AES2012で紹介され話題となっていたPrism Sound Lyra1とLyra2が遂に登場!
元来オーディオR&D、コンサルティングエンジニアグループであり銘機ADA-8XRなどのハイエンドAD/DAコンバーターのメーカーであるPrism Sound社。
測定器もリリースしている同社の高い技術力は「Prism Sound Quality」として世界中のマスタリング/レコーディング・スタジオから高い信頼を得ています。
そのPrism Soundのクオリティを維持しつつ、Native環境に対応し手の届きやすい価格に設定したFirewire オーディオインターフェイスOrpheusは、業務レベルの品質を自宅やプロジェクトスタジオでも使用できることを可能にした画期的な製品でした。
そのOrpheusのプラットフォームをそのまま引き継ぎ、USB2.0での接続を実現したのがこの『Lyra1』『Lyra2』なのです!
アナログ入出力は最小限で構わないから音質は絶対に妥協したくない、というユーザーの希望を叶えてくれます。
マスタリングクオリティのオーディオ技術
上位機種から受け継いだ技術独自のハイブリッド2段のDPLLと最先端のクロック生成による低ジッターと低レイテンシーモニタリングなどのデジタルオーディオ技術。
デジタル出力部にはOrpheusやSADiEにもインストールされている「プリズムサウンドSNS(Super Noise Shaping)」を装備し、極めて低ノイズで最適なディザリング処理が施されます。
超絶クリーンマイクプリ及びハードウェア
コンバーターとしての面が強調されがちなPrism Sound製品ですが、音楽的な要素を決定づけるアナログ部こそが真骨頂と言えます。
マイクプリのTHD+N(歪み率)はなんと僅か0.00040%(+10dB gain: -108dB at -0.1dBFS)!!もちろんOrpheusと全く同じマイクプリです。よっぽどこのキャラクターが欲しい、という外部マイクプリでなければ別途用意する必要はありません。
マスタリングクオリティの極めて精工なこれら電子回路は、完全にフローティング(絶縁)バランスのとれた構造の回路/筐体に搭載されています。
実用性の高いDSPミキシング
また自由度の高いミキサー/ルーティングソフトもOrpheusを踏襲しつつ、最新のARM Cortexベースのプロセッサが採用されておりより低レイテンシーのモニタリング/内部ミキシングを可能にしています。
デジタルとアナログ共にPrism Soundが持つの技術の粋を集めたLyraシリーズは、まさにPrismSoundの誇りを受け継いだオーディオI/Oと言えるでしょう。
Ethernet AVBに対応予定!
Lyra 2の背面にはEthernet端子が付いています。IEEE802.1準拠のEthernet AVB(Audio Video Bridging)規格に対応することを前提として採用されました。
AVBとはイーサネットを仕様しだ次世代オーディオ/ビデオネットワークの規格であり、複数のデバイスを超低レイテンシーで同期し大容量のデータ転送を実現する規格です。家庭内だけでなく、トヨタやBMWといった自動車メーカーも車載用に導入を検討しています。
現在まだ開発中ですが、ファームウェアのアップデートによりこのハーフラックI/Oがネットワークオーディオの世界と繋がる日がもうすぐ来るわけです!
制作だけでなく、音にこだわるオーディオ/ビデオユーザーとってもこれは魅力的な仕様ですね。将来も見据えた、長く使える一台であることは間違いありません!
ラインナップご紹介
Lyra 1とLyra 2の大きな違いはその入出力、拡張性にあります。
Lyra 1はアナログ2IN/2OUT。インプットは1MIC INPUT/1INST INPUT及び2LINE INPUTとなっています。
デジタル入出力もオプディカルS/PDIFのみ。一方のLyra 2はアナログ2IN/4OUT、インプットは2MIC INPUT/2INST INPUTに。デジタル入出力はオプティカルの他コアキシャルでS/PDIF及びAES3、そしてADATでの8IN/8OUTも拡張が可能に。
ワードクロック端子も搭載されています。「聴き専」に徹するならLyra 1、制作に使用するならやはりLyra 2といったチョイスが最適でしょう。また、UAC2クラスコンプライアントとなっており、Macにはドライバー無しでそのまま使用出来ます。ただしLyraの機能をきちんと使うにはやはりControlソフトをインストールしましょう。
アナログ2in/2out(デジタルはオプティカルのS/PDIF仕様)。マイク入力端子は1chのみで-130 dBu EINという超低ノイズプリアンプを搭載しています。Instruments入力にはHi-z端子を搭載し、A/Dには滑らかにオーバーロードを制御するプリズムサウンド”Overkillers”も搭載しているなど、シンプルながら妥協の無い仕様が伺えます。
2chのアナログ出力やヘッドホンアウトといったD/Aも同社製品に代表される技術を応用した新開発の回路となっており、ADA-8XR、Orpheusに代表されるようなクオリティを扱いやすいUSBインターフェースに凝縮した製品といえるでしょう。
2chのアナログ出力やヘッドホンアウトといったD/Aも同社製品に代表される技術を応用した新開発の回路となっており、ADA-8XR、Orpheusに代表されるようなクオリティを扱いやすいUSBインターフェースに凝縮した製品といえるでしょう。
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アナログ2in/4out仕様ですがライン入力とは別にマイクプリも2基搭載しています。もちろん双方ともにA/D回路の品質はLyra1同様の仕様。大きいのはオプティカル接続のデジタル入出力はADATをサポートしており、最大8in/8outの入出力もサポート。そしてワードクロック入出力も備えるなど、コンパクト機ながら業務対応を意識した仕様となっています。
そして将来のEthernet Audioへの対応を見越してRJ45(EthernetケーブルやISDN回線などで使われる、8芯のモジュラ式コネクタ)のポートが用意されていることも見逃せないポイントです。
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Lyraシリーズが初めて世に公開されたAES2012での模様をキャッチした、Rock oNショーレポートのムービー!
「一切の妥協を排除し、Prism Soundのクオリティ−をキープした」と誇らしげに話しているのはPrism SoundのCommercial Director、Graham Boswellさん。コンパクトなOrpheusとして登場したLyraの紹介をご覧ください!
記事内に掲載されている価格は 2013年10月22日 時点での価格となります。
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