本サイトでの Cookie の使用について

閉じるボタン
head-love Created with Sketch. CREATOR
HOW TO

あなたの楽曲制作にヒントをもたらす数々のノウハウ記事に加え、膨大な動画コンテンツは制作トレンド&Tipsの集大成!

26
Apr.2023
HOW TO

人間の聴覚知覚モデルを搭載したSOUNDTHEORY / GULLFOSS が ミックスを瞬時にクリアーに

20200828_soundtheory_1390_856

st-logo

soundtheory@2x-782c2ef34f46f8a81256872f544fd03e

量子論や非可換代数、微分幾何学、情報理論など、数々の数学的アプローチによる信号処理に取り組み、約14年間の基礎研究を経て2016年にUKで誕生したSOUNDTHEORY社。

人間の脳がどのように音を処理しているのか長年研究し、人間が音を知覚するのと同じ方法で音を分析する聴覚知覚モデルを完成させました。その聴覚知覚モデルが搭載された製品の第一弾が GULLFOSS (ガルフォス) となり、サウンドの明瞭度、全体のバランスや空間性を向上させる結果が期待できます。これまで世に登場しているテクノロジー (人工知能やニューラルネットワーク、フレッチャー・マンソン曲線、従来のDSP手法、機械学習アルゴリズムなど) とは全く異なった方式で、どのようなソースにも適用可能な柔軟性・一貫性とインテリジェントな処理の両立が実現しました。

SOUNDTHEORY
GULLFOSS
¥22,000
本体価格:¥20,000
440ポイント還元

GULLFOSSの由来

gullfoss_photo

世界で最も美しい滝の一つ、アイスランドの有名な滝として知られるGULLFOSS

SOUNDTHEORYのプラグインに滝の名前を使うことになったきっかけは、彼らがが聴覚知覚モデルを練り上げていく中で自分たちに投げかけた質問の一つから来ています。なぜ滝のサウンドはこんなにも心地良いのか? 答えは、滝がピンクノイズに近い音を発生させるからだと考える事ができますが、それはまた同じような疑問につながります。なぜピンクノイズは心地良いのでしょうか? 滝とピンクノイズはどちらも人間の脳が知覚する情報量を最大化し、脳が欲している情報をより多く与えてくれるのです。GULLFOSSの聴覚知覚モデルは信号の情報を整理して、まるで滝のサウンドのように脳が喜ぶ結果を導き出すのです。

リアルタイムイコライジングによって、サウンドの明瞭感を向上させるEQ “GULLFOSS”

Gullfoss-Manual-15

特許出願中のGULLFOSSは、リアルタイムイコライジングによってサウンドの明瞭感やバランスを向上させる新方式のプラグインです。SOUNDTHEORYが開発した人間の聴覚知覚モデルに基づき、可聴要素の中の 「マスクしている成分」 と 「マスクされている成分」 を検出し、知覚される音を客観的に判断。埋もれてしまっていた成分を際立たせることでサウンド全体をより豊かなものにします。少ない操作で、くすんだ音を瞬時にクリアに輝かせることが可能です。
GULLFOSS内部で1秒間に約1,000回の聴覚知覚モデルの更新および300回以上のイコライザー更新を行っており、信号品質の低下を招くことなく音声を処理することができます。

GULLFOSS は全体的なバランスを整えるマスタリング作業に最適な他、楽器の過剰なピークを解消したり、ポストプロダクションにおける聞き取り辛いセリフなどを明瞭にするのにも役立ちます。

GULLFOSS の使い方はとてもシンプル!

Gullfoss-Manual-20

メインとなる2つのパラメーター RECOVER、TAME

RECOVER(リカバー)は マスクされている成分を強調し、
TAME(テイム)は マスクしている成分を抑制 します。

TAME と RECOVER の両方が、異なる周波数帯域を相補的にブーストしたりカットしてサウンドをクリアーにします。このようにカットとブーストを組み合わせることで、入力信号の元々のダイナミクスと知覚されるラウドネスが維持され、知覚されるラウドネスの違いに惑わされることなく常に出力信号を判断することが可能です。

