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SteinbergがCubase PRO 8.5 / ARTIST 8.5 を発表!昨年の7.5から約1年が経ち「いよいよか」との噂もありましたが、2015年12月2日、Steinbergから公式発表されました。
バージョン7からCubaseは、コード進行を自動でクリエイトして作曲をアシストする「コードトラック」や、チャンネルストリップを有する新ミキサーの搭載ほか、作曲からミックスダウンまでを一人で行う「プロデューサー」という現代的な制作スタイルの音楽家の為の機能が数多く搭載されました。そしてCubase8ではそのスタイルをさらに進め、複雑なコードを指一つだけで自動的に鳴らす「コードパッド」やソフト音源を一時的にオーディオに書き出すことによってCPUの負荷を軽減する「インプレイスレンダリング」ほか作曲とエンジニアリング両方のワークフローの向上を続け、そしていま8.5の登場。
これまでも「足りない機能はない」と言っても過言ではないほど多機能のCubaseでしたが、8.5にはどのような機能が追加されたのでしょうか。注目機能をご紹介いたします!
VST Transit:地球の裏側とだって共作が可能。クラウド制作の時代が到来!
これまでプロデューサーに着目してきたCubaseが次に目を向けたのは、インターネットを介しコライト(Co Write:共作)をするアーティスト/プロデューサー。VST TransitはSteinbergが新たに提唱するクラウド形式の制作ツールで、クラウド上の共有スペースとインターネットでつながったCubase8.5ユーザー同士が、簡単にプロジェクトファイルをやり取りすることができるようになる仕組みです。
もちろん一つのプロジェクトを「せーの」で一度につく手いくことはできませんが、「ここまで仕上げたので続きはお願い」「このトラックに歌入れをしたら、別の仲間にミックスを頼んで置いて」などといった各作業ごとの共作が可能です。
これまでのインターネットを介したコライトではDropboxほかファイル共有サービスを使ったファイルのやり取りでは、一つのCubase Projectを複数人で扱い制作を進めるのうちに「誰がどこを変更したのか」「どのプロジェクトが最新なのか」「OKテイクが明確化されているか」などが不明な状態に陥ってしまう事もありました。これらの問題をできるだけ無くし、作業の効率化を図るのが今回の新機能VST Transitになります。
*VST TransitはCubase8.5以上に搭載され、My Steinbergのアカウントを持つ事で利用可能です。
*VST Transit はSteinbergの提唱する新しいワークフローです。Cubase8.5だけの機能ではないとのことなので、将来的には最新版Nuendoにも搭載されることが予想されます。
VST Transitの共有スペースはプロジェクトファイル毎に与えられます。プロジェクトデータのシェア方法はとても簡単で、専用ウィンドウにある「Friend Invitation」から仲間のMy Steinbergアカウント名を検索してそのプロジェクトに招待する。それを了承した相手はProject Memberとなり、そのプロジェクトをダウンロード/アップロードする権限が与えられます(所謂SNSのフレンド申請に近い方法です)。
どのトラックを誰が触って最新の状態になっているか、というのもProject Logbook機能で一目瞭然。データの内容もAudio、MIDIデータ、ほかはVST3やInstrumentラックなどの情報もそれぞれ転送が可能です!サードパーティー製のVSTも相手がそれを持っていれば状態を共有可能です。ちなみに、オリジナルのデータはProject Memberに対しては編集権限が与えられないため安心してコライトが進められるます。
VST Transitのクラウドストレージは無料ですが、一般的なクラウドファイル共有サービスと同じく、ストレージ容量と月ごとに通信できるパケット量が決められています。
ストレージ容量:500MB
パケット通信量:月間 1GB
これだと少ないのでは!?と思うかもしれませんが、一つのProjectでデータの送受信自体もMIDIが中心であればかなり余裕はあるかと思います。また更新されるプロジェクトデータはその前との差分を送受信するということなのでSteinbergいわく、よほど大きな楽曲出ない限り、この容量でも不便なく作業できるということです。
また大型のProjectにも対応できるよう、月間5GBのストレージと20GBの通信が可能になるプレミアム・アカウントの取得も可能になる予定です。
Retrologue II:アナログサウンドをさらにパワフルに
Cubase 7から搭載されたアナログモデリングシンセRetrologueがVersion.2になりました!オシレータが2つから3つに増加。Halion 5についているものと同等レベルの強力なアルペジエイターも搭載し、フィルターも1機から3機に増え、自慢のアナログライクなサウンドに大きな華を添えてくれます。
また、Retrologue IIは今回のアップデートでRECボタンを搭載。RECボタンが押された状態で演奏をするとその演奏のMIDIデータをソフトウェア内で生成可能です。ちょっと使い方は違いますが、MIDIデータ生成機としても一役買いそうなバージョアンアップでした!
