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NAMM 2016 Arturiaブースにとんでもないモンスターシンセが出現!minimoogやWaldolf WAVEばりのインパクトの超重量級ヘビーモンスターシンセ、その名もMatrixBrute!
Arturiaがハードウェアのアナログシンセに帰ってきました。
昨今のアナログシンセブームの引き金の一つになったMiniBruteやMicroBrute。ピュアアナログ回路とスタインパーカーフィルターによる荒々しいサウンドで大ヒットしました。もともとArturiaはソフトウェアシンセサイザーを得意とし、同社が産み出したTAE技術はアナログの揺らぎを克明に再現あのMOOGからお墨付きをもらうほどです。そしてその後、アナログモデリング技術をフルに生かした前代未聞のフレキシビリティを誇るOriginをリリース。ここまではモデリングでしたが、Bruteシリーズでまさかのフルアナログモードに突入。
そして今回、Bruteシリーズの集大成的なMatrixBruteが登場しました。
早速細部を見ていきましょう!まず最も目を引くマトリックス部分、ここは大きく分けて3つのファンクションがあります。
①モジュレーション・ルーティング
これは目から鱗でした!16×16のマトリックスパッドの横を見てみると、ENV1やVCO PWなどのパラメーターがびっしり書き込まれています。これはつまり縦軸がモジュレーション・ソースになっていて、横軸がモジュレショーン・ディスティネーションになっています!16×16通りのモジュレーション・ルーティングが視覚的に確認できるのです。そしてそれぞれが交わる部分のパッドを押して、上部にある大きなノブ(Mod Amount)で個別にアマウントを調整、保存出来ます。いや〜考えましたね。このシステムのために大型の筐体になったのかな〜なんて考えてしまいますね。
②最大64stepのステップ・シーケンサー
アクセントとスライドも打ち込める(ここ重要!)ステップシーケンサー。ステップごとに異なるCV量をアサインできるため、メロディックかつカオティックなフレーズが簡単に作り出せます。またableton PUSHのようにパッドが光る点も視覚的にナイス!
③プリセット呼び出し
16×16=256のプリセットの呼び出しが瞬時に行えます!MiniBruteやMicroBruteはプリセットを持たなかっただけに、新鮮ですね。ライブでのフレキシビルな音色切り替えが使えそうです!
続いて、個人的にびっくりしたのがフィルターです。今までスタインパーカーフィルターで荒々しい独自の道を突き進んでいたBruteシリーズですが、なんと今回、それに加えてMOOGタイプのラダーフィルター(LB/HP/BP)も搭載!これらは直列/並列を切り替えることができ、どちらのモードでも「Mater Cutoff」なるつまみで同時にコントロール出来ます。面白いサウンドが期待出来ますね。Bruteシリーズよりさらにふくよかな印象を受けました!
ふくよかといえば、こちら3VCOでモノ/デュオフィオニックの切り替えできるため、分厚いサウンドや単純な和音も自在に繰り出せます。
さらにすごいのがエフェクト!搭載されたステレオ/モノラルディレイ、コーラス、フランジャー、リバーブがなんと全てアナログとのこと。100%アナログのシグナルパスでエフェクトだけデジタルなシンセが多いなか、気合入ってますね。
気になる価格は意外にも1999ドル、発売は4月頃を予定とのこと!待ちきれません!
そして日本での発売がまたれる同社初のオーディオI/F Audiofuseシリーズがまるで美術館のように大事に展示されています。
Writer . Shibuya
記事内に掲載されている価格は 2016年1月22日 時点での価格となります。
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