RECOVER、TAMEの補佐的パラメータ BIAS、BRIGHTEN

BIAS と BRIGHTEN は単独では機能せず、RECOVERやTAMEの補佐的な役割として機能します。

BIAS
プラス設定ではRECOVER優先
マイナス設定ではTAME優先、と、サウンドの好みを調整します。


BRIGHTEN

補正が行われたサウンドの明るさを調整し、プラスでサウンドが明るく、マイナスで暗くなります。

BOOST

再生音量を変えたときにリスナーが感じる周波数バランスの変化をシミュレートし、ターゲットリスニングボリュームに応じたバランス調整が可能。ローエンドと中高域のバランスを取る調整に活用する事もできます。

GAIN

緑色のバーを直接上下にドラッグしてアウトプットゲインを調節します。

帯域制限機能
Gullfoss-Manual-23

周波数表示の両端にある縦の赤いラインで、処理を行う帯域を制限する事が可能です。適用する周波数帯域を指定することができるため、高域のみにTAMEパラメーターを使用することで、インテリジェントなディエッサーとして使うこともできます。

実践! GULLFOSSを様々な音源に試してみた!

GULLFOSSは明瞭度を調整しミックスバランスを向上させる インテリジェント・オートマティック・イコライザーです。2mixマスターEQとして最終コンプやリミッターの直前にインサートするのはもちろん、バスチャンネル、楽器別グループ、個別チャンネルの改善にと、幅広く役立つEQです。少ない操作でサウンドのくすみが劇的に改善し、トラックに輝きを与えるその様子をぜひ動画でご覧ください。


GULLFOSS クイックツアー

GUI上部にある5つのパラメーターと帯域制限機能をそれぞれ試しています。音の変化を分かりやすくするため、設定値を限界まで試しました。

検証その1:ラテン曲

メインとなる2つのパラメーター RECOVER、TAME をそれぞれ100%に設定。ドラムのシンバル系が少し耳についたので、帯域制限機能を使い6KHzから上を処理しないように試みましたが、RECOVER、TAME をそれぞれ50%に設定して自然な明るさに落ち着きました。

検証その2:バラード曲

RECOVER、TAME をそれぞれ50%に設定しただけで、とてもナチュラルな明るさが得られました。低域の過剰な成分が中高域をマスクしていた事が視覚的にも良くわかります。

検証その3:パンク曲

この曲は派手さが欲しかったので RECOVER、TAME をそれぞれ100%設定からスタート。サウンドがパキっとした分、ローエンドが欲しくなったのでBOOSTを6.6db追加。ギターサウンドのハイエンドに明るさを加えたかったのでBRIGHTENを10%足し、さらに中高域の派手さも欲しくなり RECOVER を 200% MAXまで増量。仕上げにBOOSTも増量して7.2dbで完成。楽曲のパワー感が一気にアップしました!

検証その4:シンセのポップ曲

まずは RECOVER、TAME をそれぞれ100%設定から試し、RECOVER と TAME がそれぞれ楽曲に与える効果を確認しています。Optionキー(Windowsの場合はALTキー)を押しながら設定値をクリックすると0と最新のユーザー設定の間で値が切り替えられるのが便利です。また、SHIFTキーを押しながら値をドラッグすると微妙な調整も可能です。RECOVERとTAMEを比較試聴した結果、RECOVERをやめて丁度良い配分となりました。こまめにバイパスして元のサウンドを聴くと、過剰な設定になっていないか判断がしやすくなります。

なんとも簡単にサウンドが自然に無理なくクリアーに

lead-fc990aa64f82beafd636fbd2c942e175

最初は何も考えずに RECOVER、TAME を50%設定にするだけで十分な結果が得られますので、そこから調整して行くのが仕上げの近道です。なんとも簡単にサウンドが自然に無理なくクリアーになり、GULLFOSSはミックス・マスタリングツールの定番になるのではないでしょうか。作曲時から常にマスターチャンネルに立ち上げておくよりも、ミックス仕上げの最終段階から立ち上げるのがオススメです。楽曲制作時に脳内補正してしまっていた高域の判断がGULLFOSSで明快に解決する事でしょう。自分の曲は何だか音がこもって聞こえるとお悩みのビギナーからプロユースまで、ぜひチェックして頂きたいプラグインです。

