IP ShowcaseではST2110に対応した新たな映像圧縮コーデック「JPEG-XS」のプレゼンテーションが行われていました。
IP伝送が普及することで、複雑さが減り、スピードが上がり、コストが下がる、と謳われていたが、実際はどうだろうか、という問いから始まります。
実際には画像ピクセル数はどんどん大きくなり、それらデータの保管や伝送のために費やされる費用が莫大なものになりつつある、というのが彼らintoPIXの見解のようです。画像はネットワーク上で膨大なデータが渋滞を起こしている様子の比喩。
8Kを無圧縮でIP伝送した場合、100GbEの設備が必要だろう。
というわけで、4K/8Kのクオリティを担保したままよりデータ量の小さいコーデックが必要とされている、ということです。
JPEG-XSは高品質、低遅延、高汎用性、簡潔さを重視している、というアピール。実際に無圧縮の素材とのAB比較や、無圧縮データとJPEG-XSをインターリーブするなど、かなりの数の感性テストを行なった様子。圧縮率は高くないためデータ量はさほど小さくならないようですが、これはどうやらストレージよりもストリーミングを念頭に置いた規格という性質からきているようです。
ISOスタンダードにも準拠しており(一部申請中の様子)、インターオペラビリティも確保されているとのアピール。
JPEG-XSを使用すれば、10GbEのインフラで8K素材が扱えるようになる!という自信たっぷりのプレゼンテーションでした。
IP Showcase
http://www.ipshowcase.org/
Writer.Sawaguchi Jr.
記事内に掲載されている価格は 2019年9月15日 時点での価格となります。