プロフェッショナルの現場で高い人気を誇る高サンプリング音源「SPITFIRE」を筆頭に、音源のリアリティが追求される中でPCスペックも非常に高いものが要求される様になりソフトウェア音源は新たなフェーズへの突入を感じさせています。ドラムライブラリでは日本の注目ソフトウェアデベロッパーPREMIERE SOUND FACTORYのDrum TreeがRock oNでも人気が高く、シンプルなオペレーションで質の高いメイドインジャパンサウンドを手軽に取り入れることができます。
またシンセ系では温かみのあるアナログエミュレーションよりもFMやウェーブテーブルに代表される様なクリスタルクリアなサウンドが人気になり、中でもグラフィカルなユーザーインターフェースを持つものが多く登場している印象です。特殊なGUIと言えば隕石落下のSFサウンドに特化したUVI METEORなども非常に印象的でした。
またハードウェアではモジュラーシンセのカルチャー的人気が高まるなか、多くのシンセビルダーはまずNative Instruments REKTORで開発をスタートしているという話を聞きました。REAKTOR自身もアップデートによってREAKTOR BLOCKSなるデジタルモジュラーシンセをリリースしこの逆流とも言える動きが非常に活気があって面白いですね。
特徴は何と言ってもビートメイクの簡単さです。この手のサンプラーはもともと付いているライブラリが膨大なので初めての人は尻込みしてしまうかもしれませんが、MASCHINEのブラウズ機能は相当優秀なので好みのサウンドをすぐに見つけることができるでしょう。
808などRoland系はもちろんエスニック系からロック系、果ては摩訶不思議なデジタルノイズ系まで縦横無尽のサンプルがあります。そしてサウンドは8つのグループ、16個のパッドにアサインしていくわけですが、パッドごとにエフェクトプラグインをどんどん追加することができます。また、パラメーターもシーケンサーに合わせてオートメーションも書き込めます。
エフェクトはMASCHINE付属のものだけでなくサードパーティ製プラグインもまるでDAWのように挿せるので、リズムマシン&シーケンサーでの曲作りでは考えられない贅沢な使い方ができます。またエフェクトはパッド(サウンド)ごとだけでなく、グループごと、そしてマスターにも挿せるのでミックスまでMASCHINEのみで完結させられます。
また、外部オーディオを取り込んでサンプラーで加工して使うのもお手の物。その際にとても便利なのがスライス機能。例えばドラムループを取り込んだ場合、トランジェントなどでスライスできるのはもはや当然なのですが、それをパッドを叩きながら手動で行うことが出来るのです。
具体的にはサンプルを再生中にここだ!と思うタイミングでパッドを叩いていくと、その場所でスライスされます。これによって微妙に再生ポイントがずれた黒いビートが作れるというわけです。もちろんスライス後にスライス位置の調整はいくらでもできます。ビートについてサンプルの話ばかりしてしまいましたが、MASCHINEにはDRUM SYNTHなるプラグインが搭載されており、これを作ってエレクトロニックなドラムサウンドを生成することもできます。
特にキックなどはデジタルならではのムラのないすっきりとしたサウンドで、そのまま使ってもよしメインのキックの低域補正に使ってもよし、非常に便利です。シンセサイズが難しいハイハットも良くできておりTR-606ライクなハットが一瞬で作れます。ディケイの調整やノートのヒューマナイズ(グルーブクオンタイズではなく)を調整することで簡単に人間味溢れるエレクトロニックサウンドが鳴り響きます!
