1994年、ピュアオーディオの聖地との異名を持つアメリカのコロラド州で設立されたGrace Design 社。クリアでワイドレンジさを持ちながら、空気感までリアルに表現するプロオーディオ機器は、世界中のプロスタジオで愛用され続けています。
その中でも特にGrace Design製品の名前を世に知らしめたのは、モニターコントローラー『m904』の存在でした。原音に忠実であるというサウンドコンセプトはもちろん、数多くの入出力フォーマットに対応。さらにI/Oボックスとなる本体と優先のリモコンでつながったコントローラーの利便性は、プロユーザーに支持されました。
そのm904が惜しまれつつも廃盤に。さらなるパワーアップを果たして登場したのがこのm905なのです!
世界中のトップスタジオが導入したモニターコントローラー m904をパワフルにアップグレード。細部までパーフェクトに設計され「プロフェッショナル・エンジニアリング」を貫いた、まさに「リファレンス」と呼ぶに相応しいモニターコントローラー。
s-Lock PLLのリデザイン、アシンクロナスUSB接続(24bit/192kHz)、DSDネイティブ再生 64x (2.8224 MHz) への対応、細部まで完璧に配慮された新たなアナログ回路設計など、大幅な音質のアップグレードを実現。どんな入力ソースに対しても高精度で音楽的なマスタリング品質のプレイバック環境を提供できます。
リアパネル以外全てアルミニウムノ筐体を持つm905。リアパネルに関しては(m904と同じ)ステンレススチールです。アルミニウムはRF干渉に対してより高いシールド効果をもっており、オーディオ的な利点が多いことが変更の主な理由です。またアルミニウムはより軽い素材であり、さらにパウダーコーティングとアルマイト加工を施すことで強度を増しており、ステンレススチールに比較してメンテナンス性も大幅にアップしています。
m905は10chものオーディオをコンピューターに送ることができます。8chのADAT入力とAES/TOSLINK/SPDIF の2chのオーディオです。つまりm905はコンピューターのデジタル・オーディオ・インターフェースとしても機能するということになります。
アシンクロナス再生はとてもシンプルな発想で、極めて高い効果を得られます。アシンクロナスモードによってUSBバスのクロックのスレーブになることはなくなりました。USBバスから誘導されるジッタを完全に排除することができます。つまりm905がUSBバスのクロックマスターになれるということです。
もちろんUSBバスに対してm905のインターナルクロックを使用することも、外部のワードクロックを使用することも可能になります。これは多大な音質的なアドバンテージがあります。
※USBからのオーディオデータを、M905の高品位なクロックでDA変換できるばかりか、外部ワードクロックを使用してのDA変換も可能。また、S-Lockの使用をON/OFFする事もシステムセットアップから設定できます。
アシンクロナス、クラス2 USBプレイバックを使用することでm905をDAWのプレイバック・インターフェースとして利用することができるようになります。それに加えてm905では10chの入力チャンネルをADATとSPDF/AES入力からDAWに送ることができるので、つまりm905をDAWのシンプルなI/Oデバイスとして使うこともできるということなのです。
オーディオ性能の向上
・THD+N - 6dB低減
・ダイナミックレンジ 6dB増大
・出力ノイズ 9dB 低減
・ 9dB向上 (ソースインピーダンスのミスマッチに対しても許容が拡大)
入出力
・ 3系統の独立したステレオスピーカーアウト
・ 2系統のMONO(または1系統ステレオ)のサブウーハー出力
(このサブウーファー出力は、メーター出力やDACのダイレクト出力としても利用可能。この場合は固定レベル、もしくはm905のボリューム通過 後のレベルを(メーターに反映させられるよう)キャリブレーションメニューで設定することも可能です
・ トークバックマイクを内蔵
・ スピーカーアウト が2+1(Cue Out)が3+1
・ マルチアウト追加 DAC or meter or Sub Out用。セットアップで切り替え可能。
その他
・ USB2.0追加。
・ DSD 2.8MHz(USB経由)
・ RCU液晶画面QWVGA, 480 x 272ピクセル。視認性を向上させました
記事内に掲載されている価格は 2014年3月5日 時点での価格となります。
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