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07
Mar.2023
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ソニー C-80 深掘り秘話 〜ホームレコーディングに最適なマイクロフォンが生まれるまで〜

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ソニーのコンデンサーマイクというとC-38BやC-800Gのように、ロングセラーとして放送業界やレコーディングスタジオの定番機器として長年に渡り多くのユーザーに支持されています。

2018年には2wayカプセル採用で50kHzまでの広帯域収音が可能のハイレゾ対応マイクロフォンC-100を発表して話題となりましたが、昨年11月には新たに「C-80」をリリースしました。

Rock oNでも大いに話題となったC-80について、ソニー担当部署のスタッフの方にお会いして、製品コンセプトや開発した経緯などをお伺いすることができました。


★ソニー株式会社 参加スタッフ
ホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ事業本部 担当部長 : 池澤 良泰 氏
プロダクトプランニング担当:田中 光謙 氏
マーケティングコミュニケーション担当:熊倉 瑠里子 氏

C-80の開発コンセプト

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Rock oN : まずはC-80の開発コンセプトをお聞かせください。

熊倉 氏 : C-80はソニーとしては4年振りのコンデンサーマイクの新製品として C-100の弟分という位置付けで2022年11月に発表しました。「ホームスタジオにプロのクオリティーを届ける」ということをコンセプトに、コンデンサーマイクを初めて買う人にぜひ使って頂きたいということを念頭に置いて開発しています。

田中 氏 : 利用用途としては自宅での音楽制作ということでボーカルやアコースティックギターの録音、ポッドキャストやYouTuberなどをされている方のボイスコンテンツの制作などを想定しています。自宅レコーディングの裾野を広げるということを目的にしていますが、C-100だけではなくてC-800Gのサウンドシグネチャーも継承して、高いクオリティを保っています。

Rock oN : C-80はマイクとしてはどういう特徴があるのでしょうか?

熊倉 氏 : 製品の特徴としては大きく3つあります。
1)C-100をベースにマイクカプセルを開発している
2)録音や配信での使用を想定し、近接効果を抑制するデュアルダイアフラム構造 
3)C-800G/C-100から継承した「防鳴筐体構造」を持つ

価格帯から考えると意外と思われるかもしれませんが、ユーザーからC-80は余計な雑音がないということで好みの音だとおっしゃってくれる方も多く、お陰様で昨年の発売以降、C-80を試聴できる環境を徐々に増やしてからはお問い合わせやご注文が増えてきております。

C-100との違いについて

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Rock oN : 前機種C-100との違いはどこにあるのでしょう?

田中 氏 : スペック的にはC-100は2wayマイクカプセルでしたが、C-80はマイクカプセルが1つだけになっています。指向性もC-100は単一指向性、双指向性、全指向性と切り替えられますが、C-80は単一指向性のみになっています。筐体については、C-800G、C-100の防鳴筐体構造を踏襲しており、ボディの鳴きを低減して音がクリアになるようにしています。

それと周波数特性の違いでいうとC-100は20Hz〜50kHzですが、C-80は20Hz〜20kHzとなっています。これらの違いはC-100は商用スタジオでの使用をメインで考えて作られているのに対して、C-80は「ボイスコンテンツを自宅で録音しているクリエイター」を念頭に置いて商品化しているので、そうした違いもあって、今回C-80の価格帯もC-100の約3分の1にして商品化することができました。

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Rock oN : C-80のコンセプトとしては、C-100にあったハイレゾ対応から変わったということですか?

田中 氏 : C-80はターゲットとしたユーザーが「自宅でボーカルをしっかり録音できるマイク」なので、セミプロユーザーを想定して必要な音域だけ使うことを想定しています。C-100の場合は50kHzまで対応できて、打楽器や高域のストリングスなどでも使えるスタンダードなリファレンスになるようなハイレゾ対応のマイクロフォンを目指して開発した製品ですので、そうしたコンセプトの違いはあります。

Rock oN : C-100のコンセプトを受け継ぎつつ、これだけコストを下げることができたのはなぜでしょうか?

田中 氏 : 簡単にいうと先ほどお伝えしたカプセルの部分と、指向性の切り替えが単一のみになったことがあります。それと筐体の素材が若干違いますね。

池澤 氏 : 価格とコストの部分はとてもよく頂くご質問ですが、コストダウンをしたので価格が安くなったという考え方で作ってはいないんです。C-100との1番の違いで言うとやはりターゲットとしているユーザーの違いですね。まず『ホームレコーディングにどういうスペックや音が必要なのか』ということを吟味した上で、C-80の資材を選定していますので、安くなったので音が悪くなったとか材質を落としているという考え方ではございませんので、ご安心ください。

C-800Gから継承したもの

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Rock oN : C-800GやC-100から継承した「防鳴筐(きょう)体構造」を採用しているということですが、具体的にはどんな効果を生むのでしょうか?

