本サイトでの Cookie の使用について

閉じるボタン
head-love Created with Sketch. CREATOR
NAMM 2016

制作機材の最新動向がここに。現地アナハイムからの熱狂レポート、会場の空気を切り取る動画レポートも多数!

22
Jan.2016
REPORT

NAMM 2016 : Arturia

 

Namm2016_1Day_A_144

NAMM 2016 Arturiaブースにとんでもないモンスターシンセが出現!minimoogやWaldolf WAVEばりのインパクトの超重量級ヘビーモンスターシンセ、その名もMatrixBrute!

Namm2016_1Day_B_128

Arturiaがハードウェアのアナログシンセに帰ってきました。

昨今のアナログシンセブームの引き金の一つになったMiniBruteやMicroBrute。ピュアアナログ回路とスタインパーカーフィルターによる荒々しいサウンドで大ヒットしました。もともとArturiaはソフトウェアシンセサイザーを得意とし、同社が産み出したTAE技術はアナログの揺らぎを克明に再現あのMOOGからお墨付きをもらうほどです。そしてその後、アナログモデリング技術をフルに生かした前代未聞のフレキシビリティを誇るOriginをリリース。ここまではモデリングでしたが、Bruteシリーズでまさかのフルアナログモードに突入。
そして今回、Bruteシリーズの集大成的なMatrixBruteが登場しました。

早速細部を見ていきましょう!まず最も目を引くマトリックス部分、ここは大きく分けて3つのファンクションがあります。

①モジュレーション・ルーティング

Namm2016_1Day_B_130

これは目から鱗でした!16×16のマトリックスパッドの横を見てみると、ENV1やVCO PWなどのパラメーターがびっしり書き込まれています。これはつまり縦軸がモジュレーション・ソースになっていて、横軸がモジュレショーン・ディスティネーションになっています!16×16通りのモジュレーション・ルーティングが視覚的に確認できるのです。そしてそれぞれが交わる部分のパッドを押して、上部にある大きなノブ(Mod Amount)で個別にアマウントを調整、保存出来ます。いや〜考えましたね。このシステムのために大型の筐体になったのかな〜なんて考えてしまいますね。

②最大64stepのステップ・シーケンサー

Namm2016_1Day_B_134

アクセントとスライドも打ち込める(ここ重要!)ステップシーケンサー。ステップごとに異なるCV量をアサインできるため、メロディックかつカオティックなフレーズが簡単に作り出せます。またableton PUSHのようにパッドが光る点も視覚的にナイス!

③プリセット呼び出し

16×16=256のプリセットの呼び出しが瞬時に行えます!MiniBruteやMicroBruteはプリセットを持たなかっただけに、新鮮ですね。ライブでのフレキシビルな音色切り替えが使えそうです!

Namm2016_1Day_B_131

続いて、個人的にびっくりしたのがフィルターです。今までスタインパーカーフィルターで荒々しい独自の道を突き進んでいたBruteシリーズですが、なんと今回、それに加えてMOOGタイプのラダーフィルター(LB/HP/BP)も搭載!これらは直列/並列を切り替えることができ、どちらのモードでも「Mater Cutoff」なるつまみで同時にコントロール出来ます。面白いサウンドが期待出来ますね。Bruteシリーズよりさらにふくよかな印象を受けました!
ふくよかといえば、こちら3VCOでモノ/デュオフィオニックの切り替えできるため、分厚いサウンドや単純な和音も自在に繰り出せます。

さらにすごいのがエフェクト!搭載されたステレオ/モノラルディレイ、コーラス、フランジャー、リバーブがなんと全てアナログとのこと。100%アナログのシグナルパスでエフェクトだけデジタルなシンセが多いなか、気合入ってますね。

気になる価格は意外にも1999ドル、発売は4月頃を予定とのこと!待ちきれません!

Arturia MatrixBrute

Namm2016_1Day_A_143Namm2016_1Day_B_132

そして日本での発売がまたれる同社初のオーディオI/F Audiofuseシリーズがまるで美術館のように大事に展示されています。

Writer . Shibuya

Namm2016_1Day_A_167

Namm2016_1Day_A_169Namm2016_1Day_A_168

 

この記事、あなたの評価は?

    記事内に掲載されている価格は 2016年1月22日 時点での価格となります。

    最新記事ピックアップ

    Inter BEE 2023 : ZOOM
    レコーダーやエフェクターなどを中心に革新的で意欲的な製品を数多く生み出してきたZOOMは、今回も興味深い新製品を多数展示していました! 構想・開発に2年半をかけたという「S6 SessionTrak」は、遠隔地のミュージ [……
    Inter BEE 2023 : Synthax Japan
    Synthax Japanのブースでは、RMEの新製品を中心に展示。 RMEのフラッグシップ・オーディオインターフェイスFireface UFX IIIが展示されてました。94入力/94出力192kHz対応しているハイエ [……
    Inter BEE 2023 : ゼンハイザージャパン
    DEAR REALITY ドイツ本国からDIRECOTR MARKETING & BUSINESS DEVELOPMENTのKAI DETLEFSEN氏とTECHNICAL APPLICATION ENGINEERのJanis Käune氏…
    Inter BEE 2023 : TAOC
    Rock oNでもスピーカースタンドを多数取り扱っているTAOCブースでは、自動車用鋳造部品メーカーとして蓄積してきた技術や経験を活かしたオーディオ向け製品を多数展示していました。 MSTP-Dは、TAOC史上初のニアフ [……
    Inter BEE 2023 : ROCK ON PRO
    MTRX Thunderbolt 3 ModuleをPro Tools | MTRX II に実装した展示展開。AvidのフラッグシップI/OをCore Audioで接続するネイティブ環境で使用することができ、大きな可能性を拡げます。
    Inter BEE 2023 : Media Integration
    メディアインテグレーションブースでは、「次世代テクノロジーの響宴」として、ミュージック/ポスト双方の未来を担う次世代テクノロジーが集結されていました。
    Inter BEE 2023 : Audio-Technica
    来場者にコーヒーを無料プレゼントするなど大盤振る舞いのAudio-Technicaブース! こちらではコンパクトで高性能なラベリアマイクATW-898が展示されていました。 ATW-898はワイヤレスシステム用の単一指向 [……
    Inter BEE 2023 : GENELEC
    GENELECブースでは9月にアムステルダムで発表したSAMリファレンス・コントローラー「9320A」が展示されていました。 9320Aは、GenelecのUNIOサービス・プラットフォームにアクセスすることで、スマート [……
    Inter BEE 2023 : Solid State Logic
    Solid State Logicのブースでは、先月AESで発表されたばかりのPURE DRIVE QUADとPURE DRIVE OCTO2機種を展示! ORIGINに搭載されたSSL伝統のクリーンなSuperAnal [……
    SUPERBOOTH23 : KORG
    エレクトロ・アコースティック楽器、Acoustic Synthesis_phase5のデモンストレーションがおこなわれていました。
    SUPERBOOTH23 : U・D・O
    フラッグシップ・シンセサイザー「Super Gemini」を発表。代表であるシンセ・デザイナーのGeorge Hearnさんに解説とデモムービーをお願いできました!
    SUPERBOOTH23 : Lambda Synthetics
    新興メーカーLambda SyntheticsがSUPERBOOTHに初出展。最初の製品となるPolyPulseのプロトタイプを展示していました。 この見た目からは何だかわからず、非常にワクワクさせてくれるPolyPul [……
    Copyright © Media Integration, Inc. Rock oN Company