ワンランク上のハードウェア構成による優れた音色やDSPエフェクトを備え、驚きのコストパフォーマンスの高さが人気のSteinnberg オーディオI/O。
その中でもモニターコントロール機能に特化した『UR28M』と8chマイクプリ搭載の『UR824』をご紹介しよう。フラッグシップのUR824でさえ¥76,464という手頃な価格。限られた予算の中で選ぶ最善のオーディオI/Oの一つとして、ぜひ候補の一つに加えてほしい。
UR28M / UR824 共通の特徴
1. Class A マイクプリアンプ D-PRE 8基搭載で、現場の空気感までリアルに収録
オーディオソースがもつある種のニュアンスや表現力を余すこと無く捕らえることができるように、デザインとチューニングを繰り返された末に完成したD-PREは、YAMAHAが長年培ったプロオーディオの音響テクノロジーを結集して開発されています。
一般的な+(ホット)/ -(コールド) 信号それぞれに 1基ずつトランジスターを用いたプリアンプでは、音声信号レベルの増加とともに歪成分も増える傾向がありますが、 + / – 信号それぞれに2基のトランジスター(合計4基)を搭載するインバーテッド・ダーリントン回路をベースにデザインさえれたD-PREでは、トランジスターをカスケード接続することで音声信号レベルに関わらず、歪成分を非常に低く抑えることに成功しました。
D-PREは極力色付けをせず音源のありのままを空気感ごと捉え、クセや個性はエフェクトで付けるという現代的なミックスを実現するための大事なファクターと言えます。
2. dspMixFx テクノロジーによるレイテンシーフリーなエフェクト&モニタリング
カスタムメイドの DSP チップ “SSP2” により、多彩かつ柔軟なモニタリングマトリックスと強力な DSP エフェクトを両立する dspMixFx テクノロジー。ニーズに合わせた本格的なレコーディングスタジオシステムを実現します。
ソフトウェア音楽制作環境で問題となるモニター音の遅れを解消し、DSP エフェクト (Sweet Spot Morphing Channel Strip / REV-X / Guitar Amp Classics*) を駆使しつつ、ハードドライブ上のオーディオデータとインプットソースを自在にミックス。さまざまなDAW 環境で、dspMixFx ミキサーアプリケーションを経由したレイテンシーフリーのモニターミックスを構築できます。
このDSPによるエフェクト処理はダイレクトモニタリング環境であったとしても使用可能。具体的には、レコーディング時にこれらエフェクトプラグインをかけながらモニタリングができます。
そして最新のファームウェアv2.1ではこれに加えて、iPad から URシリーズ のDSP ミキサー&エフェクトをコントロールできる iOS アプリケーション『dspMixFx』に対応しました。
ライブレコーディング時のiPadによる遠隔操作や、iPad用DAWのCubasisなどと組み合わせによるシームレスなワークフローなど可能性が広がります。
3. Cubaseと一体化。煩雑な設定は不要
Steinberg と Yamaha の共同開発による連携機能 AI Functionsの採用で、Cubase上でURシリーズを使う場合、オーディオデバイスなどの設定は自動で行われます。
URシリーズはCubaseと一体化しているとも言え連携を実現。dspMixFx ミキサーの機能は True Integrated Monitoring として Cubase に統合され、URシリーズの入出力や DSPの各種設定をCubaseから行えます。
その上dspMixFxミキサーのルーティングの設定やエフェクトのセットアップなどをCubaseのプロジェクト内で一括管理が可能。別途dspMixFxのウィンドウを開く必要すらありません。
Cubaseと最も相性の良いオーディオI/OがこのURシリーズなのです。
UR28M
[eStoreClipper2A mdin=’19267′ blocklocate=’ICPB’ img=’LINK’]アナログ4 in / 6 out、D-Preを2基搭載したUSB2.0オーディオI/O。マイクやギターなどを頻繁に抜き差しする際にこのデスクトップスタイルは重宝します。ラックの裏まで手を伸ばして手探りでコネクタを探す必要が無いためです。
UR28Mで特徴的なのが3系統のモニターコントローラー機能を搭載しているところ。スピーカーの切り替え、ボリューム、ミュート、モノラルミックス、ディマー* を本体のボタンやノブでコントロールします。
UR28M はdspMixFX ミキサーを使った最大3つのモニターミックスを個別に設定し切り替えることができます。これによりプレーヤーそれぞれに対し適切なバランス、レベルのヘッドフォンミックスを送ることも可能です。
以上の特徴から見ると、UR28Mは音にこだわったホームスタジオ構築はもちろん、外に持ち出してのレコーディングにも使える便利さも持った製品と言えるでしょう。
[/eStoreClipper2A]UR824
[eStoreClipper2A mdin=’19268′ blocklocate=’ICPB’ img=’LINK’]Steinberg URシリーズのフラッグシップのUSB2.0オーディオI/O。
アナログ8 in / 8 out。D-Preを8基搭載しているので基本的なドラム録音にも対応するのはもちろん、 それに加え ADAT x2 によるデジタル16入出力で合計24入出力を確保しているので中規模のレコーディングシステムを構築する核として働くことができます。
またフラッグシップUR824シリーズだけの機能として、デジタル入出力にはオーディオネットワークのジッターを除去し、音質向上をもたらす JetPLL を採用。
クロック専用機に匹敵する高いクロック同期性能を持ち、ワンランク上のクリアなサウンドを約束します。
D-PreやJetPLLなど優れたハードウェア設計のためURシリーズは全般的に音の良さでプロからチョイスされることが多いのですが、このUR824はあの赤川 新一 氏がメインのオーディオI/Oに選んだことでも知られます。
限られた予算内で最善の結果を得るオーディオI/Oを選んでいるのなら、このUR824は外せないでしょう。
[/eStoreClipper2A]記事内に掲載されている価格は 2014年10月21日 時点での価格となります。
最新記事ピックアップ