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製品情報

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02
Dec.2019
製品情報

iZotope RXは音楽を活かすためのツール!飛澤正人氏インタビュー

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既にポストプロダクションにおいて不動の地位を築いているiZotope社のRX。では「ミュージック(楽曲制作)におけるRXの価値とは何か」を、RX 4から愛用しているエンジニアの飛澤正人氏に伺った。そこにはレストレーションツールの枠を超えたRXの価値が確かに存在していた! 飛澤氏によるプロセッシング前後を比較視聴できるサンプル試聴も準備。全クリエイター必見のiZotope Cyber Mondayスペシャルインタビュー!

Point.1:RXはルームアコースティックへの方法論の一つになる

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RockoN(以下略R):RXが登場する以前はどのようにレストレーションを行なっていましたか?

飛澤:例えばクリック音の混入などの際、以前はペンシルツールで直接ノイズ部分の波形を書き直したり、他の箇所から波形を持ってきてピンポイントで差し替えるなどで対応していました。ハムノイズなどの場合は、Qを狭くしたEQでピンポイントで切ることが多かったですね。

R:まさに職人技と言える作業ですね。

飛澤:聞いて気になったものは直す必要がありますから、力技でも良く仕上がるための努力がミキサーの基本でした。

R:ノイズ成分は波形を見たらわかるものでしょうか

飛澤:そうですね、波形にもノイズが現れていますからわかるものです。

R:ペンシルなどの手作業では常に満足いく結果が得られましたか?

飛澤:全く同じ部分を持ってくれば完璧になりますが、EQによる補正は時に帯域に影響を与えてしまい、無理矢理になってしまうときもあります。都度来たデータに対して僕等はどう仕上げるかが仕事なので、今できる範囲でどこまで自分の音にできるかが勝負でしたね。

R:例えば大きいスタジオ収録だとアシスタントエンジニアさんが今もそのような作業をされてますよね?

飛澤:はい、劇伴を大編成で収録したりすると、静かな曲の場合、クリックを下げてもらってもヘッドホンから漏れることがあったりします。そんな時、『これ消せる?」とアシスタントに言うと、『消せまーす』と言われてRXがすぐ立ち上がる。本当に今のアシスタントさんはRXをパッと出してくれます。特に大編成収録の際のホールだとノイズ自体にもホールの残響が付加され、20~30msecくらい切る必要がありますから、残響まで視覚的に見て即座に消せるRXが必要不可欠です。

R:確かに従来の方法では不可能だったリペアもRXは可能にしてきましたからね。残響のカットと言えばDe-reverbですね。

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飛澤:そうですね、例えば自宅で収録を行なったりすると何を録っても様々なノイズが入ってしまいます。例えばリビングなど広い部屋で収録すると必ず残響がついてしまいます。そしてその音をそのままミキシングすると、歌が遠くに行ってしまいVocalがなかなか前に来ないんです。今度はそれを解消しようと音源にコンプやEQをすると残響部分が余計目立ってしまい、結果的に積極的な音作りができなくなって行くのです。残響が入った音源、特にEQではどうしようもないときにRXのDe-reverbはものすごく使えます。同じ音源なのに結果としてグッとオンなサウンドが得られます。

R:なるほど!RXがルームアコースティックを改善するためのツールになる、と言うのは暴論でしょうか?

飛澤:いえ、方法論の一つだと言えます。もちろん部屋を整音出来るに越したことはないですが、そもそも賃貸で整音出来ない環境だったり、ルームアコースティックにお金をかけられない人にとって、『RXによって環境の不利をサポートする』使い方は提示できると思います。

R:レストレーションの枠を超えたツールと言えますね。マイクを囲ったり、吸音材を買い込む前に一度無償のRXデモ版を試してみるのも良いかもしれませんね。

飛澤:そうだと思います。従来の『仕事でどうしようもない時に使うレストレーションツール』の枠をRXは既に大きく超えてますね。

Point.2 RXがミックスの自由を引き出す

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R:以前はバージョン4からRXをお使いとの事でしたが、その頃はどのような活用が中心でした?

飛澤:その頃はクリックとハムノイズの除去が中心でした。主にボーカルのリップノイズ除去などで活躍してくれました。

R:確かに歌い手さんの喉が収録中に鳴ってしまうこともありますよね?

飛澤:はい、先ほどと同じく音楽と直接関係のないところで起きてしまうノイズの存在。それが後のミックスでの積極的な音作りにおいて邪魔をしてしまいます。ノイズの要因はその日の環境や曲によっても変わりますし、同じボーカルでも体調によって違います。ボーカリストも『リップに気をつけて』って言われてコントロールできるものでもないですし、私たちは録れたものに対してどうアプローチしていくか、その時々で最善の選択肢を取る必要があります。そんな時『RXがあるから大丈夫』と言えるのは大きいです。

R:安心して収録を進められますね?

飛澤:そうですね。これくらいのノイズだったら除去出来るということが、RXを使えばわかってきます。

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R:その後、バージョン4から最新バージョン7への進化はどうでしたか?

