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01
Nov.2007
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コントローラーを超えたFuture Device「LEMUR&DEXTER」


JAZZMUTANT LEMUR、DEXTER発表会レポート
会場:アップルジャパン株式会社セミナールーム
日時:2007年10月31日(水)

Coolなタッチセンシティブコントローラーとして二年程前から注目を集めていた「LEMUR」と、今年七月に 発表されたDAWコントローラーの 「Dexter」を加えた大注目の製品発表会が東京オペラシティ32階アップルショールームにて行われました。いきなり発表会を終えての感想を一言述べる とすれば「遂に来たか…」と言った印象。稀代の革新的コントローラーの全貌を担当竹本が余すことなくお伝えします。

「LEMUR」
自由に、そして誰もが直感的に状況に合った最高のコントローラーを構築できる。そんなスタイルの製品がいつか出てくるだろ うとは思っていましたが、まさか こんな早く世に出てしまうとは。LemurはMIDIやOSCを介したアプリケーションであればどんなものでもコントロールしてしまうモンスターデバイ ス。音楽制作だけでなく海外では舞台照明等のコントロール端末としても用いられているという究極の自由度をデモンストレーターのアレクシス・スミス氏がわ かりやすく解説してくれました。

jazzmutant02s.JPGjazzmutant03s.JPG

Quick Timeムービー
当日の様子を映像でお伝えします。

jazzmutant_qt1.gif専用エデュットアプリJazzEditorでLemurを設定

●自由自在のオブジェクト作成LemurとPCをLANケーブルで接続し、付属のコントロールソフトウェア 「JazzEditer」を起動すれば準備完了。ハードウェアの起動時間もたったの3秒ほどと非常に早いです。起動されたJazzEditerの画面には まっさらな四角いスペースがあり、そこにフェーダーやスイッチなど様々な既存オブジェクトを置いてあげるだけでLemurの画面に表示されます。しかもす ぐに触って動きます!! 置いたオブジェクトのサイズや動作などはソフトウェア上で簡単に設定が可能で、オブジェクトをつかんでサイズ調整したり移動したりという操作ですぐに自分 好みのデバイスを作成できます。タッチに対するフェーダーの動きも細かに調整が可能で、多少指がずれてもコントロールできるのかどうかや、キッチリと動か ない等の設定が可能です。中でも面白いオブジェクト「マルチボール」を使ってアレクシス氏がLemurの可能性の片鱗を見せてくれました。左右にフェー ダーを1本ずつ、中央にマルチボールというシンプルなオブジェクト構成のデバイス。このとき左右のフェーダーでコントロールするのは別のアプリケーション ではなくマルチボールの動作設定(指に対する引力と摩擦係数)なのです。とにかくこれはムービーを見て下さい、こんな使い方もできるんですよ。このマルチ ボールの動きを使ってLIVE等のDAWやソフトシンセをコントロールできる、そんな自由がかつてあったでしょうか。
jazzmutant04s.JPG

● 十人十色のテンプレート

製品に付属するDAWやソフトシンセテンプレートのうち、ableton LIVEとREAKTORのテンプレートを見せて頂けました。その驚異的で的を得たデザインの変化にビックリ。LIVEのセッションビュー専用画面や REAKTORのステップシーケンサーコントロールなどスイッチのオブジェクトを使って作られたものや、二個のマルチボールを使って作られたフィルターコ ントローラーなど実用的なオブジェクトの使用例が多くありました。それらをのオブジェクト構成を幾つか用意し切り替えて使用したり、サムネイル表示させた りと状況への対応力も及第点。特にableton LIVEやREAKTOR、MAX/MSPといった自由度の高いソフトウェアと組み合わせると何かとんでもないことが出来るのではないかというワクワクし た気持ちになりました。中でもLIVEのスピーディなMIDIアサインと組み合わせるのが最も使いやすいのではないでしょうか。「DEXTER」DAW毎 の制約に縛られず、メインディスプレイを見ずとも手元で殆どの操作を可能にするDEXTER。Lemurと違いインターフェースは固定ですが本当に細かな 配慮が随所になされており、タッチディスプレイならではのスピーディな作業環境を構築してくれます。
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jazzmutant_qt2.gifLogic Studioのプリセットを読み込みDexterでコントロール

●構造を最大限に生かした前衛的システム
昨今のDAWコントローラーのように従来のルールに沿って受動的に各トラックをコントロールするのではなく、必要な情報を望む形でエディットする、それが Dexterの長所と言えるでしょう。表示されている8トラックは1〜8トラックというだけでなく、任意にグループ分けした数トラックずつを切り替えて表 示することも可能です。soloやmute時の色分けなど視認性も高く、オートメーションもタッチで書けるので非常に直感的です。特にDexterならで は言えるのが、先述したLemurのように指の動きに対するデバイスの動作をJazzEditerの方で設定が可能な点です。反応速度と摩擦係数を0にし てしまえばコントロール情報は生き物のように動き続けますし、指にピタッと吸い付くような動きも可能なのです。また一つのフェーダーと連動させて複数の フェーダーを同時にコントロールしたりできるのもDexterならでは。従来のDAWコントローラーが課題としていた数々の問題を難なく解決して見せてく れました。

●EQ、EFX、サラウンドをグラフィカルにエディット
EQ、EFX、サラウンド、Dexterは専用ソフトウェアをも凌駕するグラフィカルでスピーディなEDITを提供してくれます。マルチタッチによるEQ カーブのデザインにも随所に配慮がなされ、EQカーブやマルチバンド毎の番号割り振りだけでなく縦軸(Gain)と横軸(周波数)の一方を固定して EDITを行えるなどこの機種ならではの操作性を実現。サラウンドではセンターからの距離や角度を固定してタッチエディットをおこなえるなどサラウンド専 用ソフトウェアでもここまで直感的には出来ません。
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「Lemur&Dexter」
今までコントローラーの位置づけはソフトウェアを使う上で便利な存在という程度に過ぎず、マウスとキーボードで代用できるものがほとんどでした。それはソ フトウェアが持つルールに沿って作業をすることしか出来なかったからに他なりません。LemurとDexterはその上下関係を根底から覆すほどの可能性 を秘めたコントローラーです。特にLemurはソフトウェアが持つ「理論的には可能だけれど踏み込めなかった領域」に踏み込めるデバイスで、Lemurが 無ければ出来ないパフォーマンスというものが今後数多く生み出されるのではないでしょうか。最後に使いたいけれど値段が…という皆様に朗報を。 LemurとDexterは全くの別商品と考えられている方が多かったようですが、ハードウェアは同じ筐体で、Dexterを購入された方には無償で Remurソフトウェアも入っており起動時に切り替えて使用できるそうです。Remurを購入された方にも五万円ほどでのDexter追加を予定。またハ ブからLAN接続することで一度に二台のPCに繋げて別々のアプリケーションをコントロールしたり、複数のLemurやDexterを使うことも出来ま す。およその価格は45万円前後の予定ですが高級シンセやアウトボードに匹敵するツールとして作業環境に大きな価値をもたらせるコントローラーです。導入 相談の際は是非ご連絡を。

jazzmutant07l.JPGjazzmutant08l.JPGjazzmutant09l.JPG

jazzmutant10l.JPGjazzmutant11l.JPGjazzmutant14l.JPG
JAZZMUTANT社ページ : http://www.jazzmutant.com/

記事内に掲載されている価格は 2007年11月1日 時点での価格となります。

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