AES 2017の会場にはSNSでおなじみFacebookのブースが出展。しかも今回はAvidパートナーエリアでの出展です。
Facebookは 2016年からユーザーがタッチパネルやマウスで360°画像を見ることができるコンテンツをスタート。今では360°動画もアップロード/視聴できるようになっていることはユーザーの方ならよくご存知ですよね。
360°動画を使ったSNSの楽しみ方をより広めるべくFacebookは「Facebook360」というプロジェクトを立ち上げ、360°コンテンツの制作に力を入れているのをご存知でしょうか。より多くの360°コンテンツを投稿してほしいFacebook360は2016年5月から「Facebook 360 Spatial Workstation」という360°サウンドコンテンツ作成プラグインを無償で配布しています。
Facebook 360 Spatial WorkstationはFacebooが2016年に買収したUKのTwo Big Ears社の技術から生まれた360°作成に必要なビデオプレイヤーやエンコーダー、そしてDAWのプラグインなどを含むソフトウェアスイーツです。無償でありながらこれだけで音声編集、動画との合成、書き出しまでが可能になるのは驚きですね!リアルタイムにビデオ&オーディオモニタリングしながらのオートメーションまでDAW上で記録が可能です。
そして今回発表されたProTools 12.8.2でのVRオーディオ機能強化に伴い、Facebook 360 Spatial WorkstationのAAX活用もより本格化することでしょう。
Facebook 360 Spatial WorkstationはVSTもサポートしており、Nuendo、そして驚くことにフリーウェアのReaperなどの有名DAWで使うことができます。Amboisonicsやステレオソース、効果音にナレーションなどを360°ムービーの空間に定位させることが可能です。百聞は一見にしかず。まずはFacebook 360 Spatial Workstationを使って作られたコンテンツを見ていただきましょう。
(※ヘッドホン推奨!動作が思いときは歯車マークを押して解像度を下げてください)
マウスやタッチパネルの操作で視角を変えると音源まで移動していくのが分かると思います。左右はもちろん、前後や上下まで再現されるのが分かるでしょうか。このムービーと同じことをPCと360°カメラさえあれば他はほぼ無料で作ることができてしまうというのです!(DAWは無料版のReaperを利用するなど)
これまでVRコンテンツというと業務用の機材とソフトウェアが必要でそれらはとても高額でした。しかしSNSという巨大な仕掛け人がそのワークフローをより身近なものに変えようとしています。
(ただこの記事を執筆現在はHPの日本語化ができておらず、詳しいチュートリアルも少ないのでこれからに期待します)
Facebook 360 Spatial Workstationで作られたムービーはYoutube 360にも対応しているということで、その可能性はより広がります。これは無償です。あなたも今日から360°コンテンツを作ってみませんか。
Facebook360
https://facebook360.fb.com/spatial-workstation/
Writer.Tomita
記事内に掲載されている価格は 2017年10月19日 時点での価格となります。
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