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23
Jun.2023
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SONY 360VMEを体験!驚きで笑いが止まらない、超現実的な音場をレポート!

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イマーシブ制作の高いハードル

現在イマーシブ制作の需要が伸びていますが、多チャンネルスピーカーの設置が高いハードルになっており、需要に対して制作環境の普及が追いついていない状況です。実際に高品位な楽曲制作を行うには 360 Reality Audio の場合13個のスピーカー、Dolby Atmos では12個のスピーカーが必要になり、それらを適切な位置に設置したスタジオ環境が必要になります。

場所を選ばずに、ヘッドホンで高品位なイマーシブ制作を実現する360VME

360VMEとは、360 Virtual Mixing Environmentの略で、ヘッドホンの中で 360 Reality Audio や Dolby Atmos といったイマーシブ・ミキシング環境が作れる、アーティストの立体音響制作を後押しする待望のサービスです。

一般的に、ヘッドホンの中で360度の立体音響を再現するためにはバイノーラル技術が使われます。この360VMEもバイノーラル技術の一つで、最先端・新次元のバイノーラル技術として登場しました。

360VME測定スタジオ(立体音響スタジオ)に行って自分のプロファイルを測定・作成し、立体音響スタジオの音場を自分の制作環境のヘッドホンで正確に再現することが可能です。

アメリカではDolby Atmos制作が大幅に増えた事により、イマーシブ対応のスタジオが取り合いの状況とのことです。イマーシブミックスの最終確認だけをスタジオで行い、プリミックスはヘッドホンで仕上げたい、そんな制作ニーズにも応えてくれるでしょう。

MIL(Media Integraion Lab)での360VME測定と、全く新しい音場体験!

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現在世界に3つしかない360VME測定スタジオのひとつ、MILスタジオに行って測定とヘッドホン試聴体験をしてきました!

これは実際に体験してみて初めて分かる、驚異的な音場再現テクノロジーでした。

とにかく凄いです!従来のバイノーラル技術が苦手だった真正面の音像だけでなく、「音の上下」までもがしっかりと認識できて、本気で催眠術にかかった気分になるのです。

同席した3名の参加者も全員、ヘッドホンを聞きながら笑いが止まりません!そのくらい超現実的な音場に誰もが笑い出す、全く新しい感覚です。それでは、360VME体験会で得た情報をご紹介していきましょう。

360VMEサービス概要

360VMEは、計測したスタジオの音場を再現する「自分専用のバイノーラル音源」を生成します。DAWでのイマーシブ音源が、自分専用のバイノーラル音源になるまでの流れをフローチャートにしました。


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①DAW

DAWオーディオアウト設定は、オーディオインターフェイスの代わりに、のPC内部仮想ドライバー「360VME Audio Driver」をつかみます。制作したいイマーシブ環境が360 Reality Audioであれば360 WalkMix Creatorを使用し、Dolby AtmosであればDolby Atmos Rendererを使用して、マルチチャンネル出力します。

③360VMEアプリ

360VME Audio Driverからのマルチチャンネルデータを受けて、測定した個人プロファイルデータを反映した、2chバイノーラルデータを作成します。

※②の360VME Audio Driver と ③の360VMEアプリは、測定者にインストーラー形式で無償配布されます。

サポート環境

macOS 10.15.7以上*Windows 10以上
*Windows版の対応は2024年春以降を予定しています。

いざ!測定!

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MILスタジオのリスニングポイントに座ります。

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測定用の小型マイク

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両耳の中にマイクを入れます

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計測用のスウィープ音が鳴ります。今回は360 Reality Audio環境で計測し、全天球方向からスウィープ音を聞きました。といっても、何度もスウィープ音を聞くわけではなくて、たった1回で計測は終わりました。

ヘッドホンを付けて再び測定

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計測に使用したのはSONY MDR-MV1。360VMEサービスの発表と同時にアナウンスされた、まさに360VMEを楽しむためのリファレンスヘッドフォンです。頭にフィットするように調整したら手を離して、再びスウィープ音を聞いて計測完了です。

いざ!試聴!

