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ゲーム、アニメを中心に活躍される作曲家 伊藤翼さんと、ビクタースタジオを中心に活躍されるサウンドエンジニア 渡辺佳志さんがタッグを組み、都内に設立したSync Studio。
前半のレポートに続き、後半では使用機材を説明してもらいました。
ミックス時に渡辺氏が使用するDAWはProTools。最近、使用頻度が高いプラグインはfabfilter、iZotope、UAD-2など。
伊藤氏が作曲時に使用するのはCubase。お互いのやりとりや互換性について質問すると、「僕がCubaseで作業した後、プリントをProToolsにインポートしてミックスへ移っていくわけですが、もしそこで打ち込みの直しが発生した場合はCubaseでなくProTools上で作業します。Cubaseのショートカットを全部ProToolsのものに合わせる設定をして、作業効率を損なわないようにしていますし、お互いプラグインに関しては僕自身が特殊な製品を使わないので、大体は互換性が取れるので問題ないです(伊藤氏)」とのこと。
モニターはラジカセを含め三系統。メインモニターはATC SCM12 Pro。インシュレーターはDMSD 50 Pro Red。「スピーカーは僕的にはもう少し大きいのが欲しいので、将来的に新たに検討しています。(伊藤氏)」とのこと。
「ビクタースタジオで色んなスピーカーを試してきましたが、SCM12 Proに元々付属してる鉄製リンクを外し、ORBのINNOVA TS7でバイワイヤ接続に変えてみたら劇的に音が良くなったんです。(渡辺氏)」
パワーアンプはリスニングオーディオ用のCHORD SPM600を採用
REQST製のスピーカースタンド RKST-BASEは高さ90cmだが、足にコンクリート台座を敷いて100cmに調整してある。「高さの調整に加え、こうすることで低域がすっきりし、かつ定位がよくなりました。(渡辺氏)
床はコントロールルーム内で、DAW側領域と分離。モニタースピーカー側の領域には大理石素を敷き振動の伝導を抑えている。
サブモニターはmusikelectronic geithain MO-1
アウトボードは渡辺氏のエンジニア目線でセレクトしたものばかりかと思いきや、、、「Portico II シリーズや Distressor EL-8X は二人とも持っていているんですよ。このラック以外にもお互いがもともと所有していた機材があって、機材周りは案件で毎回入れ替わります。(渡辺氏)」。
「僕のマスターに関するこだわりの1つですが、Portico II Master Buss Processorを通し、コンプを軽く当てる程度でレベルを抑え、Silk : Redボタンで倍音を付加しテクスチャー付けを行います。その後にPure2にアナログで入れてAD変換し、AES出力からProToolsにマスターをレコーディングしています。HD/IOよりもフラットな感じで好きなんです。(渡辺氏)」
ワイヤリングで多用されている大阪発のブランドORBのケーブル。「ベーシストの高井 淳さんがORBのシールドを使っていて、レコーディングで使ってみたらすごくよかったんです。高井さん経由でORBの方を紹介してもらい導入しました。ハイファイオーディオ系のお店で売ってるんですが、聞いて良ければ使ってみる、というスタンスです。(渡辺氏)」
マイクコレクションはNeumann U87、AKG 414、SENNHEISER MD421MK2、SHURE SM57といった定番製品に加え、多くのボーカルレコーディングで使うC12 VR(上写真内 緑色)の姿も。
また、珍しいものとして、
写真左 :
渡辺氏がロンドンに滞在中に手に入れたBeyerdynamic M 201はWEST GERMANYという表記があるもの。
写真中 :
AKG D190
写真右 :
コンソールメーカーでもあるCalrec Audioの4460。珍しい一品。
「ロンドンにFunky Junkというショップがあって、そこで手に入れました。(渡辺氏)」とのこと。
注)この3本ともロンドン滞在時にFunky Junkにて購入したものです。
写真左 :
Kemper/Profiling Amplifier Head Black
写真右 :
MESA BOOGIE MARK FIVE 25
「僕がギターを弾く訳じゃないんですが、ここに来てもらったギタリストに用意したんです。楽器だけ持って来てもらえば軽いし、車で来られると一緒に飲みに行けないじゃないですか。だから僕が用意してるんです(笑)」
記事内に掲載されている価格は 2019年4月25日 時点での価格となります。
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