約6年の歳月を経て、遂に完成!
2008年から実に約6年間もの歳月にもわたりサンプリング収録を行い、2014年完成したVIENNA DIMENSION STRINGS!
特徴
数多くあるストリングス音源の中でも異彩を放つ本作の大きな特徴は、ヴァイオリン8人、ヴィオラ6人、チェロ6人、コントラバス4人の計24人プレーヤーそれぞれのセクションの前に立てたマイクによって、マルチマイクでアンサンブルを収録しているということ。
パートごと別々に録音された一般的なストリングス音源と違って、アンサンブルとして同時に、それぞれの楽器パート専用のマイクで録音しているので、 コード・ボイシング(ディビジ)、ユニゾン、セクションのサイズ変更、主席ソロなどで、今までにない自由度と再現性を持ちます。
個別パートを別々に録ったものをDAWで重ねても、セクションとしてのまとまった響きにはなりませんよね。オケサウンドの一体感を出すために無理矢理ルームリバーブをかけて強引にまとめる、なんていうことがこれまで当たり前のようにされてきましたが、VIENNA DIMENSION STRINGSがそのジレンマを解放します。
ヴァイオリンのみで30万サンプル、総合100万サンプルという膨大なライブラリによる、未体験のリアルな響きのストリングス音源。あなたの楽曲はさらに光り輝き、感動が深まることでしょう!
使い方
では、このDimension Stringsをどう使うのか、ということですが、さっそく、プリセットを見てみましょう。例えばこれはViollinのプリセットです。上記したように、Viollinは演奏者8人分のサンプルで構成されています。
①Viollin 1〜8:各演奏者 1人ずつ(アンサンブルなので当然それぞれ別奏者ですので、演奏のニュアンスが個々で違います)、
②Desk 1〜4:2人ずつ
③Group 1〜2:4人ずつ
④All viollins:8人分
のサンプルが収録がされています。
例えば3人のアンサンブルを使いたい時には、Viollin 1〜8の中から3つを選ぶか、Desk とViolin を1つずつ選びます。
DeskやGroupを使ってしまえば、2人や4人などのまとまった人数分で、音量アクセントや奏法、アタックのニュアンスなどを簡単に揃えられるので非常に便利です。
逆に、8人分の奏法や音色を細かく設定したければ、すべてをViollin1〜8で構成すれば良いということになります。
このように、VIENNA DIMENSION STRINGSでは個々の奏者を完全に独立させて表現の設定をすることができます。
例えば、8人の内2人はスタッカートで前に出るように。もう2人はピッチカートのフォルテッシモでアクセントを強調。残りの4人で緩やかなレガート奏法を間の手で入れるなどの設定を作り込めます。それでいて同時演奏のアンサンブルの響きになっているので、非常にリアルで臨場感のあるオーケストレーションができ上がるのです。
ちなみにVIENNA DIMENSION STRINGSのViollin1をVIENNA Solo Stringsのラインナップと比較すると、どちらも一人であることに変わりありませんが、ソリストとして引き立つ音はVIENNA Solo Stringsのラインナップになります。VIENNA DIMENSION STRINGSはアンサンブルとしての一体感を際立たせる際に、非常に有効的なサンプルなのです。
またとても面白いのが、Dimentionには、FXサンプルというのが入っていて、弦を単純に触っているような音、弾くような音(ピッチカートとは若干違います)、奏者の鼻息(意気込み?)、席に着く音、楽譜をめくる音、楽器を置く音などの効果音も収録されています。奏法自体は、各楽器、ノーマル演奏、開放弦の発音、G/D/A/Eなど、演奏する弦を指定できたりもします。
音にこだわるみなさんは、このVIENNA DIMENNSION STRINSを使って徹底的にリアリティを感じるストリングスセクションを作ってみてくださいね!
[eStoreClipper1A mdin=’24013′ ] [/eStoreClipper1A]活用ノウハウ (Rock oNスタッフ コンチェルト佐々井)
皆さんはVienna Instruments Pro、というソフトウェアエンジンをご存知でしょうか。
このソフトウェアエンジンは、Viennaインストゥルメントに対して、通常のエンジンでは行えない柔軟かつ便利な機能が多数組み込まれています。
具体的には、
●ポリフォニックレガート(和音)
●楽器音域の拡張
●オートヒューマナイズ
●エンベロープタイムストレッチ
●ボイシング機能
など、プラグインでのオケ編成楽曲制作には非常に有効的な操作ができるようになっています。
特に注目するところは、ボイシングです。ここでは何ができるかというと、コードを構成する各ボイス(音の単体)に対して、異なるスロットを自動的に割り振ってやることができるのです。もちろん、任意にカスタマイズすることも可能です。
縦軸はスロット番号、横軸はボイス数を表し、最大で8ボイスを扱うことが可能です。
例えば、これを利用してやることで、スロット1に入れているViollin Soloのサスティン奏法(ビブラート有り)を1音目にならし、Viola Soloのサステイン奏法(ビブラート無し)を二音目の和音でならすことが簡単にできます。
下記の図の状態であれば、ボイスの1と2が両方ともSlot1に割り当てられているため、二音目も自動的にViollin Soloのサスティン奏法になります。
この機能が、VIENNA DIMENSION STRINGSでは個々の奏者を完全に独立させて表現の設定をすることができます。においては、非常に効果的で、Slot1〜8までを、Viollin1〜8に割り当てれば、和音構成時には、自動的に各奏者がボイシングしてくれることになります。
あるいは、Slot1にGroup1、Slot2にGroup2を入れれば、こちらは4人ずつの和音構成が、綺麗なアンサンブルの響きで行えるというわけなのです。
また、並行してオートヒューマナイズ機能も非常に効果的です。こちらは、ロードされたパッチに対して、自動的にヒューマナイゼーションプリセットを適用します。
この機能を加味することで、イントネーション・ピッチ・アタックなどをランダムに変化させ、演奏自体に人間らしい「不安定さ」を与えられます。さらに、チューニングカーブやディレイセッテッティングの変化量なども行えます。
このように、Vienna Instruments Proには、様々な素晴らしい機能がついています。これを使い、演奏のリアリティと細作効率を一気に向上させ、よりよいオーケストレーションを作ってみて下さい!!
[eStoreClipper1A mdin=’26452′ ] [/eStoreClipper1A]記事内に掲載されている価格は 2014年4月2日 時点での価格となります。
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