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コロナウィルスの脅威により、自宅からの演奏動画配信やスタジオからのライブ配信が世界的に注目を集め、飛躍的に増加しています。
好きなライブをストリーミング配信で視聴することで、自宅でくつろぎながらコンサート会場の最前列にいるような臨場感を楽しめ、自宅の音楽コレクションを没入感あふれる音楽体験に変えることを実現できる技術としてバイノーラル録音が一段と注目を集めています。
このバイノーラル技術の効果がよくわかる動画として、ぜひこちらをヘッドホンで視聴してみてください。実際に間近で演奏して臨場感を体感できます。
また少し前に話題になった水の流れる音や焚き火の音、何か物を食べている時の咀嚼音を心地良さを感じるというASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)動画でも収録に用いられた録音技術がバイノーラル録音です。人間の鼓膜に近いところにマイクを配置して録音し、音の再生はヘッドホンで行うためにより現実に近い音の再現性が求められるASMR効果を引き出すためには欠かせない要素となっています。
今回はこうしたバイノーラル録音を実現するステレオマイクロフォンNeumann KU 100をご紹介します。
50年続くバイノーラル技術とは
バイノーラルオーディオとは人間の音の聞こえ方を真似て2つのチャンネル(右と左のチャンネル)で録音する手法で、伝統的に人間の頭の形をした模型の両耳にマイクを取りつけて収録します。コンセプト自体はかなりシンプルで、起源は20世紀前半までさかのぼりますが、Neumann KU 100ダミーヘッドによってHiFi録音技術となりました。
この録音方法のおかげで、ヘッドホンを通して没入型サウンドをあますところなく再生でき、どこからでもそこにいるような臨場感と録音された瞬間を追体験できます。
頭部を模倣したダミーヘッドマイクにより、臨場感と録音された瞬間を追体験!
バイノーラルステレオマイクNeumann KU 100は、人間の頭部を模倣しており、両耳にそれぞれマイクロフォンカプセルを組み込んでおります。高品質のヘッドフォンで聴くと、あたかもアコースティックイベントの場所に居るかのような錯覚を与えます。
Neumann KU 100 ダミーヘッドマイクロフォンを使えば、あたかも自身の耳で聞いているかのようなサウンドを手軽に収録できます。独自の特殊技術とともに形状を人間の頭と耳に似せることで、没入感に満ちた完璧な音響情景を作り出します。
ダミーヘッドの強みはその自然なトーンバランスです。スポットマイクを使えば現代の音響製作に求められる柔軟性を高められます。スポットマイクの処理に AMBEO Orbit などのバイノーラルパンナーを好んで使うエンジニアも多いです。
この録音システムはスポットマイクでひろった音声を加えて音響を拡張でき、最終ミキシングの自由度も大いに広がります。
●特徴
・頭部を模倣したダミーヘッド
・2段のロールオフスイッチ
・ディフューズドフィールドにてフラットな圧力型トランスデューサー
・オン/オフ可能な10 dBのプリアッテネーション
・スピーカー再生互換
・バランス型及びアンバランス型出力(XLRとBNC)
・トランスレス回路
高品質のヘッドフォンにて録音されたオーディオシグナルを再現すると、リスナーはダミーヘッドの録音場所で聴いたであろうサウンドとほぼ同じサウンドイメージを認識します (頭部立体音響)。
スピーカーを介して再生すると、サウンドは同じ位置に配置した従来のステレオ マイクの高さでのサウンドに一致します。しかしながら明確な空間の奥行き感のある優れた品質が追加されます。
●電気的な特徴
KU 100は高速トランジェント レスポンス、低固有ノイズ、高出力能力の利点を持つ、トランスレス回路を使用しています。通常の出力トランスは、電子回路に置き換えられました。伝統的なトランスフォーマーを使用したのと同じく、このテクニックは優れたコモンモード排除、バランス型オーディオシグナルに影響を及ぼすRF干渉を防ぎます。
ダミーヘッドはバランス型(XLR) およびアンバランス型(BNC) 出力を備えています。
また下記の3種の電源供給を受けられます。
・外部P48 ファンタムパワーサプライ
・内蔵電池
・外部AC 電源部 ( システムに付属)
●セッティング方法もシンプル!
KU 100付属のケーブルAC 20(XLR5F-XLR3Mx2)を、KU 100から出力されるステレオ信号を収録側のマイク入力に接続。
PANをLとRに振り、再生側はステレオヘッドフォンで聴いて頂くだけでバイノーラルが再現できます!
●用途
ライブ演奏の現場でもKU 100は使用されています。海外ではMoodsコンサートクラブとゼンハイザーが協力し、そこで行われるライブジャズ公演をAMBEOバイノーラル品質のプラットフォームにて、音のニュアンスが少しでも損なわれるのを嫌う会場外のリスナーに向けてストリーミング配信しています。こちらもぜひヘッドホンをして視聴してみてください!
こちらの動画をご覧頂きますとAMBEOとステレオの違いをご確認頂くことができます。
バイノーラルのためのAMBEO” Moods.digital I Sennheiser(ヘッドフォン推奨)
★AMBEO バイノーラル・ミュージックの取り組み
記事はこちら
音楽のレコーディングの際にも同時にルームアコースティックも録音したいという場合にも簡単に使用出来ます。
★KU 100で収録した音源はこちら!
他にもKU 100ダミーヘッドはすべての種類の自然音を録音するツールとしても貢献しています。
また創造的なラジオドラマ制作や、魅力的な声を持つ声優さんの演じるキャラクターが、耳元で話しかけている臨場感が楽しめるCDなども人気を博しています。
その他にも産業アプリケーションで現実的な条件下での様々な作業場所における、雑音の影響を調査し記録するためにもよく使用されています。
現在音楽だけでなく映画や演劇といったあらゆるエンターテインメントの分野でストリーミングによる動画配信の需要はまだ続きそうです。こうした時代に置ける新しい表現の手段として、バイノーラル録音による配信が新たな表現やコミュニケーションを生み出すきっかけとなるかもしれません。
KU 100によるバイノーラル録音で、没入感あふれるオーディオコンテンツを世界に向けて発信してみてはいかがでしょうか。
KU 100について相談したい、それ以外のバイノーラル製品についてもっと詳しく知りたい!
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記事内に掲載されている価格は 2021年3月4日 時点での価格となります。
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