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ーーー計測をしてくれたROCK ON PROの洋介氏が、いきなりABテストを始めましたーーー

洋介氏:ヘッドホンを付けたまま正面を見て、これから再生する音がヘッドフォンで鳴っているか、スタジオのスピーカーが鳴っているか、答えて下さい。

私:いやいやいや、、いくらなんでも、ヘッドホンかスピーカーくらい、それは判別つくでしょう! 絶対に間違えない自信がありますよ。

ノイズ音:ザーーーーッ! 

ノイズが鳴ってすぐに、私は確信を持ちました。真正面から聞こえてくる音に、1ミリの迷いもありません

私:スピーカーです(ドヤ顔)

洋介氏:ヘッドホンです。

私:。。。。。。。。。

洋介氏:ヘッドホンです(笑)

私:。。。。。。。。。(汗)?

洋介氏:ヘッドホンなんですよ!試しに外してみて下さい。スピーカーは鳴っていないですから(笑)

私:えええええ! これって催眠術ですか!? ヘッドホンを付けているのに、スタジオの全天球スピーカーが鳴り響いている体感で、前後左右上下から、スピーカーから音が聞こえてきますけど!?

何だか自分の感覚に恐怖を覚えて、一度ヘッドホンを外して、改めてスピーカーから音を出してもらいました。それから再度ヘッドホンで聞いてみると、その再現性の高さに心から驚愕します。どうやら催眠術ではないようです。

従来のバイノーラルとは全く次元の異なる超現実的な音場です。ドッキリを仕掛けられて恐怖を感じた後にやってくる笑いのような、まさかこんな体験をするとは予想もしていなかった、嬉しさと楽しさが込み上げてきました。もう笑いが止まりません!

他の3名の参加者も次々にこの体験をして、もれなく催眠術にかかったような興奮で、スタジオが笑いで盛り上がりました。

新次元の体験を終えて

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自分の耳の中にマイクを入れる、核心を突く計測方式
従来のバイノーラル技術に用いられてきたHRTF(頭部伝達関数)は、人間の平均的なプロファイルが使用されてきたため、どうしても「他人のメガネ」をかけているようなピント外れな感覚がありました。実際に、他の参加者の360VMEプロファイルを用いて体験してみたところ、やはりピントがぼやけた位相の悪い音で、音の方向感覚も曖昧になりました。

耳の穴にマイクを入れる。確かにこれが一番シンプルで確実な方法だと思います。

耳の形が人によってどれだけ違うのか、今回の体験で良くわかりました。

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ワタクシはこの体験のあとから、耳の形が気になって仕方ありません。電車に乗るとついつい、人の耳の形をチェックしてしまうようになりました。これだけ形が違えば、聞こえ方が変わって当然ですね。

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計測をしたスタジオが再現される

MILスタジオのスピーカー特性とルームアコースティックの環境下で計測が行われ、360VMEプロファイルを得ることができました。パーソナルHRTFの測定だけではなく、スタジオのルームアコースティック、スピーカーの特性、ヘッドホンの特性、それら全てが畳み込まれたプロファイルデータです。これはつまり、自宅の制作環境で、ヘッドホンでMILスタジオの音場を再現できるということです。

ヘッドホンのお勧めはSONY MDR-MV1

360VMEアプリは SONY MDR-MV1 のプロトタイプをリファレンスとしてチューニングされたということですので、事実上、SONY MDR-MV1がベストマッチングということは間違いありません。

実際はどんなヘッドホンでも360VMEを使用可能ですが、MV1がそうであるように、開放型のヘッドホンが望ましいでしょう。Focalの開放型ヘッドフォンClear Professionalをご使用の方であればそちらで計測したり、複数のヘッドホンでプロファイルを作成するというのも制作に役立ちそうです。

2023年7月中旬頃にサービス開始!

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MIL Studioでの測定サービス開始は今年7月中旬頃を予定しているとのことです。測定のご予約、お問い合わせは下記のフォームへどうぞ!

★360VMEについての関連リンク

https://www.sony.co.jp/Products/create360RA/360VME/

https://www.minet.jp/brand/sony-360-vme/sony-360-vitual-mixing-environment/

Writer:SCFED IBE

記事内に掲載されている価格は 2023年6月23日 時点での価格となります。

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