まずピックアップするモデルは、JVCとビクタースタジオが共同開発し生まれたJVC「HA-MX100-Z」。前作HA-MX10-Bはビクタースタジオのエンジニアが徹底的にチューニングを行い作り上げた逸品で、高解像度で低音再生も良く、多くのエンジニアやクリエイターにピックアップされ支持されてきました。SONYのMDR-CD900ST同様、パーツの破損/劣化があっても自分で取り寄せて諸々対応できるところも、より現場向きですよね。
そんなHA-MX10-Bの進化版「HA-MX100-Z」の内部構造を簡単に見てみましょう。まず筐体構造はデュアル・クリアパスポート構図を採用。振動板がより忠実に動くようになり、低音再生がアップし繊細な表現を実現しております。またJVCケンウッドの独自技術サウンドディフューザーがより最適化し、周波数特性は10Hz〜40kHzまで向上してます。最近はレンジの広い音源も多いので、評価の高いところですね。
ちなみに、Rock oN UMEDAの中川はamphenol社製のステレオミニプラグに注目しております。中川によると、amphenol社製ステレオミニプラグは「ハウジング部とコネクター部がネジ式で結合されておりますが、コネクターをペンチなどの工具で固定しないと外れないくらいの作りになっており、安易にネジが緩んだりしないようになっております。ヘッドフォンが故障する原因はコネクター内部の接触不良にあるケースが非常に多いですが、このamphenolのコネクターはそう簡単には接触不良などは起こさないでしょう!と語っております。こういう、小さなところまでこだわりが感じられますね。
個人的に、モニターヘッドホンはMDR-CD900STの付け心地がジャストフィットするのですが、HA-MX100-Zもそれに近い作りになっておりきちんと耳を覆ってくれます。やはり、スタジオエンジニアはこの辺りも狙っているのか、普段から900STを利用している方にも違和感なくご利用いただけるのではないでしょうか。サウンドの傾向も”スタジオの音をそのままに”といったコンセプトから感じられる解像度の高い音像、また自然な鳴り方は長時間ヒヤリングしていても疲れない音像を実現しております。
よくお客様からオススメのヘッドホンを聞かれるんですが、現状で900STをご利用いただいている方にはこのHA-MX100-Zがオススメです!
梅田中川さんレビュー
audio-technicaのモニターヘッドホンの特徴としてはやや高域が強めですが表現性の高さが挙げられます。主要機種であるATH-M50XやATH-M70X、ATH-R70などはレコーディングモニターとして利用する場合は音が近くに再生されるため音が聞き取りやすく、サウンドチェックする場合はサウンドをより立体的にモニターすることができます。
私は普段は派手なサウンドばかり聴いているのですが、個人的に愛用しているモデル「ATH-SX1a」をピックアップ。これはもう、3〜4年ほど利用しております。映像制作用の定番ヘッドフォンのためあまり音楽制作の環境では見かけないんですが、私がこれを選んだ理由はただ一つ、付け心地が非常に良いんですよね。イヤーパッドは900STと同じかやや大きいくらいで、耳をきちんとホールドしてくれます。ヘッドホンコードの被覆にシルク糸が使われており、気持ち的に絡まりにくいところもポイント高いと思います。
周波数特性も10Hz〜32kHzまでサポートしており、ハイレンジな環境でもきっちり利用することができます。見た目とは裏腹に頑丈なボディにも好感がもてます。上でも書きましたが、audio-technicaのヘッドホンは高域のシャカシャカして苦手だという方も、イヤーパッドをYAXIのstPadに変更すると大分改善されますのでお試しいただきたいですね。。
ATH-SX1aは万能的に使えると思える穴場的モニターヘッドホン、オススメですよ!
最後は特徴的な見た目が印象的なSTAXのコンデンサー型イヤースピーカー、SRS-3100をピックアップ。SRS-3100はイヤースピーカー”SR-L300″とアンプの”SRM-252S”を組み合わせたシステムです。STAXのコンデンサー型イヤースピーカーの特徴は、解像力が格段に優れており、特にきめ細かい音質が得られる点。モニタリングをする際にリバーブをどれだけかけるか、また歪みが少なく自然なモニタリングを再現してくれるのでノイズチェックなどに効果を発揮します。
専用アンプが必要なので携帯性良くなく、振動板は非常に薄いので手荒に使うと壊れてしまいますので現場利用は難しいかもしれませんが、据え置き型モニターヘッドホンとしてはピカイチです!イヤーパッドも見た目は大きいのですが、ホールド感も悪くありません。
様々なモデルがありながらも基本的な構造はどれも一緒ですので、ご予算に応じて各モデルをお試しいただくのもよろしいかと思います。
中でも最もコスパが良いSRS-3100は、ミックスなどにオススメです!
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記事内に掲載されている価格は 2018年3月28日 時点での価格となります。
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