またMASCHINE MK3になってMASCHINEコントローラにオーディオ・インターフェース機能が付きました。接続は変わらずUSB一本です。これによって例えばmac/pcとMASCHINEコントローラをヘッドホンを持ち出せばいつでもどこでもトラックメイクができます。これは地味に嬉しいポイントです。
こちらは定番的なサウンドでスケッチしたい時に重宝するシンセプラグイン。こちらはARPやMOOG、OBERHEIMなど名機のサウンドを実際にKONTAKTにサンプリングしたサウンドが入っています。プリセットは思わず「コレコレ!」と言いたくなる様な名機の特徴をとらえたサウンドが用意されておりまさに即戦力という感じです。
OBERHEIMの透明感あるスクウェアパッドの音などはかなり説得力があります。基本的にはRETRO MACHINESとしての共通パラメータでエディットするため実機に慣れている人は最初はやや戸惑うかもしれませんが、欲しいサウンドは割とエディットなしでも鳴る様になっています。そして面白いのはモーフィングができるところ。
プリセットごとにバリエーションと呼ばれる8つのサウンド(それぞれパラメーターが異なる)があり、それらモーフィングできます。これを実機でやろうとすると手が何本あっても足りないのでプラグインならではのユニークな機能ですね。MASSIVEやREAKTOR PRISMなど派手なサウンドが多いなか、このRETRO MACHINESはとてもプレーンなサウンドが多いので、パンチが欲しい場合にはサチュレーターなどを使うと良いでしょう。
こちらはREAKTORによって作られているメタリックなベース音源。オシレーター波形はSAW系が3種とSquare系が3種に加え、Impulseという7種類搭載。完全にソリッドなベースサウンドを作るために生成されたプラグインです。特徴は「BRIGHTNESS」と「PERIODIC FILTER」がエンヴェロープもしくはLFOによって周期的な変化を起こすこと。
そしてその変化を視覚的に確認できる点です。LFOによって動いている周波数状のポイント表示と、実際に出来上がった波形のオシロスコープ表示など見たい部分を自由に選択しながら表示できるのが良いです。特にフィルターのフェイズシフトなどは波形が動くの見ながらエディットすると非常にやりやすいですよね。ベルリンのObjektなどの様にクレイジーで鋭いベースラインを作りたい人にオススメです!
さて、まずジャンル毎に音源を紹介していく上で、曲を作るにあたり重要なことは、ドラムとベースが固まると、だいぶ曲の構成や、雰囲気も大きく変わってきます。なので、ロックな感じを出すときにモチベーションを上げる意味としても重要なのが、残響感というか、キックとスネアの響き方。そしてベースのドライブ感が非常に重要になってきます。(もちろんギターもですが)そこで選ばれたベース音源のSR5はMusicMan® StingRay®5をサンプルにロックといえばまさにプレベのこのスティングレイではなかろうか。ていうほどのゴテゴテなサウンドが特徴です。
このサウンドにマッチするドラムといえばSteven Slate Drums4 Platinumに収録されているゴツゴツしたドラムサウンドがやはりいいと思います。何よりもプリセットの段階から、インスピレーションが湧くサウンドが確認できますので、取っ掛かりにはまずモッテコイです。
ちなみに、ベースもドラム(スネア)もちょっと歪ませたサウンドを加えると、早いテンポの曲にも面白く有効的に使用できるかと思います。お試しあれ
Rock oNのデモ曲といえば、必ずこの音源が使用される(PD安田のセッションテンプレート)組み合わせです。Drum Treeのポイントはドライな部分ですが、下手にコンプやEQでかさ増ししなくても上品なサウンドでジャンルに応じたイメージがしやすいかと思います。
また、Drum Treeのポイントとしては操作性がシンプルであり、確かにキック、スネア、タムなどのピッチを変えられるエディット要素はあるのですが、そこはあえて最後のチューニングで弄るにとどめ、その他ほとんど調整は必要なく、演奏の細かいレタッチを加えていけるのが素晴らしいです。ドラマーが敢えてやらかしたショットのずれなども加えていくと、より一層音楽性もますでしょう。
そしてベース音源のAmple Bassシリーズですが、こちらもシンプルながらもキースイッチでFinger、Pick、ハーモニクスなどなど、切り替えが瞬時にできる部分と、ゴーストをおもむろに加えられるのもなかなか遊び心を満載で作り上げることが可能です。またAmple Bassシリーズはコントラバスに加えて、アコースティックベースなんかもありと、バリエーション豊富です。いいですよ
さてさて、これまではズバリな音源をピックアップしましたが、ダンス系ももちろんズバリでいくとベースではOmnisphere、ドラムはBATTERYがPD安田的にはオススメです。ただですね、曲の展開など繰り返し要素も多いジャンルなので、1回目、2回目の進行を微妙に変化を加える工夫があると、このジャンルは最近の音楽では重要かと思っています。
