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Musikmese 2014にて突如その姿を現したミステリーボックス。AIRA3機種の欧州初登場に沸く会場で、一切のアナウンスが無いなか更なる可能性を見せつけた小さな箱を覚えていますか?謎めいたSYNCBOXという文字が書かれたそのマシンがついに製品化!Rolandの名SYNC BOX / CONVERTERである「SBX」の名を冠した次世代コミュニケーションマシンとして堂々の登場です!
1:SYNC BOXって何!?
まず皆さんシンク・ボックスってご存知でしょうか?SYNC BOXとは、異なる同期方式を持つリズムマシンやシーケンサー等を同期させたり、MTRに記録された演奏情報にシーケンサーを同期させたりする物でした。例えばMIDIを搭載したRoland TR-909で、MIDI非搭載のRoland CR-78を同期させる場合などにコンバーターを介する事でMIDIクロックを共有させていました。Roland SBX-10やSBX-80等が有名でした。近年でもDOEPFERやKENTONから根強くコンバーターが発売されています。モジュラーシンセ人気が盛り上がりを見せる中、こうしたコンバーターはまたひっそりと注目を集めていました。
2:USB、MIDI、DIN SYNCを一気に同期!
DAW環境での制作が定番の現代、音源だけは外部ハードウェアを使っている人は増えています。特にアナログ機器は新旧問わず人気があり、多くのプロデューサー達がお気に入りのアナログシンセを使い倒しています。
ここで今年の3月にMusikmesse 2014でのAIRAシリーズのパフォーマンスの動画を見てみましょう。Native Instruments TRAKTORやAIRAシリーズ、そしてTB-303やSH-101が同期しています。
3:やはりAIRA、パフォーマンス目線!
SBX-1は単体でクロックマスターになる事もできます。SBX-1のクロックにTR-808やTR-8をそれぞれ追従させ、リアルタイムにテンポを変更させたりすると、何とも言えないオールドスクールなコントロール感というか感動がありますよね。ツマミでテンポの微調整ができるところなどはAIRAらしいプレイヤー目線のフレキシブルな特徴です。
なかでも筆者が一番ぐっとくるのは、「SYNC」ボタンです。これはSBX-1に接続されている機器の同期ズレをワンタッチで修正するボタン。沢山のハードウェアの同期って微妙にズレるんですよね、本当に!経験がおありの方も多いでしょう。機材の足並みの乱れは私生活の乱れに繋がりますので、あえて専用ボタンとして「SYNC」が用意された事に感動です!
そして「SYNC」の隣にはなんと「SHUFFLE」ボタンが!オールドスクールなマシンにはシャッフル機能が無い事も多いので、これも嬉しい機能ですね。当時のサウンドが現代的なシーケンスで再生されると雰囲気が一気に変わりますよ!
4:CV/GATEででモジュラーシンセを完全制御!
シンクボックスはただ単にシンクさせるだけでは有りません。CV/GATE端子を持つ事で、例えばDAWやAKAI MPC3000などで作成したMIDIノート情報やMIDI CCをCV変換し、アナログシンセやモジュラーシンセを演奏する事ができるのです!
ユーロラック規格のモジュラーがどんどん登場し、Jimmy EdgerやCarl Craigも首ったけのモジュールをシンプルなセッティングで演奏できるのは最高に嬉しい!モジュールの大きな魅力の1つである偶発性を最大限に生かしつつロジカルなトラックメイクが期待できます。
さらにSBX-1内部で外部クロックに追従するLFOを作成したり、単体でGATEトリガー信号を出す事も可能。これだけの高機能なシンクボックスは他に類をみません。
しかもこうした機材がKENTONやDOEPFERからではなくRolandのしかもAIRAシリーズとして登場したこと自体が熱いですね。ACBモデリングでアナログデジタル論争に終止符を打ったAIRAが今度はアナログとデジタルの共存の道を提示した事になります。
TR-8にDIN SYNC端子がついていなかった理由がやっと分かりました。
実機を使ったレビューは近日公開予定!
モジュラーやTR-8と絡めて、SBX-1の真の実力に迫ります!乞うご期待!
ACID渋谷
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記事内に掲載されている価格は 2014年9月3日 時点での価格となります。
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