SOUNDTHEORY
GULLFOSS
¥22,000
本体価格:¥20,000
440ポイント還元

    記事内に掲載されている価格は 2023年4月26日 時点での価格となります。

    最新記事ピックアップ

    DTM初心者のためのオーディオインターフェース用ケーブル選びガイド
    初心者でも正しいケーブル接続ができるよう必要な知識をご紹介!
    『田辺恵二の音楽をいっぱいいじっちゃうぞVIDEOS Vol.233』DDMF …
    作曲からミックスまで、田辺さんのノウハウを垣間見ながら、その中で制作風景や気になるクリエーターを紹介したり、最新の機材をいじっちゃうというこの企画。 音いじ第233回目は、無償プラグインの DDMF ENDLESS をい [……
    BUILD UP YOUR STUDIO 2024!このスタジオから生まれる音が…
    Rock oNの大人気企画「BUILD UP YOUR STUDIO」が復活! クリエイターのスタジオとそこから生み出されるクリエイティビティの源泉に迫ります!またRock oNスペシャリストによる注目製品のレビューも続 [……
    BUILD UP YOUR STUDIO 2024!MacBook Pro 14…
    みなさんこんにちは、PD安田です。 花粉症の季節がやってきました。私は花粉症とは認めていないのですが、くしゃみがここ最近よく出るような気がしております。気をつけようがないですが、皆様もお身体ご自愛くださいませ。 以前に、 [……
    BUILD UP YOUR STUDIO 2024!beyerdynamicヘッ…
    みなさんこんにちは、PD安田です。 今回はクリエイターの中でも人気のあるヘッドフォン、beyerdynamicがなんと100周年ということで、新しいヘッドフォン DT 770 PRO X Limited Edition( [……
    BUILD UP YOUR STUDIO 2024!モニターキャリブレーション比…
    みなさんこんにちは、PD安田です。 最近発売となりました注目のIK Multimedia ARC STUDIOですが、今までモニターにマイクを接続し、本体のスピーカーをキャリブレーションできるiLoud MTMが注目を浴 [……
    春のサウンド開花宣言スタッフレビュー!YAMAHAのモバイル・オールインワンギア…
    こんにちは。 「ドラムからシンセ、サウンドデザイン用コントローラーにシーケンサーまで、これ一台で」という触れ込みで、プリセットサウンド2,032、プリセットサンプラーサウンドが392搭載されていて、発売以来注目が集まって [……
    春のサウンド開花宣言スタッフレビュー!SkyDust 3Dを Dolby Atm…
    こんにちは、SCFED IBEです。 先日の「Altiverb 8 XLを Dolby Atmos9.1.6chフォーマットで聞いてみた」レビューに続きまして、SOUND PARTICLES社の3D対応シンセサイザープラ [……
    【前半】音楽と映像を横断するレーベル Chilly Source インタビュー 
    ヒップホップを軸に、音楽と映像を横断しながら、 チルで刺激ある世界を生み出し続けているライフスタイルレーベル「Chilly Source」 今回はメンバーから4名をお招きし、結成の経緯から現在の活動までをお伺いしました。 [……
    『田辺恵二の音楽をいっぱいいじっちゃうぞVIDEOS Vol.232』YAMAH…
    作曲からミックスまで、田辺さんのノウハウを垣間見ながら、その中で制作風景や気になるクリエーターを紹介したり、最新の機材をいじっちゃうというこの企画。 音いじ第232回目は前回のYAMAHA VOCALO CHANGER [……
    春のサウンド開花宣言スタッフレビュー!Altiverb 8 XLを Dolby …
    こんにちは、SCFED IBEです。 音楽制作やポスプロ業界の定番としてリバーブ・プラグインの王座に君臨してきたAUDIO EASE / Altiverbが、約12年ぶりのメジャー・アップデートを遂げました。今回の目玉は [……
    ◎春の新製品 大特集!スタッフレビュー&ノウハウイベント満開!
    一筆入魂!スタッフレビュー ノウハウ満載!イベント Rock oN SOUND BLOOMING!春のサウンド開花宣言!
    Copyright © Media Integration, Inc. Rock oN Company