そこで提案としては、ただOmnisphereのシンセベースを使用するのではなく、Rob Papen Subboom Bassを3つほど駆使し、フィルターなどHiPassやLowPassを盛り込んで、サウンドに変化を加えたり、太くしたりするのがベストです。
Subboomのソフトにはエフェクトも豊富で、ドライブ感を加えたいなら、Ampなどシミュレーション?がありますので、これでガンガン歪みねえ音が作れます。悔やまれますね。
Omnisphereに戻しますが、この音源のポイントはレイヤー2×8を重ねられますので、なかなか音作りに関しては、こだわれる音源でもあります。そうなると別に他の音源いらなくないかと思いがちですが、インターフェースが違う音源を組み合わせると、なんとなく効率の良い作り込みができるので、ここは結構重要かと思います。(単純にプリセット使用しても別の音源と重ねるとあたかも作り込んだ気になるだけ…なのかもしれない)
続いて、ドラムの音源ですが、メインはBATTERYが非常にオススメです。元のプリセットも然り、どこから引っ張ってきた素材を貼るのもよしに加えて、内部エフェクトでコンプで音作りが可能です。自分なりに使ってみたい音などを常にアンテナ張って、見つけたらBATTERYに読み込むと、本当にその時でしかできないサウンドが生まれますので、ぜひ使用してみてください。
ちなみにAddictiveを加えた理由は、スネアのオープンリムショットのスコーンとした音が、割と意図的にサウンドエフェクトとして入っていることも多いので、こちらもレパートリとしてオススメです。もちろん一回Waveに書き出してBATTERYで読み込んで、ネタに使用するのもいいかもしれません。またAddictiveの拡張音源「Reel」はなかなか太いキックサウンドが入っているので、活用するといい感じです。いいケツドラムサウンド、作ってみたいですね。参考ください。
今、オススメのストリングスと言われたら「 Spitfire Chamber Strings」をオススメさせていただいております。!
理由は劇伴だけで無く、ポップス等のジャンルの歌ものにも対応出来る人数感が魅力があり、どうしてもストリングス音源となるとオーケストレーション前提での音源が多くアタックが遅い物がとても多いです。
まず、トップノートを打ち込む際にベロシティに応じて双方を自動的に変更してくれる「Performance Legato」は本当に痒いところに手が届く機能です!また、NKSにも対応していますので「KOMPLETE KONTROL MK2」と併用すると更に表現力豊かに打ち込むことが可能です。
約9年ぶりのアップデートで多くのクリエイターを驚かせたドラム音源「Superior Drummer 3.0」。Rock oN Awardは惜しくも僅差で受賞とはなりませんでしたが、かなりの得票数をいただきました。
前作よりピッチの調整等の機能はキチンと引き継がれており、楽曲によってスネアの抜けの調整なども勿論なこと、ドラムという楽器に詳しく無い方にもジャンル毎に別れたプリセットを使用することで簡単に打ち込んで行くことが可能です。
楽曲を作っていく際、ドラムの音が決まらないと自分自身が盛り上がらなかったり、アレンジ面でも余計なシンセを増やしてしまったりと良い結果にならないことが多い為、手頃で質の高いプリセットが豊富に揃っているというのは意外と重宝します。詳しくはこちらの動画を見ていただければ、「Superior Drummer 3.0」の魅力をほぼ押さえることが出来ますので是非!
昨年末から沢山のご注文をいただいておりますAmple Soundのアコギ音源になります!
デモやモック等でもアコギを入れたいが毎回録音するのは難しいし、マイクを立てて楽器を準備して等、時間が掛かってしまうのがアコースティックギター。LINE録りのエレクトリックギターと違い、後からリズムの擦れなどの細かい修正が自然にならず苦手な方も多いです。
これまでにも数多くのアコギ音源が出て来ていますが、恐らく今後のスタンダートになるであろうソフトが、この「Ample Guitar MⅡ」です。
このソフトの特徴は操作性も非常に良く出来ていてコードストロークをしてくれる「Strummer」モードでは予め、コードのクオリティをフィンガリングのポジション(1がローポジション・4がハイポジション)を指定して置くことで、左手でコードを指定した鍵盤を押さえながら右手でアップダウンのストロークを打ち込むだけ。転調等にも対応出来るように24個のコードを指定することが出来るようになっています。
その為、「Modal Interchange」や「Secondary Dominat」等でDiatonic以外のコードへの展開も問題なく対応可能です。もちろん様々なTensionやDiminishやAugumentコードにも対応していますのでご安心ください。
同じ音源でサンプリングしたギター違いの「Ample Guitar MⅡ」もありますので是非、聴き比べていただきご自身に合うものを選択してみてください。
公開中!これで買うべき製品が見える!
記事内に掲載されている価格は 2018年3月14日 時点での価格となります。
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