CHORD PAD:コードのオミットも可能。賢く進化してさらにアレンジ上手に
1ノートの入力で和音を演奏できるCHORD PADが賢く進化しました。これまでできなかったコードのオミット(省略)ができ、構成音が選択できるという優れものです。例えば CM7(=ド・ミ・ソ・シ)のミ・シだけを鳴らしたいのであれば設定次第でできるように。具体的にはストリングやパッドのアレンジで和音が分厚く鳴りすぎたりコードネームを説明しすぎたりしすぎることを解消します。
マウス派のためのMIDI編集機能。マウスから手を離さずにスピーディーな打ち込みを実現!
作曲に楽譜とペンどころかMIDIキーボードすら使わない人が増えています。Steinbergは「マウスのみ派」の増加をいち早くキャッチ。MIDIデータをマウス入力する際に音の長さ・ベロシティ・音高の編集をワンステップで行えるように改良しました。
ピアノロールでのマウスを使ったMIDI入力はこれまで、クリック一回でノートを起き、再度ドラッグしたりキーボード操作でピッチやデュレーションを変えていました。Cubase8.5ではそれをマウスの1ステップで完結させます。クリックしてMIDIを置いたらその指はクリックしたまま上下左右に動かすことでピッチとデュレーションをエディットできます。この「二手間が一手間に」なるだけで入力スピードは格段に向上するでしょう。トラックパッドを使ったノートPCでのワークフローも飛躍的に向上します!
ワークフローを向上させる機能が充実!
この他にもCubase 8.5には痒いところに手が届く機能が満載!
・トランスポートパネルがデザイン変更でより見やすくなった。
・パンチイン・パンチアウトのために、ループとは別のロケーターを設定できるようになった。
・新規トラック作成時にルーティングのアウトプットまであらかじめ設定できるようになった。
・他のプロジェクトからの任意のトラックを読み込みがスムーズに。
・バージョン機能でテイクの録りタメがワンタッチ。
・プロファイルマネージャー機能で自分のカスタマイズした環境設定情報自体をプロジェクトとして読み込み・書き出しが可能に。Cubaseを用いた他のスタジオ・現場ですぐに自分の設定に変えることができるようになりました!(Cubase PRO8.5のみ)
より完成度が増したDAWの雄
各社のDAWはそれぞれ独自性を強めながら様々なユーザーへアプローチの輪を広げています。その中でもCubaseはプロデューサーを中心とした個人で制作を行うユーザーにターゲットを絞りました。そしてVST Transitやマウス編集のワークフローの向上は若い世代の制作者の隆盛を象徴する機能であるとも言えます。21世紀になってから生まれた新世代DAW勢力に負けずとも劣らない先読みの眼力と提案で、歴代最高のスムーズなワークフローを備えたCubase8.5は未来を目指します。
Cubase8.5入手情報
新規購入の場合
Cubase8.5は現在発売中のCUBASE Pro8/Artist8 を購入し、Steinbergにアカウント登録することで入手できます。パッケージやディスクはCubase8のものですが、ソフトウェアはCubase8.5となりますので安心してお使いいただけます。
★数量限定いますぐ買える!
[eStoreClipper1A mdin=’34840′ img=’ZOOM’]いま買っておけば、12/3深夜に8.5がダウンロードできる!すぐほしいならコレ!数量限定販売。お見逃し無く![/eStoreClipper1A]★12月中旬以降発売!
[eStoreClipper1A mdin=’38148′ img=’ZOOM’]GET[/eStoreClipper1A] [eStoreClipper1A mdin=’38149′ img=’ZOOM’]GET[/eStoreClipper1A] [eStoreClipper1A mdin=’38150′ img=’ZOOM’]GET[/eStoreClipper1A] [eStoreClipper1A mdin=’38151′ img=’ZOOM’]GET[/eStoreClipper1A]既存Cubase 8ユーザーの無償ダウンロード
対象者:Cubase PRO 8 もしくはCubase Artist 8 を2015/10/15以降にアクティベーションした方
CUBASE8.5 ダウンロード開始日:12/3深夜から
記事内に掲載されている価格は 2015年12月2日 時点での価格となります。
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