Avid Connectの2日目、午後のGeneral SessionでACA (Avid Coustmer Association)の報告が行われました。ここでは、ACA memberからのVote=提案 をどのように汲み取っているかという具体的な報告。具体的にどの様な機能を開発しているのか。いつごろにその機能を実現する予定なのかという、まさに製品の今後を占う内容になっていました。
それは、ACA Memberからの数多くのVOTEがそれを物語っているという説明。世界中から様々な意見が集まり、それをしっかりと現実のものにしていっている。もちろん、日々変化するワークフローに合わせ、VOTEも変化を続けているのにしっかりと追従していきたいということだ。
こちらが実際に2016-2017にあった集計結果。非常に活発にこのコミュニティーが動いていることが伺える数字ですね。
それらの提案、要求をカテゴリー別に分けて、Avidの開発チームにどの様な順序でどの様な機能を追加していくのたがプランされているということ。ここからは、副社長のDANA RUZICKA氏が開発トップという立場で内容に関して説明を行いました。
DANA RUZICKA (Vice President & Chief Product Officer)
早速注目の内容をカテゴリごとにみていきましょう。それぞれの機能は、VOTEの数により順位付けが行われていて、左上が一番要望の多かった機能、次がその右隣、という順番になっています。
トップのカテゴリーは、Pro Toolsに関しての物。一番多かったのが、左上の「New Post Workflow」具体的に触れられていませんが、Movie Exportではないかと筆者は想像しています。特にMXFファイルの取り扱いに関しては要望の多いところと思います。こちらはPlanned 2017 Releaseとなっていますので、年内に何かしらの更新を予定しているということになります。ちなみに、今回発表となったATMOS対応が含まれれるImmersive / 3D Audio IntegrationはLauncing April 2017となっています。今月に先ずは何かしらの機能追加のバージョンアップがあるということですね。優先順としては、Launcingがリリース時期が見えているもの。Plannedが開発中で今年にリリースを予定しているもの、In Queue for 2018は、来年の機能実現に向けて開発スタートを予定している機能ということになります。Under Investigationはどのような機能を実現するか、まだ具体的になっていないものという事になります。
欄外には、一番要望の多かったインテグレートして欲しい3rd Partyの名前が上がっています。Native InsturmentsとUniversal Audioの名前が上がっています。これはみなさんも納得の結果ではないでしょうか?
次は、Media Composerに関して。この中で注目はImprove Interap for Pro Toolsではないでしょうか?年内に予定されているというその機能。実際どのような統合を見ることが出来るのか楽しみですね!
次は、Sibelius。直近ではCloud Collaborationの実装が予定されているようです。Pro Tools,Media Composerに次づき、SibeliusもCloud化。この分野に積極的な姿勢が伺えます。
我々にはあまり身近ではない4Designerに関して。こちらは、Graphic Software。要望の上位の機能から積極的に開発が進んでいることがわかります。
そして、こちら具体的にはMedia Centralを指しています。まさに今の最新ソリューションの中核となる製品。要望も多岐にわたり、そして開発もそれらを全て網羅しているのが印象的です。
Interplay MAMに関して。連携するアプリケーションに合わせて、順当な機能追加が進んでいることが伺えます。
そしてiNEWSこちらも積極的に開発が行われていることがわかります。4Designer,Media Central,Interplay,iNEWSとBroadcast寄りの製品に対しての注力具合がこれらからも伺えます。Productionに関しては定番の地位を築いているAvidの次の挑戦がこの分野だということを感じますね。
更に、Live Broadcastの分野。昨年のORADの電撃買収から一気にMediaCentralへの統合が進められています。ここからが、機能実装の本番といったところでしょうか。
こちらは、先の4Designerの機能の一部ということ。開発が順調ということがわかりますね。
ちょっと寂しいのがこのLIVE Sound。S6Lが具体的な対象ですが、成熟したVENUEを引き継いでいるということも あり、年内のブラッシュアップは1つだけ、それ以外の要望に関しても、ハードウェア的な問題があるのか?と思うほど、Under Investigationが並んでいます。成熟期を迎えているS6L。数年後になると思われる、次の世代のハードウェア開発にこれらの要望は活かされることになるのでしょうか?
次は、NEXISに関して。ISISから開発の継続されるNEXISは順当な状況と思えます。
いかがでしたでしょうか?あなたの期待する機能はプランされていましたか?ユーザーが声を大にすることで、Avidはその要求をしっかりと検討してくれるということがわかります。日本国内にも、AvidでProduct Specialistとして働くDaniel氏はこのACA Memberの一人。身近に、ACA Memberがいることは心強いですね!
Writer. Yosuke
Avid
https://www.avid.com/ja/
記事内に掲載されている価格は 2017年4月24日 時点での価格となります。
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