AEA Ribbon Mics 製品の魅力が分かるムービーが充実!AEA Listening Library を公開しました。
伝統技術を進化させたモダンリボンマイクでシーンをリードするAEA Ribbon Mics(以下 AEA)の公式youtubeで、マイクごとのサウンドがリアルに試聴できる『 AEA Listening Library 』が公開されました。
これまでもAEAは製品ごとの音声を素晴らし演奏で聞かせてくれる動画コンテンツを多数公開していましたが、これからはAEA Listening Libraryのプレイリストをメインに動画が充実していくようです。様々な楽器と奏法で作品さながらのクオリティで録音された素晴らしきサウンドで、AEA リボンマイク製品の魅力を感じてみてはいかがでしょうか。
AEA Ribbon Mics 『 AEA Listening Library 』
https://www.youtube.com/user/AEAribbonmics/playlists?sort=dd&shelf_id=16&view_as=subscriber&view=50&utm_source=AEA+E-Mail+Database&utm_campaign=7487a00e77-EMAIL_CAMPAIGN_2017_Ultimic_Extended&utm_medium=email&utm_term=0_1f007bbc2d-7487a00e77-98367213
AEA とは
AEA(Audio Engineering Associates)社 – 創始者のWes Dooley氏は、1976年に、販売終了になったRCAマイクロフォンのリペアサービスを開始。 1990年代には、RCAのリボン部を使用して、外観、音色など完全に復活させた、RCA44の復刻版「AEA R44C」を発売しました。その後、1.8ミクロン、4.7mm x 59.7mmのビックリボンを使用した「Big Ribbonマイクロフォンシリーズ」を世に送り出しています。
現代版のリボンマイクロフォンとはまたひと味違った趣と、ビッグ・リボンならではの良さを熟知した氏は以来ビッグ・リボンを作り続けています。
ディスカバリーチャンネルにも取り上げられたAEAリボンマイクロホン。手間ひまかけて製造されているのが分かります。
サウンドを動画で体感
Rock oNでAEAマイクを体感!
Rock oNではAEAの中でもモダン志向のNuboシリーズ N8とN22を店頭展示中。しかも今ならそれぞれステレオペアでお試しいただけるチャンス!AEA純正マイクプリとも言えるRPQ500(API500モジュール)とTRP(2ch)をご用意していますので、楽器やコーラス録音も想定したサウンドチェックをお試しください。
AEA創設者のWES氏に訊く!
ここからは、先日Rock oN渋谷店に来店したAEA創設者のWES氏からの貴重な解説を交えて、そんなAEAリボンマイクロフォンの魅力に迫りましょう。
そもそも、リボンマイクとは他のマイクと比べてどのように違うのでしょうか。
コンデンサーやリボンなどがまだ無かった頃、マイクロフォンは電話機等に使用されるカーボンマイクというものが使用されていました。電話機としては申し分ない出来でしたが、その後レコーディング技術が広まるにつれ、様々な会社がそのクオリティを高める為にマイクロフォンの開発に取り組み始めました。
1919年に無指向性のコンデンサーマイクが誕生し、1924年にリボンマイクが開発されました。
コンデンサーマイクは最もモダンなマイクとして、ライブPAシステムや映画サウンド技術での音声収録でも非常に注目されました。しかしリボンマイクはコンデンサーのようにダイヤフラムが強く張っているのではなく、1.8マイクロmmしかない薄いアルミニウム膜が緩く張られ、双方からの振動にも細やかに反応できる利点があります。それ故に非常に小さな振動でも電力として伝える構造になっており、「サ行」など周波数の高い発音に対しても過敏に反応しすぎないメリットを備えます。
他のマイクロフォンは仕様レンジ(特性)があり、ギター用やボーカル用、ドラム用など、音源にあった指向性を備えているため用途が狭められていますが、リボンマイクについては20Hz以下に共振周波数をもっているのでほぼ同じ音質でキャンプチャすることができます。正面から角度をずらしても同じ周波数特性での録音ができるのもリボンマイクの魅力の一つです。さらにルームアコースティック(音場の響き)、リバーブ感などの再現性も非常に高く、綺麗に収録できる為、アコースティックな録音に最適なんです。
伝統的なノイマンのU47などは、従来のテープマシンに録音するという意味では非常に優れたコンデンサーマイクロフォンでした。というのもコンデンサーマイクは高域の周波数が強調され、テープマシンでは高域がすり減っていってしまう傾向にあったからです。しかし私たちは例えば映画の台詞録音等に求められるクリアなサウンドを追求していく中で、レゾナンスに特性の偏りがないリボンマイクを自然に好んでいきました。
今日、ロードオブザリングなどハリウッドの有名な映画のオーケストラ音楽収録のほとんどはR44のリボンマイクをメインに2本立てています。それだけでも、十分にディティールを再現できるのです。
1932年にRCAを創設して依頼、今でも多くの方が世界最高のマイクだと言って使用し、メンテナンスを求めてきます。ただ、マイク自体に非常に重量があり、扱いが大変な点はやはり改善されるべきでした。AEA社ではそういった点を改良し、より現代に即した形での最高のリボンマイクの復活を成功させました。
AEAに多くのラインナップが存在する理由は、何を録音するかという素材の問題ではなく、むしろどの位置から録るのかという「距離」の問題によるのです。オンマイクでしっかり低域成分が必要なのか、ディスタンスでアンビエントを収録するのか。これがすごく重要な事です。リボンマイクは、どのモデルでもローエンドからハイエンドまで同じ周波数特性でストレートでエレガントに収録する事が出来ますので、一つ持っているだけで大きな即戦力になる事は間違いありません。
私たちが常に「いい音」について考えなければいけないのは、エンドユーザーが最終的にどういった環境で聞いているのかという事なんです。AMラジオだったり、iPhoneだったりですね。デジタル全盛期のこの今の時代になったからこそ、原音に忠実なデジタルレコーディングが可能となり求められ、リボンマイクが注目され直してきた理由もそこにあり、コンデンサーが最も適しているということはなくなってきているように思います。
Wes Dooley , AEA