飛澤:新機能もいろいろ試しましたが、やはり一つのポイントはRepair Assistantだと思います。私は仕事上では、ナレーションの音程を変えたり、2mixからMusic Rebalance機能で音源を分離することは必要としません。その上で一番活躍できるのはRepair Assistantで、細かく波形を見る時間がないときに、まとめて処理できる事はとても重要です。楽曲のメインとなるトラックでなければ十分OKを出せるレベルだと思います。楽曲の中で混ざってくるようなアコギのノイズ処理はRepair Assistantでスピーディに対応できました。

例えばこのクリック音を聞いて見てください。ピックがボディに当たってしまい「コツッ」と鳴っているのがわかります。

先ほどの通り楽曲のメイントラックでなければ大丈夫なレベルまでRepair Assistantだけで処理してくれます。とはいえ、このサンプルについてはちょうど落ちサビでギターメインの弾き語りになる部分だったため、より完璧に取る必要がありました。そこで「De-Click」とアコギでよく起きるスクラッチノイズを「Spectral Repair」を併用した結果がこちらです。


もう一つ例を挙げると、こちらは先日のHear the Real Tone企画( https://www.miroc.co.jp/how_to/hear-the-real-tone-2019-mic-advanced/ )でボーカルを務めてもらった実咲さんのデータですが、高域4kあたりに、恐らく機材のアースがとれてないために発生したノイズが乗ってしまっています。

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このようなケースも「Spectral Repair」で添付写真のように処理しました。

Misaki_no.2

Misaki_no.3

これ自体は過去からある機能ですが、耳で聞いて、目で見て、掴んで消すと言った視覚的なアプローチができる事は強みですね。今後こう言うノイズも、バージョンアップによってAIで除去出来たら、本当に「ミックスのための下拵えをしてくれるアシスタント」だと思います。

RXは音楽を活かすためのツール

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R:RXのミュージックにおける価値はとても大きいですね。

飛澤:そうですね。去年バージョン7が出ましたが、それ以降はAIやRebalanceなどの革新的な部分がクローズアップされています。音の解析として今風に進化している反面、音楽の作り方の基本的な部分についてのRXの立場がもっと評価されて良いと思います。例えばボーカリストやミュージシャンが一回プレイしたサウンドはその瞬間にしか得られないものだったりします。しかし、一個のノイズのためにやり直すとなると、それだけで相当な気持ちの変化やマイナス要因となります。音楽を積極的に捉えるのであれば、魂のこもったテイクをOKにしようと言う発想を、ノイズのためにNGにするのは良くないと言えます。「RXがあるからこのテイクで良い」と言える積極的な使い方はとても音楽的だと思います。

R:ミュージックにおけるRXの真の価値と言えますね。

飛澤:そうですね。実際録り直しせず、AIもあり、時短になる。ノイズに気を使って歌い直すより、テイクが良かったからOKにしようと積極的にRXを活用したいですね。AIの使い方も進化して便利ですが、細かくやれば原音に影響を与えない修正もできます。そう言う意味で、「RXは音楽を活かすためのツール」と言えるでしょう。


ミュージシャンが魅せる一瞬の輝き、そしてエンジニアのミキシングに自由を与えるRXの存在。本インタビューを通して、以前、Spire Studio発表の際にiZotope社が語った、ミュージシャンのための「エコシステム」という言葉。それはRXにも確かに息づいていると感じた。今回のインタビューで飛澤氏に使われている各機能はRX 7 Standard版でも搭載されている。RXに興味を持ったクリエイターは是非本日より開催のiZotope Cyber Mondayにも着目してほしい。

飛澤正人 氏 プロフィール

飛澤正人

Dragon Ash や GACKT , HY , SCANDAL , 鬼束ちひろ などを手掛ける。 1980年代後半にフリーのレコーディングエンジニアとなって以降、日本の最先端の音楽シーンに関わり作品を作り続けてきた。イコライジングによる音の整理や奥行きの表現に定評があり、レコーディング誌へのレビューやセミナーも多数行っている。近年はアーティストへの楽曲提供やアレンジなどもこなし、より理想に近い音楽制作環境を構築すべく日々考えを巡らせている最中だ。

また2017年5月、市ヶ谷から渋谷にスタジオを移転。VRやサラウンドに対応した “PENTANGLE STUDIO” を設立し、これまでの2MIX サウンドでは表現しきれなかった360°定位のバーチャル空間をイメージした3Dミックスを提唱していくことを考えている。

(女性ボーカル) 実咲 プロフィール

misaki

学生の頃に沖縄から東京に転校。しかし東京に馴染めずに不登校・ひきこもりとなり、その頃に音楽を始める 。はじめて1年、弾き語りのスタイルで、路上にて人前で歌うようになり、19歳の時に自主制作アルバム「始まりの唄」を制作。そして映画「ストロベリーばななシェイク‘s」の主題歌を担当。音楽活動をしていると、ひきこもっていた時期には考えられない、人との出会いや繋がりに音楽の素晴らしさを感じ、自身が感じたことを曲にして歌っている。出会った人たちの繋がりを大切にしながら、東京近県の他遠方でもライブハウスやイベントなどでライブ活動中。

www.misaki.website

FM狛江(通称コマラジ)にて、実咲がメインパーソナリティーの番組がスタート!
毎月 第2・第4金曜日の22:00~23:00【ゆんたく music cafe】

先日発売されたPS4ゲーム『DEEMO-Reborn』の収録楽曲「まよいづき onoken feat. Misaki」のボーカルを担当!
https://youtu.be/kUvN8MZmeLw

春翠 プロフィール

アコギ音源提供:春翠
最新作 Music Video

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関連記事

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「iZotope RX7のMusic Rebalanceで2mixから音を抽出する方法!」

https://www.miroc.co.jp/rock-on/izotope_rx7_music-rebalance/

記事内に掲載されている価格は 2019年12月2日 時点での価格となります。

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