池澤 氏 : 簡単に言うとボディの鳴きを低減することで濁り音を排除していますので、それによってノイズが載らずにクリアな音を実現できる構造です。

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田中 氏 : 筐体は電気が通っていないからあまり音に関係なさそうだと思られがちですが、実は筐体が変わるだけで音はだいぶ変わるんですね。C-80はどういう金属素材で合わせるとどう振動を抑えることができるのか、ということを念頭に置いて作りました。

Rock oN : C-80の開発にあたって苦労した点はありますか?

田中 氏 : C-800Gは芯がある音だって言われてきたので、今回それを継承したいというのがありました。実際にソニーの乃木坂スタジオでボーカリストに歌ってもらって、オケに混ぜても歌が前に出てくるような、存在感や芯のある音になるよう調整しました。アーティストが意図した音、エンジニアさんが録りたい音にどうすればなるかを何度も試しました。

その上で最終的には実際にC-800Gを作っていた当時のスタッフにC-80の音を聞いてもらいました。この音なら「C-80」というネーミングにしても良いだろうというお墨付きまで頂くことができたんです。そこまでやらないとC-80が使ってもらえる一本にならないだろうと考えてました。


C-37A/C-38BやC-800Gに代表される高い技術力を誇るソニーブランドのマイクロフォンを、今度はより身近にホームスタジオにも届けたいという熱い想いがC-80という新たな製品を産んだのだということが伝わりました。

自宅でのライブやレコーディング、さらには動画配信のボイス収録などの需要が増えている昨今、C-80の登場は時代のニーズに沿った画期的な製品の登場と言えるでしょう。

より充実したホームレコーディングを実現するために、ぜひC-80を店頭で試聴して導入を検討してみてはいかがでしょうか。

●製品情報:C-80

自宅で収音するのに適した単一指向性コンデンサーマイクロフォン

C-80

ソニーのマイクロフォンといえばC-800Gなどに代表されるスタジオの定番レコーディング機材として多くのユーザーに愛用されていますが、C-80はそうしたこれまでの技術を受け継いで、新たにC-80用マイクカプセルを開発。

他にもマイクボディなどC-800GとC-100から継承した「防鳴筐体構造」を採用し、クリアな音を実現しているということで、これはボーカルや楽器、ボイスコンテンツを自宅で収音するのに適したコンデンサーマイクロフォンの登場と呼べそうです。

●音の存在感を際立たせるφ25マイクカプセルの実装

C-80

高音質で定評のあるC-100用マイクカプセルを踏襲し、新たにC-80用マイクカプセルを開発。バックプレートの音響インピーダンスを低減し、高感度化を実現。

高強度、高絶縁性を有する、ポリエーテルイミド(PEI)に高精度な樹脂切削加工を施した絶縁構造材を使用。

カプセルケース、背面電極には高精度な切削加工による真鍮(ちゅう)を採用。振動膜には24金蒸着を施しています。これらを高精度に組み立て加工することで、高精度、高純度な歪みの少ない収音を実現しています。

●近接効果を抑制し、安定した録音・配信を可能にするデュアルダイアフラム構造

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カプセル背面には、「音響移相回路」を採用することにより、表面から収音する音質のみならず、背面から収音する音質の調整も行い、単一指向性を実現しています。音源がマイクに近づくと、近接効果と呼ばれる低音域が強調される現象が発生します。C-80は、マイクカプセルの背面側にも振動膜を配置するデュアルダイアフラム構造により、C-100と同等レベルの近接効果抑制を実現します。ボーカル やボイス収録などの際に口元をマイクに近づけても、安定した録音・配信が可能です。

●C-800G/C-100から継承した「防鳴筐(きょう)体構造」を採用

マイクボディにはC-800GとC-100から継承した「防鳴筐(きょう)体構造」を採用し、ボディの鳴きを低減することで濁り音を排除し、クリアな音を実現します。また、屋外からの騒音 、自宅内の機器などから発生する不要な低周波ノイズを抑制する ローカットフィルター、過大な入力音による歪みを最小限に抑えるパッドスイッチ機能も搭載しています。

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