマンス・モードで動作!
TONEX ONEは、2つのパフォーマンス・モードで動作します。
この切り替えはALTを6秒押すと、【グローバルセットアップ】にて可能になります。ALTを6秒押して、BASS(一番左のマイクロノブ)を左いっぱいに回すとデュアル・モード、右いっぱいに回すとストンプ・モードに切り替わります。
•デュアル・モード
フットスイッチを押して、2つのプリセットの切り替えができます。このモードでは、バイパスができません。デュアル・モードに入っている場合は、ALTのLEDが緑に点灯します。
→これはライブ時のバッキング/ソロを切り替えたり、クリーントーン/歪み系の切り替えなどに便利ですね。
•ストンプ・モード
ストンプ・モードでは、選択中のプリセットのオン/オフができます。TONEX ONEを一般的なストンプ・ペダルとして使用できます。ストンプ・モードに入っている場合は、ALTのLEDがオレンジに点灯します。
→これはTONEX ONEに歪み系ペダルを設定しておいたり、またギターソロだけオンにするセッティングにしておくなどで有効です。
この【グローバルセットアップ】ですが、他にも重要な切り替えが可能です。
・キャビネットのバイパス
ここで真ん中のMIDのマイクロ・ノブを左いっぱいに回すと、すべてのプリセットでキャビネット
が有効にMIDのマイクロ・ノブを右いっぱいに回すと、すべてのプリセットでキャビネットがバイパスされます。
・入力のトリム
TREBLEのマイクロ・ノブで、LEDの色を参考に、入力レベルの調節ができます。
・グローバル・ボリューム
グローバル・セットアップに入っている状態で、メイン・ノブでグローバル・ボリュームの調節ができます。
★ブラウジング・モードで、「20種類のプリセットを保存可能」
20種類のプリセットを保存可能となっているTONEX ONEそれらの音色を切り替えるには「ブラウジング・モード」で行います。
本体だけでも音色を切り替えは可能ですが、TONE X SEに接続しないと何のアンプが接続されているかといった名前は表示されないので、慣れるまではTONE X SEに接続した状態で切り替えることをおすすめします。
チューナー・モードも搭載
またフットスイッチを長押しすることで、チューナー・モードに入ります。
★ここまでの機能を動画で解説!
オーディオ・インターフェース機能搭載で、ギターをそのまま録音
さらに便利なことにTONEX ONEにはオーディオ・インターフェース機能も装備しています。USBでコンピューターにTONEX ONEを接続すれば、そのままギターのレコーディングにも使用できます。低レイテンシー・モニタリング機能により、TONEX ONE本体のプリセットを切り替えながら、Mac/PCでギターやベースのレコーディングを行うことができます。
TONEX SEは、スタンドアローンで使用できるほか、DAWのプラグインとしても利用できます!これまた嬉しいですね。ちなみにTONEX ONEにはAmpliTube 5 SEが付属してきますので、AmpliTube 5のエフェクト・チェーンには、TONEXのTone Modelを組み込むことも可能です。
総評
TONEX ONEのサウンドの印象としてはクリーントーンからメタルに使えそうな激しい歪みのサウンドまでバラエティー豊かに揃っていて、それだけで結構楽しめます。ギタリストなら誰しも理想のギターサウンドを追求したいと考えますが、歪みというものは実に奥が深く、またアンプやエフェクトを揃えるだけでかなり費用がかかります。初心者の方はまずはこれでアンプやエフェクトの名称を覚えて、気に入ったら実機を試してみる、なんていうこともできます。
液晶パネルもないので実にシンプルな仕様なのですが、それもまたいさぎよいペダルかなという印象を受けました。ライブでは色で識別するようにセッティングしておけば良いし、何よりこのコンパクトさとこの価格帯!ペダルボードに組み込みやすいし、一台あれば長いスパンで様々な用途に活用できます。例えばTONEXをDAWのプラグインとしてもレコーディング用に使い込んで、気に入った音を今度はTONEX ONEに入れて外部に持ち出してライブやスタジオセッションを楽しむ・・という組み合わせが考えられるかなと思います。出力端子にヘッドホンも挿せるので気軽に練習用に使うというのもありですね。
またTONEX ONEだとちょっと表示機能やエディットに物足りなさが残る・・というのであれば、さらに充実した機能を持つTONEX PEDALという選択肢もあります。TONEXもさらにアンプやペダルを充実したいというのであればTONEX MAX(1,000種のTone Modelを備え、100種のアンプ、50種のペダルを収録)という風に拡張することも可能ですので、まずはスモールスタートでシンプルにTONEX ONEから始めるというのも懸命な選択かなと感じます。
いきなりTONEX ONEを導入することに躊躇してしまう方は、まずはソフトウェアの無料版TONEX CSでそのサウンドや使い勝手を試してみてはいかがでしょうか。TONEX CSでは、IK制作による20種類のプレミアムTone Model と、ToneNETにアップロードされている数千のユーザーTone Modelの中からお好きな20 種類のユーザーTone Modelを無料で入手できます。
★下記からダウンロードが可能です
無料版TONEX CSはこちら
ぜひTONEX ONEとTONEXを駆使して、自分の理想とするギターサウンドを追求してみてはいかがでしょうか。
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